太陽の子 (新潮文庫 は 8-3)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101331034

作品紹介・あらすじ

厳しい現実を明るく生きぬく少女の眼を通し、人間のやさしさの本当の意味を問う感動長編。

感想・レビュー・書評

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  • 勇気の物語。戦争の傷痕と根深い挫折感、そうした痛みの矢面に立たされるのはいつも子どもたちです。この作品が児童文学である意味を考えさせられました。

  • 「歴史年表を作るときに、一九七二年、沖縄が日本に復帰したと書くだけだけれど、学校で勉強する沖縄は、それだけでいいのかな。」日本で唯一、戦場となった沖縄の悲劇を何も知らないことを反省した。「知らなくてはならないことを、知らないで過ごしてしまうような勇気のない人間になりたくない」と言うふうちゃんのような子どもを育て、教えるべきことは教えるような教育が必要だと思う。

  • 児童文学と言われていますが、テーマが重いため、いつ読んでも何かがずっしり残る名作。

  • かなりいい。ふうちゃんみたいなてだのふあになりたいと思った。お父さんが亡くなったのが本当にかなしい。この本に出てくる人は、なんていい人ばかりなんだろう。太陽の子、何度も読もう。すーっごく大好きな本だ。

    2001.9

  • 太平洋戦争の被害にあった沖縄県民の話。
    頭に暮らしているが、沖縄県民だった温かい家族と囲まれて暮らしている。
    壮絶な体験にも負けず、明るく生活する姿は感動を覚える。
    「苦しさを知っている人が優しさを知っている。」という言葉がぴったりの作品。
    この本を昭和54年位の小学3年生が読んでて、ファンになった位だったのは驚いた。
    現代人はいかに本を読んでいないかわかる。

  • 「てだのふあ・おきなわ亭」を経営する両親のもとに生まれた「ふうちゃん」こと大峯芙由子と、彼女を取り巻く人びとの物語です。ふうちゃんに沖縄のことを教えようとするギッチョンチョン、そのケンカ友達のギンちゃん、ふうちゃんの決意を見守る決意をする梶山先生、元不良のキヨシ少年といった魅力的なキャラクターが登場します。

    沖縄と本土の間に横たわる問題がストーリーとリンクさせられており、重い内容ですが、ふうちゃんをはじめ、登場人物たちの優しさと強さに打たれます。

  • 果ての美島

  • 始めて読んだのが20年近く前だったので、内容はほとんど忘れていた。でも、読みながら、読み終わって、ずしーんと胸に響く感じ、そのときの記憶はおぼろげながら残っている。つらいもの、悲しいものを抱えながら、人はそれでも、生きていく。その痛みのぶん、人の痛みもわかることができるようになる。
    内容をほとんど忘れてしまっていた私だけど、始めて読んだときの思いや胸に響いたことは、自分の心の肥やしになっていたと思いたい。強くて優しい人になりたい。
    またいつか読み返したい本。

  • みんな家族

  • 旭川などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

1974年に発表した『兎の眼』が大ベストセラーに。1979年、同作品で第一回路傍の石文学賞を受賞。生涯を通じて、子どもの可能性を信じた作品を生み出し続けた。代表作に『太陽の子』『天の瞳』シリーズなど。2006年没。

「2009年 『天の瞳 最終話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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