きらきらひかる (新潮文庫)

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著者 : 江國香織
  • 新潮社 (1994年5月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339115

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きらきらひかる (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 主人公にここまで感情移入出来なかった作品は珍しい。
    文体がさすがの江國香織節で、紺くんがとても好きになった。けれど梅雨のこの時期に読むと気分に変調をきたしそうで、あまり得意ではない。

  • 文体はあっさりしているし,設定や展開もシンプルなので読みやすかった。読後感もすっきりしている。それでも,難しい作品だと思う。考えさせられる要素が多かった。

  • 睦月と笑子の優しさに何度読んでも泣いてしまう。もう、ひとつひとつの章で最初から泣いてしまう本。

  • 初めて読んだのは中学生のときだったと思う。何度目か分からないくらい読んでいるけど、毎度新鮮な気持ちになれる。
    今回は、睦月の善良さが持つ鋭さというか、正しいことが必ずしも正しいわけではない、というところに目がいった。
    肉体関係がないことで、一番純粋な愛情が証明されているのだろうか。
    笑子の自然体でいられるところに憧れる。

  • 同性愛者で恋人持ちの睦月と結婚した弱冠情緒不安定気味の笑子。睦月の恋人、紺との3人の関係は”普通”に考えるととても奇妙に思える。
    しかし睦月を純粋に愛し、その相手の紺のことも気に入っている笑子にとっては、自然で心地よいことなのだ。
    お互いに純粋な愛情で結びついている3人の関係は男女の関係もなく、プラトニックだ。だからこそ、相手のことが好き、そばにいたい、という純粋な気持ちの上で成り立っている。
    でも結局、切ないのは笑子なのではないかと思ってしまう。自分以外の2人は恋人で、睦月は自分のことを抱くことはない。
    キスもセックスもない、それは仲の良い友達なのではないか?とも思える。
    しかし笑子に言わせると、私は睦月が好きで、このままでいい、ということなのだ。
    そんな強い、ピュアな愛情を私は持てない…。

    睦月は確かに優しいけど、変わりたくないという笑子に変わらないということはないと言う。じゃあ彼は自分と笑子の関係はどうなると思っているんだろう?
    紺よりも、睦月が一番謎。

  • ミユナさんにオススメしてもらった本。紺が大好きになった。

  • H29.03.06 読了。

    ずっと気になっていた作品。
    同性愛者の夫と、アル中の妻。
    不思議な夫婦生活。

    初めて江國さんの作品を読んだが、
    独特な文章。
    それが心地良い。
    ありえない組み合わせの夫婦なのに、
    睦月と笑子の間隔、愛、不思議。

    不思議なんだけれど、味のある、素敵な作品。
    また読み返してみたい作品。

  • 江國香織さんの小説を初めて読んだ。 本人はシンプルな恋愛小説と言っているようだが、ホモの夫とアル中の妻の話。 変わっているが、何だが本当にその辺にありそうな話のように思えた。

  • なんだかちょいと不思議でした。というのも、こんな夫婦一体どうしてうまくいくんだろう?

  • 1回目に読んだ時、アル中とはいえ主人公は何でこんなに情緒不安定なんだと、事情飲み込めずに困まりました。後は同性愛の描写にいけないものを見たような気持ちになったくらいで。

    あとがきを見てから2回目、読みながら涙が出ました。主人公が情緒不安定なのは恋をしていたからなんですね。素敵な異性がそばにいて、自分を特別気にかけてくれる。どんどん好きになってしまう気持ち分かります。でも出会う前からその人には大切な人がいて、その人にとっての一番が誰か主人公が誰より思い知っているんです。他にもたくさんの複雑な気持ちが絡み合っているけど、シンプルに考えてしまえば彼女は片思いをしているんだとやっと腑に落ちました。だからこれはわたし的に解釈すると恋愛小説の王道の話です。

    普段から推理小説も最後まで全く謎が解けないので、あとがきで答えを教えて貰ってやっとそうなのかなと思いました。三度目にはもっと新しい発見があるかもしれません。シンプルだけど味わい深いお話だなと思います。

  • 同性愛者の夫と、その夫が愛する大学生と、鬱に悩まされるアルコール中毒の妻の三角関係。優しいが脆い、この歪な形を崩したくなくてー。う〜ん、主人公の妻に魅力が無さ過ぎる割に、夫が絵に描いたような女性の理想像そのまんまで、全然リアリティを感じられないどころか、恐らく作者の願望が投影されているであろう事が分かって見てはいけない日記を読んでしまった気分…。妻、好かれる要素が全く無くないか?同じような自己願望投影型作者だと勝手に分類している三浦しをんよりは、文体が綺麗なのでまだ読むに耐えられた。背中のコーラの匂い、風呂いっぱいに水を貯めて金魚を放す遊び、アイロンで伸ばしたベッドのシーツ、など、所々印象的なシーンがあるばかりに勿体ない。

