神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)

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著者 : 石井光太
  • 新潮社 (2010年4月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101325316

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神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 戒律の厳しいイスラームの国々の底辺で生きてる人間を「性」という視点から見た著者石井光太氏のルポ。氏の作品は何作か読んだがどうも腑に落ちない点が多い。
    確かに彼は現地での取材はリアルに行っていると写真からでも理解できる、が、話の内容が嘘臭い、いや、臭すぎる、え、嘘だろって感じwwwww
    偽善すぎるというか、お前何年も現地のスラム街に住み込んでんだから、現地の政治・治安状況がわかるはずだろ?だったらその中で政治の腐敗、現地警察・司法の醜さは重々承知してるはずだろ?理不尽だからと言ってなんで現地警察管に突っかかるんだよwそんなん普通は捕まるだろ?いやいや闇に葬られるのがデフォだろ?現地マフィアが絡んでんだから。知ってるはずやんwwww絶対嘘wwwwwwwwwww
    海外に住んでいれば現地警察の怖さは分かるはず。頼むから現在の価値観で日本人としての正義感をみせつけたったー的な話はやめろ。嘘だろ、おいおいw自分の脳内物語だろwwwwwww
    淡々と現地の悲惨さを報告するだけで十分俺達には伝わるんだよ。それを突撃マル秘報告したことは評価できる。だから何冊か読んだ。
    でもな、文章が拙い。場の空気を表現する為の風景描写がなんとも、んー、イスラムだけにイラン。(ゴホン)
    最底辺で体を売って生きるイスラムの人々の話を読むと宗教ってなんなん?って誰もが感じるはずだが、これは宗教が理由なのか政治が理由なのかは俺には分からんが、こんな悲惨な人生を歩んでいる人達がいる事は事実であり、受け止めなければいけない、でも全員が幸せになる事は無理なのも事実。せめて悪いヤツは苦しんで死んでくれ。それだけ。

  • 何度も泣いて、本を手放したいくらいだった。だけど日本人の私には想像もつかない境遇でも、ささやかなことに喜んだり、楽しく踊ったりする彼らの様子がほんとうに尊かった。理解しがたい風習も多いイスラームだけど、彼らには彼らの積み重ねてきた歴史が、逃れられない掟がある。不妊女性や同性愛者の迫害や名誉殺人なんて心底ぞっとするけれど、今そこで一生懸命に暮らしている人々に罪があるなんて思えなかった。
    また、著者が自身の無力さや日本人側の価値観ゆえの葛藤も赤裸々に書いていることで、同じ目線で考えながら読むことができた。私にもなにもできないなあと痛感した。でも文庫版あとがきで著者が言うように、知らないことにはなにも始まらないというのは本当だと思う。

  • イスラーム圏の国々における「性」に視点を当てたルポ。性に携わる職のひとたちが多く登場し、それは、老若男女問わない。少年少女、老人、女性、男性など、様々なひとが登場して、自分の思いを吐露する。

    貧しさだけが、体を売る理由ではない。寂しさ、心のスキマを埋めるために売るという人が少なくない。さまさまな環境の中で、一概にその行為を否定することはできないと思う。

    非常に考えさせられる内容であったと思うが、筆者の姿勢で気になる点があった。出てくる人を自分の定規に当てはめて、「これはいけない。もっとこうしなければ」と押し付けるのだ。個人的な意見として、それはあまり望ましいことではないと感じた。そのようなことをしたいのなら、そのような活動を行なっている団体に参加するなどの方法があるはず。取材をするなら、一貫して冷静な目線、第三者でいるべきだとおもう。

    案の定、「部外者のくせに」「何も知らないくせに」などと言われて、拒絶され、自分は無力だなどと途方にくれている。悲劇のヒーロー気取りが鼻につく点が多々あった。

    視点としては面白かったと思うので、残念。

  • ☆5つけたけど、一個へらした。著者の中途半端な正義感で却って人を傷付けてる部分は、確かにある。けど、腹が立つというより「でも正直っちゃ正直な反応」だと思うし、何より当人がわかっているでしょう。「実際に行って、人と関わることでしか知り得ない現実」を伝えてくれた事を素直に受け止めたい。

