- Amazon.co.jp ・本 (531ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101335728
感想・レビュー・書評
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(上下巻合わせてのレビューです。)
まだ1月ですが、今年読んだ小説№1に決定!
久々に骨太で面白い長編経済小説を読んだ。
やっぱり楡周平さんは間違いない。
モデルは三洋電機。
バブル崩壊後の不況の中、シリコンバレーから帰還した主人公は、
同期の取締役から疎まれ工場閉鎖の任務に就く、、というのが前半。
今週、寝る間も惜しんで読んでいたせいで、
仕事中すこぶる眠かった。。
この苦痛から開放されると思うと少しばかり嬉しい限りです。
楡さんには、個人的に「現代版・山崎豊子」の称号を送ります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
道を閉ざされても自らこじ開けるサラリーマン
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楡周平氏の経済小説
世界有数の大手電機メーカー、東洋電機産業の高見龍平は、米国の半導体開発部門撤退という大任を
はたして帰国する。
帰国して高見が見た会社は、創業者一族支配と取り巻きによる恣意と保身の横行
同期の湯下は一族出身ということもあり、人事部のトップまで上り詰めている。
何かと高見を自分たちの世界にひきづり込もうとするが、高見は一線を置く。
そんな中、ライバルの鷹羽とのDRAM部門の本体から切り離しての新会社設立の話が進む。
4つある工場の1つをリストラと過剰設備として閉鎖することに。
岩手工場がそのターゲットとなり、恣意的に高見は、工場閉鎖業務要因で岩手に送り込まれる。 -
三洋電機をモチーフにしたビジネス小説
しかし、残念ながら、上下巻あわせてちょっといまいち。
正直、暗い気分に落ち込んでしまう物語。
上巻では、MBAホルダーの主人公が(同期の)人事本部長にいじめられるような人事を受け、それでも結果を出すべく奔走する姿が語られています。
具体的には工場閉鎖というリストラ業務を命じられ、単身赴任でそれを全うする姿が語られています。
リストラするほうもされるほうも大変なことです。
ビジネスマンのつらさがひしひしと伝わる物語です。
明日はわが身を考えてしまいます。
楡さんの小説はあまりに現実的、具体的で、ほんと身につまされる思いです。
そういった意味では、上巻は特にハラハラドキドキもなく、淡々と物語がすすんでいくかんじ。
ということで、下巻に続く。 -
同族会社のリストラの話?
リアルすぎる描写でリストラの大変さがヒシヒシと。
さすがですね。
仕事に取り組む姿勢
大事ですよねぇ!! -
日の丸半導体、バブル崩壊、リストラ。楡作品やっぱいいな。
後半加速しそうな勢い! -
SADA
セールス・アドミニステレーション ・ディストリビューション・アドバタイズメント
売上額によって業務、物流、広告の経費比率を決定する事。
ここでも自分の仕事と具体的に接する事が有り、人材離れなど企業が直面する問題もまた正確に反映されている為、この世界にどっぷりと入れる。 -
楡先生がビジネスアドベンチャー路線に入った良い作品。
奈落からの這い上がり小説ならではで本当に面白い。 -
主人公の仕事に対する心構えが気持ちよかった。
途中から展開が読めてしまったのは残念だったが、長編を楽しめて読めた。