  • 「結婚して、子どもを生んで、幸せな家庭を築く。それが自然で、それが当たり前。」

    「自然」という言葉の定義は人それぞれ違う。ただ、世間一般でいう「自然」こそ誰もがなぞるべきものだと杓子定規の考え方を突きつけてくる「ふつう」の人々の言葉が痛い。
    アル中の妻と、男の恋人がいるホモの夫。世間でいう「自然」とはかけ離れた結婚だ。

    人工授精をしてでも形式上のふたりの子どもを、と勧める夫の母。
    子どもがほしいならば養子縁組という手段だってあるのに、血縁に拘るその所以は、やはり世間の目なのだろうか。

    ごっこみたいに楽しくて、気ままで都合のいい結婚の代償として、水を抱く。
    「このままでこんなに自然なのに」と言いながら、代償ということばを口にする主人公の笑子が健気で苦しい。結婚せずパートナーとして3人で共存していく方法もあったろうに、それを選ばなかった。同性愛者の結婚が認められた今だとまた少し選択肢が広がるが、世間のこの「ふつう」という息苦しいしばりがある限り、生きづらさは変わらないだろう。「自然」とは一体なんなのだろう…

    そう考えこんでいるところに、「ごく基本的な恋愛小説を書こうと思いました」という作者あとがき。はっ、そんな小難しいことでなく、人を好きになるってこういうことだよ、ということを伝えたかったのか。おもしろかった。

  • 話もキャラ造形も退屈だが、言葉の言い回しがきれいで手に取ってしまう作家。
    でも「とびのかんばかりに」は全部開いてるがゆえに「鳶の勘?」と意味がわかりづらく後に「飛び退かんばかり」と理解した。
    主人公は精神疾患というより幼児みたいで、その夫は中身がカラッポのロボット。どのキャラにも人間味がないので設定の割にはドロドロせず、不倫や嫉妬にうんざりさせられることのないスッキリした読後感。
    二人は親のプレッシャー・世間体・孤独に押されて結婚したと解釈。結婚という制度は愛だけでなく打算的なシステムも有する制度で、大人になればなるほど世捨て人にでもならない限り二人だけで完結するのは難しいことに気づいていく。
    睦月と紺の出会いは和製モーリスみたいだと思った。

    医者が住むようなマンションの部屋を金のない大学生がちょっとの借金で借りられるものなんだろうか。
    それにしてもキャラの行動範囲が相変わらずマンション室内とベランダを行ったり来たりするだけなんだよなあ。

  • しんと頭が澄んでいくような文章。深夜に読みたい小説でした。同性愛者とアル中のふたり、形だけの夫婦が自分たちだけで独立するまでのお話。「私たち、嘘をつくことなんて何とも思ってないもの」という言葉を言い合える関係の素敵さ。幸福感たるや。本当にいたら取っつきにくいだろうなと思いながらも惹かれてしまいそうな登場人物、みんな魅力的でした。紺くんが好き

  • 内容も文体も独特で人を選ぶけれど、私は割と嫌いじゃない。

    起きている状況は現実離れしている。登場人物はみんな女性的。淡々とした描写で作者独自の世界観が展開される。

    不思議な三角関係の話だが、私としては、同性愛と異性愛とに関わらず大切な人は一人に絞るべきでしょうという気がするけれど、本人達がよければそれでいいのでしょう。

    そんな一般論に押しつぶされずに、当事者にとって幸せで自然な形であれば良いということです。

    ただ、終盤、結局人目を気にしないで自然体で生きていく方針で固まったならば、やはり計画結婚自体がどうだったのかという気がしないでもないです。

    自然体で生きていこうがそうすまいが、あの主人公の女性にとっては、幸せな未来が待ち受けているとはとても思えないのです。

  • ゲイの夫とアル中の妻。夫にはフィアンセの男がいる。それをわかった上で結婚をした二人。結婚生活そのものは問題ないように見える。ただそこに双方の親の意向が出てくると、うまくいっていたはずのその微妙なバランスが崩れていく。
    キテレツな設定だが、巻末の解説によれば著者はこの小説を”シンプルな恋愛小説”と言っている。二人の関係性が外野によって影響を受け、ただそれでも元に戻ろうとする力が働くことを描いてるからだろうか。勝手にそんなことを考えた。

