グレート生活アドベンチャー (新潮文庫)

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著者 : 前田司郎
  • 新潮社 (2010年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101336312

グレート生活アドベンチャー (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「グレート生活アドベンチャー」と「ゆっくり消える。記憶の幽霊」2編。


    「グレート生活アドベンチャー」
    Gを円に換金。十二分にレベルを上げたのでボス線を前にして仲間を殺してからの、ボスとの一騎打ち。ここら辺は自分もやったので笑った。まさかまさかのネトゲーなの?と思ったら…解説で「どうやらネトゲーではないらしい」と書かれていたので、また笑えた。ゆるい。結婚できるといいね。☆4


    「ゆっくり消える。記憶の幽霊」は、結婚した加奈子のその後か!!または猫屋まじゅ先生か!!と思ってビビった。関連なさそうだけど関連があった…面白味が増しそうだ。少しダラダラした感じがあって、こっちまでだるくなった。☆3


    どちらも非日常的な生活と出来事なのだけど、それをグレートアドベンチャーと主張するところが、前田流。可笑しい。笑ったではなく、ワロウタwという感じ。なんか隅を突いてくるので小狡い。



    (ネット)ジュンク堂でお取り寄せ。14日くらいもかかった。買える前田作品は今のうちにコツコツと買っておこう~。

  • 僕は最強で、
    僕はお金持ちで、
    最強の仲間もいて、
    伝説の武器も持ってるし、

    あとは魔王を倒すだけ。

    でも、
    どうしよう。

    このまま倒していいのか。

    魔王は、退屈ぢゃないのか。
    魔王は、今何を思っているだろう。


    30歳、ヒモ生活。
    加奈子の家に転がり込んでみたり。

    とっても軽く読めますし、
    ダメ男っぷりもいいですし、
    電車の中で読んでたら笑っちゃいました。苦笑

    どこかに区切りなんてあるんだろうか。

    表題作と、
    「ゆっくり消える。記憶の幽霊」
    という作品が収録されています。

    こちらも、
    ゆるーい美人な女性が
    いい味出してます。

    どうにかして、
    この世から自然に消えてしまいたい。

    ワサビソフトを片手に
    自殺を考える美人女性。

    崖から落ちている間の、
    記憶の走馬灯が
    ダダダー!っと描かれています。

    私の8コ上の前田さん。
    素敵な人です。

  • 前田司郎さんも前から気になっていたけど福満ファンだから表紙に惹かれて買った。

    表題作と「ゆっくり消える。記憶の幽霊」の二作入り。

    RPGやりながら社会について考えちゃうあたり自分みたいでちょっと脱力した。

  • 「年収0円の僕に木の棒でたたかれて、魔王は惨めだっただろう」というところに笑った。

  • 30歳でヒモ暮らしだけど大丈夫。
    不安はない、根拠もないけど。

  • この生温く足腰立たなくなってゆくかんじ

  • 久々の小説。だらだらとしたニートの内面と、死に近づいていく女の滑稽な独白。どこか演劇的だ。

  • アドベンチャー、冒険。冒険って、どこか旅に出て危険な目に遭ったり人に会ったりして己が成長していくことでは?と思っていたけど、確かに家の中にいても危険な目に遭ったり恋人の知らない一面を発見したりで、これも「冒険」だなぁと思った。緊迫感はないけど。

  • 現実を絶対に直視しないという楽観的恒常性をみにつけた主人公が、それを剥がされそうになるが、やっぱり恒常性を取り戻すという薄ら怖くもなる奇妙なハッピーエンド。未来は何色と聞かれて「水色?」と答えるような気楽な日常の下の決して表面化しないどす重さのどす重さ。
    かなり共感。パスタのシーンは震えた。

  • 【グレート生活アドベンチャー】
    『さすがに向かってくる生き物たちはかなりの強敵ではあったが、僕たちにしたら悪いけどせいぜいカブト虫のメスくらいの強さである。』

    『僕の血筋の者でチャーハンにピーマンを入れる者はいない。』

    『チャーハンにピーマンはあわないと思う。だってピラフと見分けがつかない。』

    『そもそもウチの実家のキッチンは、ただのKでDKではないのだ。KでDするのは、Kにたいしての侮辱だ。KはKのみするところなのだ。』

    『リス園はリスがいるだけで、確かにリスの園としての役目は充分果たしているが、リスのための園であって人間にとっては他人様の園に入っていく心苦しさしか感じられないのかもね。』

    『最近加奈子があまり口をきいてくれない。まずいと思ったので昨日の残りでチャーハンを作ったがお腹が減って全部食べてしまった。後片付けを加奈子にやってもらう。』

    『喪が日常になってしまった。皮膚が喪服なの。』

    『実際はそんなに海苔弁な好きと言うわけではない。オカズとライスのパワーバランスをあんまり考えないでいいから何も考えずに食べられるというだけで、味としてはただの醤油をかけた海苔とご飯だし、そんなに絶賛するほどの食べ物ではない。』

    『けんのんけんのんって言うじゃん』
    『誰が? いつ?』
    『おばあちゃんが、危機に瀕したとき』
    『危機に瀕してるおばあちゃん見たことないもん』
    『マジで? じゃあ想像してみてよ』
    『かなり無残なことになってるよ』
    『けんのんけんのんって言ってない』
    『それどころじゃないみたいだよ』

    『魔王よ、お前は今どんな気持ちで僕と戦っているのだ? 僕は30歳で無職の男だぞ。年収は限りなく0に近い男だぞ。収入のほとんどは「¥」でなく「G」だし、ほぼ寝たきりと言っても過言ではない生活だぞ。お前はそんな男に木の棒で打たれ、今死のうとしているのだ。』

    【ゆっくり消える。記憶の幽霊】
    『つまりわたしは女だから、最近腐っちゃったのだろう。そりゃ、30年もすれば大抵の物は腐るよね。缶詰だって腐るんじゃない? そんなに置いておいたら。』

    『あなたにはわからない。わかったとしても、本当にわかったかどうかは、どうやったって、言葉をどれだけ重ねたって、確かめようがないの。』

    『一言に尻と言ってもよくよく観察していくと意外と複雑な要素を持っていて、もし視力を失ったとしても、相手の尻を触ることで個人の識別は可能なのではないか、テクノロジーの進歩に伴って、本人認証のシステムは指紋から瞳へ、そして尻へと進んでいくのではないか。』

    『スーパーボールはボールを超越したゴム製のボールでどこら辺を超越してるかと言うと、一般のボールより跳ねる。』

    『それなりに幸福でそれなりに不幸に生きていた。』

    『わたしは愛を疑った。そしたら愛が死んじゃった。もう生き返らない。愛が死んでから世界が一変した。全ては色を失い、感触を失った。』

    『本格的にわたしは気絶狙いに出たのだがなかなか集中して気絶出来ない。目が冴えてしまう。気絶のことだけ、考えよう。気絶に向かって集中しよう。リラックス、リラックス。』

    『完全につながりを断ったと思ったとき、それは全裸で世界と対峙したみたいな気持ちだった。全裸で世界と対峙したことなんて無いくせに。と思うかもしれないけど、わたしはある。だって、「生まれる」っていうことはそういうことだ。』

    『だって愛が二つも三つもあるなんて、自分が2人も3人もいるみたいで、とても我慢できない。』

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