  • 何となく読んだ一冊。
    何となく読んで、ずっしり重い気分になった。

    旅先で出会う物乞いの子供達の汚れた小さな手を思い出した。

    正義感だけでは彼女たちを救えない。
    でも、救えるものなら救いたい。

    危険を試みず行動を起こした筆者は素晴らしいと思う。

  • ほとんどの世界で大っぴらに語るのは憚れる性。そのなかでも
    厳格な戒律に基づいて生きるイスラム世界の人々の性に焦点
    を当てたのが本書。

    大きな括りでは「イスラムの性」なのだが、著者がこれまでにも
    追って来た底辺で生きる人々のルポルタージュと根っこは同じ。

    蔑まれ、虐げられ、それでも生きて、生き延びる為に、彼ら・
    彼女らは性を売り物にする。

    生きて行く為に路上でゴミ拾いをする兄弟。だが、それだけでは
    家族の生活を支えられない。兄は男娼として不足分を稼ぐ。
    弟にはこんなことはさせたくない。だが、弟は兄を少しでも
    助けようと、兄には内緒で同じように大人の男と姿を消す。

    公園で暮らす浮浪児たち。12歳にもならない彼女たちは大人たち
    に体を売ることで生き延びる。それは、抱きしめて欲しいから。
    どんなに無茶なことをされても、ただ、ぎゅっと抱きして欲しいから
    言われるままに体を預ける。

    著者がところどころで取材相手に投げかける言葉は浅はかだ。
    だが、それは日本という恵まれた場所に生活する者たちの
    思いを代弁しているのかもしれない。

    次から次へと繰り出されるエピソードは非常に重い。結婚前に
    男との逢瀬を繰り返していた娘を、自らの手で葬らなければ
    ならなかった父親の話なんて、途中で本を閉じてしまった。

    世界の片隅は私たちの道徳や倫理感を超えたところで、
    生き抜こうとしている人々がいる。

    本書で気になるのはある程度の脚色がなされていることと、
    盛り込まれたエピソードがパターン化していることかな。

    ただ、一夫多妻という婚姻関係については目からうろこの
    部分もあった。

    そろそろ石井さんも他の分野を書かないとマンネリ化しそうだな。

  • ネタバレ 2014(底本2011)年刊。著者の本は3作品目。貧困・差別問題が主軸、潜入ルポ形式、一人称語りの叙述は、他書と共通。本書は、イスラム圏、あるいは国内にイスラム教徒を抱えている国々の探訪録。とりあえず読んで欲しいが、イスラム教の戒律の厳しさのため、ゲイにも関わらず性器を取り除かない、少年の兄弟2人が男娼として生活する様、ストリートチルドレンが生み出されていく様、銃の整備方法を教えなければ食べていけない部族、そして部族で生きていくために娘を殺した父、抱きしめられたいがために体を売る少女等々を赤裸々に描述。

  • この地上に 一人でも
    飢えている人が いる限り
    私たちの 食事は
    どこか楽しくは ないでしょう

    この地上に 一人でも
    差別されている人が いる限り
    私たちの 遊びは
    どこか楽しくは ないでしょう

     ひとつぶの 麦を
     ひとつぶの 汗を
     ひとつぶの 怒りを
     ひとつぶの 涙を

    ※「ひとつぶの涙」笠木 透さん の 詩より

    今の日本で
    何も考えずに暮らしていたら
    ここに書かれてある実態とは
    全く無縁に暮らすことはできるだろう

    今の日本で
    何も思わずに暮らしていたら
    ここに書かれてある実態は
    全く無視すべきものとして捨て置かれるだろう

    だからこそ
    次の人に手渡したい一冊です

  • 生きることに迷いが無い。

  • 何回か定期的に読まないといけないと思う。日々に倦やないように。日々意図的に見逃している多くのことを見直すために。

  •  インド政府は女性への不妊手術を推奨、手術をすれば補償金(七百五十円)がもらえる。貧しい階層の女性たちは不妊手術の後、売春宿で働かされ、住む家を持たない女性浮浪者たちは、数日生活できる金欲しさに手術を行う。隣国バングラデシュ、ダッカの売春婦は豊満さ求めてステロイド中毒者になっているのだとか、社会のひずみは弱いところに色濃く表れる。日本も遠い国のことだといってはいられない、低所得者の子供の虐待は増え続け、昨今TVのニュースをにぎわす。

