東京タワー (新潮文庫)

  • 5349人登録
  • 3.31評価
    • (260)
    • (505)
    • (1220)
    • (212)
    • (56)
  • 587レビュー
著者 : 江國香織
  • 新潮社 (2006年2月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339214

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

東京タワー (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 透がとっても危うい。ころげおちていってるというより、自分でダイブしちゃってるようなおちかた。江國さんの本はあんまりたくさん読んでないけど、東京タワーで特に思ったのは、登場人物の名前がしっくりくるってこと。詩史さんの旦那の「浅野」っていうのとか。なんかしっくり。

  • 二人の恋愛の痛みが身に染みる
    全体的にスラスラ読める文体が江國香織のよさだと思う

  • 透と耕二の視点が交互に移る構成なので、詩史と喜美子の思いは言動から推し量るしかない。そのため、いつかこの関係が終わるのではないかとの予感がありつつも、先がどうなるのかが見通せず、くいくいと読まされました。
    自分がコントロールするという意識が強い耕二が、思うようにならず狼狽えるところとか、本音が見えない詩史の心の内が、ワンシーンの行動で明らかになるところとかが面白かった。
    結局、恋愛を継続させるポイントは、いかに相手と真摯に向き合うかってことですよね。

  • アーモンド形の目。

  • どうも主人公の男子と同じ世代の私が読むには違和感を感じる。

    もう少し年が上であればすんなり読めるのだろうか?


    主人公の男子2人、どちらも自分をコントロール出来ない、そんな不安定なさまを読んでいてあらまあと楽しむことも出来ず。

    年をとればまた見方も変わるのかもわからないけれど。

  • 大学生の透は恋の極みにいた。年上の詩史と過ごす甘くゆるやかなひと時、世界はみちたりていた。恋はするものじゃなく、おちるものだ。透はそれを、詩史に教わった。一方、透の親友・耕二は、女子大生の恋人がいながらも、蠱惑的な喜美子に夢中だった。彼女との肉体関係に…。夫もいる年上の女性と大学生の少年。東京タワーが見守る街で、二組の対極的な恋人たちが繰り広げる長篇恋愛小説

  • 江国香織さんの本を高校生の時に読んでから、あまりストーリーが好きではなく遠ざかっていたけど、大人になって読み返してみたら少しだけ彼女の本の良さが分かったような気がする。

    ストーリーは確かにあまり好きではなかったけど、文章や表現の能力がすばらしい。読み進めていくうちに、ふと何かを思い出しそうになったり、懐かしい気持ちになったり、いつのまにか登場人物に共感していたりしていた。
    耕二の兄はなぜ初婚から実家に戻ったりしたのか、吉田は何を考えて耕二の元へ行くのか、詩史と夫の奇妙な関係、喜美子にあの夜一体何があったのか。なんの解決もされてないのに、そんな色々なエピソードをわたしの心に残した。
    優しい哀愁のようなものを感じながら、江國香織ワールドにどっぷり浸かっていた。

  • 大学生と既婚女性との不倫関係二組の話。透と耕二、男2人の目線で書かれている。男性心理として、相手の趣味を一生懸命に後追いするところや、無限とも思える性欲、自分は他の大学生とは違うと勘違いしているところなどは共感出来たけれど、さほど芯を捉えられたようには感じなかった。一方、女性は性欲のピークを35で迎えるらしいことを踏まえれば貴美子が耕二に魅了されたのも理解出来る。が、詩史については夫との関係も含め最後まで理解出来なかった。いつか女性の感想をきいてみたい。

  • 気持ち悪い。特に詩史って勘違いした高校生を誘惑する40女が不気味すぎる。何をどう取り繕おうが気持ち悪い。よっぽどセックスだけの35女の方が気持ちいい。いずれにせよ、若い男たちにもある程度年齢の行った女性達にも、更には若い女の子達にも失礼なクソ小説だと思った。クソ。

  • わたし結構、江國香織すきだなって思いました。透にもハラハラするし、耕司にもザワザワさせられた。誰もが傷つけあって傷つけられて。そういう意味で、すごく心が動かされたなって思いました。ただなあ、不倫と浮気性っていうのが、どうしても受け入れられなかったんだ。あと吉田が、ぞっとする存在で怖かった。でも、いるよねこういう子。そんな感じ。

  • 高校生のときに読んで以来の再読。するする読めた。
    当時の私は一体これを読んでなにを思ったのかさっぱり覚えてません(笑)
    ハードカバーの装丁が夜景なのに対して、文庫版は夜明けの都市なのがまた素敵です。

