別れ、のち晴れ (新潮文庫 あ 13-20)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101327211

作品紹介・あらすじ

康夫と加津子は離婚四年目。康夫は高校生の娘を、加津子は小学生の息子をそれぞれ引き取って暮らし、年に一度に会う約束をしている。ところが四回目のその日を目前にして、二人とも仕事上のトラブルを抱えてしまった。強がって「幸せなふり」をしてきた二人は、男と女のプライドもからんで、互いに相談することさえままならない。泥沼にはまりこんだ2人はついに…。

感想・レビュー・書評

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  • 非常に読み易かった。最初 分厚くて読むのに時間が掛かると思いきや、漫画を読むように読めた。赤川次郎の本を読んだのは初めてで、赤川=サスペンスのイメージが強かったので、
    「別れのち晴れ」に関しては意外な印象だった。

    この作品では殺人によって誰も死なない。家族の大切さが書かれているので良い作品!

    本に登場する娘、息子が魅力的に書かれている。
    あんまりにも上手くいきすぎだなあと思ってしまい、そこは現実離れしているが、家族の温かさを感じる作品。

  • いろんな人生、いろんな人間が居るなぁと改めて思った。
    登場人物それぞれがしっかりとキャラクターを持っていて場面が結構変わったりしたけど読みやすかった。
    みんな幸せになって欲しいと思ってしまう心暖かくなるストーリーでした。

  • 相変わらずテンポよく、ぞっとするところなんかもありつつ暖かく終わる。

  • 離婚した両親に来る仕事の危機。それを乗り越えられるのは,兄弟の絆。
    姉と弟の中の良さは,危機だからこそなのだろう。

    家族の絆の強さを感じる物語です。

    解説を大林宣彦(映画監督)が書いている。
    赤川次郎にやや甘い言葉をかけているのは,本書が恐怖小説(ホラー)や,
    そのたぐいでないからかもしれない。

    文芸評論家以外の解説が嬉しい。

  • 映画監督の大林宣彦が、あとがきを書いているのだけど、これが物凄く物凄く良い。心の奥に隠れていた遠い子どもの頃の幸せな気持ちを、ほんの少し思い出させてくれる。赤川次郎は数が多すぎて、たいていはいちいち感想を書く気にはならないけど、この本はあとがきがあまりにも琴線に響いたので書いてみた。

  • 毎年、離婚した日に会ってお互いの近況を報告し合う両親。
    強がって幸せなふりをしてきた二人。
    ふたりの子どもたちが、前向きでたくましい。
    強がった先、「別れ、のち」のラストが結構好きかも。
    晴れは、やっぱり子どもたちのおかげ。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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