ファントム・ペイン: 天命探偵 真田省吾3 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101336732

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目。
    前作の病院立てこもり事件もハラハラしたけれど、今回は前作以上に探偵事務所メンバーが危機的状況に陥る場面が多くてスリル満点だった。
    いつも突っ走る真田を冷静に支える山縣と公香が感情的になって単独行動しちゃうし、敵は強いし、探偵チームが動けば動くほど事態は悪化するしで終始ドキドキして先が気になった。

    麻薬王"亡霊"に深く関係する山縣と公香の過去。
    守れなかった後悔や簡単には抜け出せない苦悩を思い出しながら、いま守りたい仲間を思って揺れ動く感情。
    今回の主役は間違いなく山縣と公香だけれど、終盤の真田の行動はやっぱり彼にしかできないし、真田の敵も味方も関係なく巻き込んじゃうところも彼の魅力だ。

    ハラハラドキドキしながらも最後の公香と黒木の対面にはジーンと暖かな気持ちにもなった。

  • 2016.10.29 完読

    シリーズ3作目。

    公香の過去が明らかとなる本作。
    亡霊と呼ばれる一大麻薬シンジケートを作った犯罪の天才、黒木が脱獄するところから、話は始まる。

    2作目で、出会った鳥居が登場して、ちょっと興奮した。
    でも、なんとなく、2作目に比べて落ち気味感を味わうかな。

    仲間を巻き添えにしたくないって気持ちが、すごくくどい気がしてならない。
    そして、なんだかもどかしい。

    以下、ネタバレ。
    最後の終わり方は、すごく好きだった。
    ムエタイを扱う敵、武井が、実は潜入捜査官であったこと。その武井と争う真田の無謀さや真っ直ぐさが、非常にわかって、ほくそ笑んでしまった。柴崎が名前を聞くたびに、頬が緩むのがすごくわかった。ああ、そゆことねって。真田らしさが伝わる。
    黒木の死に間際に、公香が、あなたを忘れないって言って、黒木が涙を流すシーン。
    ぐっときた。冷徹な黒木ですら、忘れられることの怖さがあったのだ。絶望で終わらないこのシーンは、私的には、すごく好きだったな。

  • 前2作はこの3作目のためのお膳立てだったとも言えそうな主要メンバー達の過去とリンクしたハードなお話ですね。
    特に山縣と公香ごトコトン追い詰められてハラハラします。
    今回もお約束通り、真田は無鉄砲振りでバイクごとボロボロになり、伊沢署長は人望がなく、柴崎は役立たず…。
    女子中学生、恭子ほ親子の絆を取り戻せたのだろうか、無理でしょうね。エピローグで語られていないですね。
    4作目も近いうちに読みたいと思います。鳥居は探偵事務所に正規加入してるのかな。

  • 予知夢の話はいろいろありますが、このシリーズは面白いと思います。一気に読めます。

  • 32

  • 誰かとの出会いが人生を破滅させることもある。
    誰かとの出会いが人生をやり直すチャンスをくれることもある。
    山縣と公香の出会い、真田と志乃との出会い。
    再び歩き出すチャンスを生かせるかどうか、それは自分自身にかかっている。
    それでも、そっと背中を押してくれる存在は大切だ。
    くじけそうなとき、共に立ち向かってくれる人がいるだけで人は強くなれる。
    どんな人間にも過去があって今がある。
    その過去がどれほど悲惨なものであったとしても、本当に大事なのは今をどう生きているか・・・ということだと思う。
    前に踏み出す勇気、今を大切に思う気持ち、そして守りたい誰かのために人は強くなる。

  • 世の中、これくらい勧善懲悪ならスッキリするのに、と思う。真田の不死身の様な活躍もうらやましい。

  • 三作目一番面白かった
    結局ファントムペインてなんだったのかな
    黒木の失われた感情のことだったのかな

  • シリーズ3作目、公香の過去との対峙…だからか、前の2作に比べてハラハラ感も破壊力も振り回される感もこじんまりして、物足りなさを感じてます。
    真田の猪突猛進な行動にも馴れちゃったのか?志乃がおどおどしなくなったからか?
    嫌いじゃないですが、少々拍子抜けでした。

  • [2013.05.22]<再読>

著者プロフィール

2003年『赤い隻眼』でデビュー。改題した「心霊探偵八雲」シリーズでブレイク。様々なエンタテインメント作品を発表し続けている。

「2023年 『怪盗探偵山猫 深紅の虎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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