なごり歌 (新潮文庫)

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著者 : 朱川湊人
  • 新潮社 (2015年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101337722

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なごり歌 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 巨大団地が未来と希望の象徴だった昭和の時代。今を生きる人と過去の人、そして不思議な生き物『雷獣』。必然と偶然の交流がさわやかな感動をよぶ連作短編集。
    お気に入りは「ゆうらり飛行機」。速さや高さを求めることなく、ゆっくりゆっくり、全部ゆっくりとその道を進もうと、主人公を諭す老人の言葉から奇跡が起こる。子を持つ親なら感涙です。
    そして、「今は寂しい道」の『今は寂しい道ーこの道を歩き通せば、きっと、また会える』って言葉が美しい。全編通して優しい昭和ノスタルジーに浸れる作品。

  • 朱川湊人さんの作品に出会ったのは
    本作「なごり歌」の前の作品「かたみ歌」
    でした。

    前回は一つの商店街を
    中心とした不思議な物語が
    オムニバス形式でのストーリーとして
    確立しているんですが
    全ての作品の登場人物が
    どこかで繋がってると言うところが
    ”世間は狭いね”と言う感じてとても
    好感を持てました

    設定も「アカシアの雨がやむとき」が
    流行っていた1960年代で
    平成産まれの私が読んでも どこか懐かしく
    ノスタルジーを感じる風景を感じれます

    本作は”3億円事件”の時効が成立する…
    と言う内容が出て来るので1975年辺りの
    とある団地で起きる不思議なお話しと
    そこに住む人たちを描いた物語です

    その時代の独特の感性や
    不便であるがゆえの
    人の暖かみが、じーーんわり
    胸に染み渡ります
    決して派手なお話しでは無いのですが
    まるでその時代に
    タイムスリップしたかのような
    情景や、ストーリー

    その中でも
    人と人が関わる上で
    ”今も昔も変わらない事もあるんだなー”と
    優しい余韻の残る作品でした✨

  • 昭和40~50年代の団地、住んではないけど、懐かしい。個々の短編の話が連動してるんだけど、ちょっとややこしかった。

  • 以前読んだ著者の「花まんま」がとても印象に残っています。この本で「泣けるかな」と思って購入。昭和48年から50年代の巨大団地に住む人達の悲しい話がメインの短編集。ホロリときます。前の小学校でイジメられ、友達を作ることに臆病になっている男の子が不思議なものに助けられる「遠くの友だち」。「私の妻を返してほしい」と言ってきた男の悲しい人生とその正体に驚く「秋に来た男」が印象に残りました。

  • 昭和40年代後半から50年代にかけて、マンモス団地を舞台にした7編からなる連作短編集です。
    全て優しさと哀しさ、ちょっぴりの不思議感に満ちた、まさにこれぞ朱川湊人ワールド。個人的には「ゆうらり飛行機」が好きですね。

  • 色々な運命を背負い、色々な生き方をしてきた人達が寄り集まっていた"アノ頃"の団地を舞台に切なくホロ苦い話が取りまとめられた連作短編。本作で恐らく著者が言いたいのは、『人生生き急ぐのでは無く、時には息を抜き空を見上げ、過程そのものの美しさや素晴らしさを感じるのも大事だよ』ではないだろうか。♪人生は〜紙飛行機〜と某朝ドラの主題歌を僕が口ずさんでしまった様に、作中にもラジオから流れたり、口ずさんだりして出てくる当時の流行歌がノスタルジックに拍車を掛ける。絶妙なシンミリ感と優しさの本作。やっぱり朱川湊人はいい。

  • 昭和の子供の頃のことを思い出して
    ちょっと感傷的になりながら読んでいました。
    巨大団地という特殊な場所で
    いろいろな人たちの思いが重なり、すれ違い、通り過ぎる
    朱川さんの小説も好きだな

  • 巨大団地を舞台にした懐かしさ一杯の、連作短編集なのだけれど、読み出して最初の話「遠くの友達」に出てくる「雷獣」に驚いた。
    ついさっきまで読んでいた山本周五郎の短編集「人情裏長屋」で仲の良い籠かきの喧嘩の原因になったのものひとつが「雷獣」だったのです。
    二つの作品に関係がある訳ではないのですが面白い巡り合わせでした。

  • 短編全て良かった。久々に良い小説を読んだと感動した。そのうちドラマになりそうだ。

  • 『かたみ歌』の続編ということで期待して読んだけど。。。
    『かたみ歌』を読んだのは2008年。もう7年も経つとすっかり話は忘れちゃってます。でも、舞台も違えば(商店街と団地)登場人物も違うようで、同年代(昭和)を描いた事と、タイトルくらいでしょうか。

    朱川さんと言えばどうしてもノスタルジックなソフトホラーというイメージなのですが、どうも私にとって当たりはずれのある作家さんらしく。この作品も私の世代としてはノスタルジーは強く感じ、そこは良いのですが、人物の心象などがどこか説明的な気がして、情緒として伝わってこないような気がします。

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なごり歌 (新潮文庫)の作品紹介

昭和48年、小学校三年生の裕樹は県境に建つ虹ヶ本団地に越してきた。一人ぼっちの夏休みを持て余していたが、同じ年のケンジと仲良くなる「遠くの友だち」。あなたの奥さまは、私の妻なんです――。お見合い9回の末やっと結婚にこぎつけた仁志が、突然現れた男にそう告げられる「秋に来た男」。あのころ、巨大団地は未来と希望の象徴だった。切なさと懐かしさが止まらない、連作短編集。

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