優しさとしての教育 (新潮文庫 は 8-12)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101331126

感想・レビュー・書評

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  • こんなふうに考えていたのか

  • 人へ優しくするとはどういうことなんだろう。とても難しい。とにかく勉強になる。
    少しでも人の気持ちを分かるようになりたいと思う。悩んでいる人に対し、「そんなの大したことないよ」と思うことがある。励ますつもりでそう言ったりするが、相手には重荷になるだけの場合がある。つまり相手の気持ちを全然理解していないのだ。とても難しい。(HPの日記より)
    ※1998.6.19読了
     2008.10.12売却済み

  •  教師としての構えというのか、在り方はよく分かるのですが、では具体的に、授業ではどうしていけばいいのか、そこまでは見えてこないのが残念です。

     島での生活にしても、よさは分かるのですが、じゃあ自分でもやってみるかと言われると、正直、東京の生活にどっぷりつかってる今、やっていける自信がありません。

     あまりにも思想が崇高すぎて、私には近寄れないかなあ。

  • 教育者としてのエッセイだけかと思ったら
    他にも色々。

    最初の方はまったく分かりませんでしたが
    最後の方の、意見を求めておいて部外者呼ばわり。
    これは分かります。
    もう同じ土俵に立っていない上に、答えに間違うと
    大変問題がある事には、そういう返答。
    これはあれです。
    大人が「子供が生意気言うんじゃない」と
    同じレベルの返答です。
    これを言った事により、面倒だから、と言っているも
    同じなのに、何故気がつかないのでしょう?

  • 昔、灰谷さんの本はよくよんだ

  • 実践記録の章
    「黒板を背にして、おれは何をしてきたんや、と中山さんは呆然とする。ーそうして呆然とする能力が教師に必要なのではないか」

    「わたしが中山さんの教育の中に見るものは、そのところの自己吟味の厳しさである」

    確かに教師は色んなことに自覚的じゃなきゃいけないと感じます。

    子どもたちとのやり取りでの場面も、心温まる部分がありました。

    けれど、著者の語る教育観はファンタジーに聞こえるほどキレイな言葉が並べられてる気がしてなりません。
    「個に添う」ことほど「自己吟味」できていないものはないと思うし、「教える」ものでも「導く」ものでもなければどうして「子ども」が「大人」になれるんでしょうか。

    いよいよ分からなくなりました。

  • 第一部の教職を志す一人の女子大生からの手紙には、現代の画一的な教育の中での疑問が続かれている。第二部では島の暮らしから現代生活で特に都会人が忘れているものへの危惧を伝えている。

  • 1章の「優しさとしての教育」は☆4つ、2章の「島で暮らす」が☆3つです。

    1章の女子大生の手紙から始まる教育論に関してはとても興味深く読めました。
    この本を読んでいると「その考え方素敵だなあ」と頷いてばかりではあるけれど、いざ実際の教育現場へ出れば灰谷さんの仰ってる通り実践することはかなりの困難がつきまとうに違いないと思います。
    それでも、「理想を掲げ続け努力すること」、これを教師が忘れ、諦めてしまっては駄目だと思わせてくれるほどの希望と切なさがこの本にはあるのではないでしょうか。

    私はまだ幼児教育の勉強中の身であり、仕事として現場へ行ったことはありません。
    何も知らないので生意気は言いたくないですが、何も知らないうちから希望を忘れたくはないなあとは思います。

    2章に関しては、素敵な暮らしぶりを感じましたがひとつひとつの区切りが短いコマ切れの上に話題もあっちへいったりこっちへいったりして読み物としてはなかなか集中して読んでいられませんでした。

    2013.07.30

  • まだ女子大生の手紙しか読んでないのに、あまりにも心に突き刺さってレビューに書き込んでしまった。

    号泣。

  • 久しぶりに灰谷さんの文章に触れた。
    そして、今回もまた、こころが洗われた。

    66頁の写真屋さんのエピソードは胸を突くものがある。

    大人と子ども、大きな者と小さな者のあり方を切々と綴ってくれている。

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著者プロフィール

1974年に発表した『兎の眼』が大ベストセラーに。1979年、同作品で第一回路傍の石文学賞を受賞。生涯を通じて、子どもの可能性を信じた作品を生み出し続けた。代表作に『太陽の子』『天の瞳』シリーズなど。2006年没。

「2009年 『天の瞳 最終話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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