  • 「性」視点からのイスラム世界報告。目を覆いたくなる現実。どうにかしてあげたい、となる。でも、今その中で必死に生きている人にとってそれはこちらの思い上がりでしかない。輪の中に入っている人に対してよりも、輪に入らずにすむような知恵の方が貢献できるのではないか。

  • いつも旅しているアジアの裏の部分。こういうことを、気づかないフリして見ないようにして通過してきたんだ、と思った。
     だからと言って何か自分にできる訳ではないけど、
    これからの旅の印象はずっと違うものになる。

  • 著者がイスラム諸国の夜の街を歩き生の性を隠すことなく調査する。2人の娘がいる小生としては胸が張り裂けそうな内容だ。どこの国に生まれるかはただの偶然のはず。その偶然が子供たちの人生を決める。その人生は過酷だ。何とかならないのだろうかと無力な自問を何度も繰り返した。

  • 現地の人たちには申し訳ないが、日本に生まれてよかったというのが、率直な感想。この本には目を背けたくなるような悲惨な状況の女性達がたくさん登場する。
    ルポということで、ノンフィクションということだが、半年の間に十数か所を放浪しては現地の人とここまで深くかかわれるはずはないし、フィクションも入っていると思われる。フィクションであってほしい。
    イスラム文化圏は性にとても厳格に見える。しかし貧しい地域では、女性は子供のうちから売春をして生きていかざるを得ないようだ。一番つらかったのが、インドの行き場の無い十代の女性が、娼婦になる前に不妊手術をしなければならないというところ。
    いろいろ思うところがあり、勉強にもなった。ただ、作者の怖いもの見たさ、顔を半分突っ込みつつも無力な自分に酔ったりするパターンはなんだかなぁと思った。

  • 幸福は等しいけど、感じ方は様々です

  • 日本において、興味を持つ人も少ないのではないかと思われるような題材を、よくもここまでまとめあげたなと感心します。

    イスラーム、とタイトルについていますが、イスラム教といっても、色々な宗派というのかな、考え方やあり方があるのだと再認しました。民族によっても、解釈などが異なるのかも知れません。

    それから「性の問題」というと女性ばかりに目が向きがちですが、男性についてもしっかり書かれている点が良かったです。

    荒削りな体当たりレポートですが、自分のダメな面もさらしているし、結論がでない問いに無理に結論を出さない点など、ルポとして信頼できました。

    自分がそれに関わるかはともかく、こういう世界がある、ことは知っておいても良いと思います。文章自体が小難しくないし、押し付けがましいところがないので、読みやすいです。

  • 行動力は凄いと思うが、展開が画一的すぎで読み進めるのが辛い。
    ある地域を訪れた筆者が、取材を続けていくうちにどうしても納得のいかない出来事に遭遇する。そこで、彼が思う正義にのっとって行動を起こすが、彼らの社会では通用しない、あるいは疎んじられてしまい、筆者は悩み苦しむ……。これがずっと続く。同じ題材を別の切り口で読んでみたいと思った。

  • 花泉図書館。

    いつもながら石井氏のノンフィクションはテーマをはじめ全てが秀逸。

    しかしながら本作は、若い時期のルポだからなのか取材対象への距離が近すぎて必要以上に感情移入しているように感じた。実際にそこに感情を込めなければルポタージュは書けないのだろうが、特に最後のエピソードなんかは著者の若気の至りと言おうか、読んでいるこっちがちょっと引くぐらい(苦笑)「どうにかしたい」という思いが伝わってきた。それがイイとかワルイとかの問題ではないのだけれど。。。

  • この記事を書くためにもう一度読み返していたんですが重すぎです。イスラム圏の人間は性というものに対してどのように向き合っているのか?という疑問に答えてはくれますが、読む場合には自己責任でお願いします。

    この記事を書くためにもう一度この本を読み返していたんですけれど。ものすごいショックで正直、気分が重いです。内容は著者が自分で旅をして現地の人と侵食をともにしながら見聞きしたり経験したことを文章にしているので、おそらくは「事実」でしょうが…。イスラム圏の人間は「性」というものにどうやって向き合っているのか?衝撃的なルポルタージュです。

