グレート生活アドベンチャー (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101336312

感想・レビュー・書評

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  • 現実を絶対に直視しないという楽観的恒常性をみにつけた主人公が、それを剥がされそうになるが、やっぱり恒常性を取り戻すという薄ら怖くもなる奇妙なハッピーエンド。未来は何色と聞かれて「水色?」と答えるような気楽な日常の下の決して表面化しないどす重さのどす重さ。
    かなり共感。パスタのシーンは震えた。

  • 僕は最強で、
    僕はお金持ちで、
    最強の仲間もいて、
    伝説の武器も持ってるし、

    あとは魔王を倒すだけ。

    でも、
    どうしよう。

    このまま倒していいのか。

    魔王は、退屈ぢゃないのか。
    魔王は、今何を思っているだろう。


    30歳、ヒモ生活。
    加奈子の家に転がり込んでみたり。

    とっても軽く読めますし、
    ダメ男っぷりもいいですし、
    電車の中で読んでたら笑っちゃいました。苦笑

    どこかに区切りなんてあるんだろうか。

    表題作と、
    「ゆっくり消える。記憶の幽霊」
    という作品が収録されています。

    こちらも、
    ゆるーい美人な女性が
    いい味出してます。

    どうにかして、
    この世から自然に消えてしまいたい。

    ワサビソフトを片手に
    自殺を考える美人女性。

    崖から落ちている間の、
    記憶の走馬灯が
    ダダダー!っと描かれています。

    私の8コ上の前田さん。
    素敵な人です。

  • 前田司郎さんも前から気になっていたけど福満ファンだから表紙に惹かれて買った。

    表題作と「ゆっくり消える。記憶の幽霊」の二作入り。

    RPGやりながら社会について考えちゃうあたり自分みたいでちょっと脱力した。

  • 「年収0円の僕に木の棒でたたかれて、魔王は惨めだっただろう」というところに笑った。

  • アドベンチャー、冒険。冒険って、どこか旅に出て危険な目に遭ったり人に会ったりして己が成長していくことでは?と思っていたけど、確かに家の中にいても危険な目に遭ったり恋人の知らない一面を発見したりで、これも「冒険」だなぁと思った。緊迫感はないけど。

  • 死ぬ前になると一瞬で、全てが見える。
    なんかありそうでなさそうで、ありそう。

  • 雰囲気のあるハードカバーで読んだのに画像ないみたいで残念。
    私小説ってこういうのを言うのかな。現代の若者にいそうでなんとなく怖い。

  • オモシロい。だが長い。
    200ページもない話で2編入っているので、決して『長い』話ではないんだけど、だらだらと長い。
    一文一文がどうでもいいことをこねくり回すので長く感じる。
    小説じゃなくブログならば、お気に入りに入れてチェックするなぁーというレベル。

著者プロフィール

1977年生まれ。劇作家、演出家、俳優、小説家。和光大学人文学部文学科在学中に劇団「五反田団」を旗揚げ。2005年『愛でもない青春でもない旅立たない』(講談社)で小説家デビュー。同作が野間文芸新人賞候補となる。2006年、『恋愛の解体と北区の滅亡』(講談社)が野間文芸新人賞、三島由紀夫賞候補、2007年、『グレート生活アドベンチャー』(新潮社)が芥川賞候補に。2008年には、戯曲「生きてるものはいないのか」で岸田國士戯曲賞受賞。同年、『誰かが手を、握っているような気がしてならない』(講談社)で三島由紀夫賞候補。『夏の水の半魚人』(扶桑社)で第22回三島賞。その他の著書に、『逆に14歳』(新潮社)などがある。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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