  • 3ホモの夫睦月とアル中で躁鬱っぽい笑子の生活の話。夫の恋人である紺とのバランスがなかなか面白い。刹那的な感じがする。人は天涯孤独という発想で書いてるとのことだから、その時の気持ちに正直に生きるのもなかなか楽しいものなのかも。笑子の情緒不安定は周りもなかなかしんどい。最後、一時しのぎかもだけど、3人で何とかやっていこうとするところもなかなか面白い。

  • ちょっと不思議な恋愛の話しかと思ってたかど、人それぞれ違った生き方や求めるもの、好みが違うので、その人の個性として見てあげないと駄目だなあと思った。

  • 私たちは十日前に結婚した。しかし、私たちの結婚について説明するのは、おそろしくやっかいであるー。笑子はアル中、睦月はホモで恋人あり。そんな二人は全てを許し合って結婚した、筈だったのだが…。セックスレスの奇妙な夫婦関係から浮かび上る誠実、友情、そして恋愛とは?傷つき傷つけられながらも、愛することを止められない全ての人々に贈る、純度100%の恋愛小説。,"ホモの夫とアル中の妻。そして夫の恋人(♂)



    奇妙な三人の関係を書くゆるやかな物語。














    こんな旦那様が欲しいデス!!

    ホモでもいい!!



    映画も一応見たんですが私にはよく分からなかったですがく~(落胆した顔)






    ビミョーな感じ?というか私が子供のせいでしょうか何が言いたいのかさっぱり・・・?





    すごく文体がサラサラしてて(江國さんの本はさらさら)とても読みやすかったし、感動の涙涙とかはないのですがなんか



    「いいなぁ猫」



    と思う作品です。











    精神不安定のアル中の笑子と







    ホモの医者睦月。







    その恋人の紺。







    キスもなくセックスもなく




    あまりにも奇妙な夫婦関係。




    双方の親との確執や、他に例のない関係を続ける難しさ・・・・。







    ちなみに私の中の睦月さんはイメージがスラムダンクの花形そのままで・・・・







    困っています(いきなりどうでもいい内容になったな)










    じゃあ紺くんは・・・・・・藤真か?










    けどこの話よんでたら恋愛ってなんだろうって悩む人もいるんじゃないかと・・・。










    正しい恋愛って










    わかんないものですねぇ。

  • タイトルのとおり、きらきらした小説...というわけではなかったが、それこそ"水を抱く"ような透明感のある文章に引き込まれた。いままでなんとなく避けていた作家さんだけど、いろいろ読んでみたい。

  • 江國さんの透明感のある文章がするすると身体に沁みこんで、だからという訳でもないけど3人の歪んだ関係もごく自然のことのように思えます。情緒不安定でアル中の妻、ホモの夫とその恋人というのは常識に照らし合わせてみれば非常識ということになるのかもしれないけど、お互いが心地よく、かけがえのないものとして捉えているのならいいのではないでしょうか。これが、独占欲が強かったり異性として好きすぎたりしたら辛い方に振れるんでしょうけどね。というか、睦月みたいな誠実で、優しい、イケメンの医者なら私だってホモでも結婚したいぞ。

  • 2016/09/19 読み始める
    古い作家の本しか読まないので「現代人にウケる小説って、どういう作品なのだろう?」という視点で、本棚を眺めてから選んだ。裏表紙の紹介文を読む限りでは、とても面白そうな内容。

    2016/10/21 読了
    なかなかよく出来ている。明らかに無理のある設定なのに、無理を感じさせることなく読めた。ポリアモリーの方、必読の書では?

  • 妻は精神病、夫は同性愛者、恋人の存在。夫婦はふたり愛し合っている点で成り立っているのに、子どもを産むという社会的に一般な儀式のために双方の両親が干渉してくる。二人の好きなままじゃいられない。このままで幸せなのに。
    相手を思うがゆえの行動で傷ついたり、傷つけたりするけど、それは全部愛情で。社会に合わせようと嘘をついたりするけど、本心じゃなくて不安で。だから結局は本当に好きな人達と好きなように生きていきたい、先がわからなくても、それでいいよねってこと。

  • 積みっ放しだったけどもっと早くに読めばよかったかも。「人はみんな天涯孤独だ」という、あとがきも良くて…一回読んだだけじゃよくわからない事があったりしたので、たぶん何回か読み返すかもしれない。笑子と紺に惹かれた。ただ登場人物が20代ということに驚いた。雰囲気からするとなんとなく30だとか40代あたりかと…思った。

    出版された頃の世間一般的な精神年齢と実年齢と今とかどんどんかけ離れていくような…宇宙ぽさを感じたり…。

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