    一般的にイスラム教の人は「性」について厳格であるというイメージ(少なくともボクはそうだった)をいい意味でも悪い意味でも裏切ってくれます。僕が一番印象に残ったのは、「掟と死」の中に出てくるアフガニスタンでソルタンという自分が生き残るために自分の妻を自殺に追いやり、実の兄を殺して生き延び、ごみをあさりながら薬漬けになっている同性愛者の話でした。
    彼の言う

    「オラは強い男じゃねえ。家族のためにすぬことなんて、できねえ。体を焼かれて地獄に落ちる
    のも恐ろしい。だからどんなことがあっても、死ぬことなんてできなかったんだよ」

    ということばが非常に胸を打ちました。

    ほかにはムスリム(イスラム教徒)の男性がポルノ写真や女性が欲しくなったときに他の宗教、例えば具体的にはキリスト教信者のところに行くんだそうです。一番顕著な例は女性を買うときで、イスラム教徒の男性はキリスト教徒の娼婦と例えば2時間だけ「結婚する」という形をとって、コトを済ませた後に「離婚」する際の「慰謝料」として対価を置いていくんだそうです。厳格な戒律に生きているはずの彼らでも、こういう抜け道はあるんだな、と。ほかにも、少女売春婦やヒジュラと暮らしたときのことなど、目を背けたくなる話がてんこ盛りですが、それと同時に人間って、たくましいなぁ、と思わざるを得ませんでした。

  • こういう現実がある、ということは理屈では知っていたけど、本人たちの言葉で語られる文章というものはより説得力がある。一夫多妻制に関しても、助け合いの制度だと聞いたことはあったけど、この本を読んだことでなるほどそういうことか、と理解が深まった。だけど、他のレビューにもある通り、自分語りが多いのが気になる。もちろん筆者が一人の人間としていろんな人と関わった結果がこの本なんだと思うので、ある程度は仕方ないのかもしれないけど。なんかあまりにも現地の社会をかき乱しすぎじゃないか?と思った。あと、イスラームの国でも性は他国と同じっていう意図なんだろうけど、それだとなんでもありになってしまうのでは。現に、イスラームとか関係なくただ貧困地域の性、って感じの章もありました。

  • イスラム教は厳格な宗教である。故に戒律の抜け道や脱落者のコミュニティが存在する。そうしたものを「性」という視点で、アジアを主にし放浪して体験をまとめたルポタージュである。

    特に「第5章 路上の絆」で描かれるような貧困が招く負の連鎖。決して他人ごとではない。どこかで誰かが断ち切る勇気と行動が必要だ。我々日本人が真摯に向き合い、解決すべき問題はまだまだ山ほどある。

  • 東南アジアから中東までの、イスラームの国々に旅し
    イスラム教では、タブーとされているような性から
    見つめたルポ。

    イスラム教は、日本人から現実に存在し信仰している
    人々が、同じアジア人にもいるがあまりよくわからない
    宗教だと思う。

    生きるために売春する、娼婦・男娼。
    強姦され生きていく場所を失う女性。
    (その他etc・・)
    戒律の厳しい、イスラームの国々では
    娼婦は地獄に堕ちると云われているようだが
    彼らは、今日を生きていくために売春をしている。

    そして、日本では小学生と同じ年齢の子供が
    親からの、愛情を得ることができず
    自分を買う男に対して、
    「優しく抱きしめてくれるから怖くない」
    と著者に語るところが、色々考えさせられた。

    タブーな部分であり、どうする事もできないが
    知る事は、何かに繋がると思う。

  • 苦しくて読めないと思いながら読んだ。

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神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)の作品紹介

イスラームの国々では、男と女はどのように裸体を絡ませ合っているのだろう-。「性」という視点からかの世界を見つめれば、そこには、性欲を持て余して戒律から外れる男女がいて、寺院の裏には神から見放された少女売春婦までがいる。東南アジアから中東まで旅し、土地の人々とともに暮らし、体感したあの宗教と社会の現実。戦争報道では分からない、もう一つのイスラーム報告。

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)の単行本

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