    透と詩史、耕二と喜美子。
    不倫は不倫なんだけれど、どうしても不倫と言い切りたくないような繊細さと清潔さ。
    作者自身が言うように、人生とはまったく相容れない部分にある恋愛のように感じました。
    詩史が透に贈るひとつひとつの言葉が聡明で、どうして透が詩史という女性に惹かれてしまうのかわかる気がする。
    同時に進行する、大人ぶるわりにがむしゃらな耕二とは対照的で、でもどちらの少年の報われない恋も応援したくなってしまいます。

    不倫にはきっと始まりと終わりしかないけれど、この小説の結末は良い意味で曖昧。
    物語としての起伏もなく、ただ淡々とすすんでいくだけなのにドキドキしました。

  • スラスラと読みやすい文章だし(多少飛ばしても問題なく内容を掴める容易な文とも言う)、きちんと意味を把握した上で器用に単語を使いこなしている。丁寧で小慣れた言葉選びだなと関心するが、胸に迫る表現はない。真に迫る前に切り上げてしまう。その繰り返し。
    文書は整っているが、ストーリーと人物造形が絶望的につまらないというのが数冊読んだ作者への感想。そしてどの本にもオチがないのも共通点。

    食っては寝て食っては寝て食って食って食うの繰り返し。テレビのCMみたいな食事シーンが何度も何度も繰り返される。

    登場人物が全員生きてる感じがしない。ひとりの人間が分裂してさらに水で薄めたみたいな生気の無さ。
    透と耕二なぞ多少言葉使いが違うくらいでおなじキャラに見える。

    耕二は『おやじうけ』するらしいのだがとてもそう見えない。なぜならおやじうけする具体的な言動が描写されてないから。野心的、アグレッシブ、それだけの単語で納得するしかないらしい。
    「くそおもしろくもないな」というぎこちない日本語を使う耕二は、私立志望と言った友人に向かって「親に気を使え」という理由で国立にしろと説教をする。100組家族があれば100通りの家族関係があるのだ。金銭事情はもちろん、こういう気の使われ方をされて喜ぶ親もいれば嫌がる親も、なんとも思わない親もいるという発想は皆無のようだ。

    喜美子。
    真っ黄色のブラとパンツが似合うのは小麦色の肌のコーカソイドおねーちゃんじゃないかね。アジア人のオバサンが真っ黄色パンツは悪夢。

    透。
    『"これ"は"それ"とは違うのだ。世間に掃いて捨てるほどいるらしい、不倫関係の男女と"これ"は、あまりにも似ていない。』
    似てないどころかソレそのもの。掃いて捨てるほどいるただの不倫関係でしかない。
    「違う」とはどう違うのか。煙に巻く文書がだらだら続くだけで描写はない。

    大二病やれやれ系キャラの不倫物語。
    どんなに言葉を飾ったところで不倫で苦しむほどアホらしいものはない。王侯貴族や政治家の政略結婚身分差ウンヌンといった事情なら苦しむのもわかる。現代日本でも経済的に自立してなかったり、同性だったりすれば差別があるのでやはりわかる。
    でもここに書かれてるのは何の障壁もない男と女だ。特に詩史は経済的に自立してて、専業主婦とかいう日本女性にありがちな夫の稼ぎがないと暮らしていけないタイプの女性ではない。その気になればさっさと離婚して透とくっつくことなど簡単だ。
    それをしないってことは旦那は手放したくないし、年下の男の子とはダラダラ遊んでたいってだけなのだろう。まったく羨ましい有閑マダムである。

  • 江國香織は「桃子」とか「デューク」のような童話はいいと思う。小説もいくつか読んだがイマイチ印象に残らない。ただ悪い人が出てこないほんわかした話だった気がする。

    この話も悪い人は出て来ない。ただ透と詩史の関係があまりにもお伽話めいていて不自然。そもそも透くんみたいな男の子っている⁈
    耕二くんのほうが普通の男の子って感じがする。

  • 珍しく、少年が主人公の物語。
    ふたりの住む東京で物語は進み、ふたりの話が交互に描かれる。
    少年たちはお互いに年上の女性と付き合っていて、どちらの女性も家庭がある。
    進んでいくふたりの生活、恋愛、
    流れるように進んでいくので問題が起きてもゆるりと過ぎていき、葛藤の部分もすんなりとしていた。

  • 久しぶりの再読。

    恋愛小説だからみんな自分のとこばかり。
    そんなもんでしょう。
    恋愛だもの。結婚じゃないしね。

    とてつもなく面白い!というわけではないのだけど、読みたくなって読んでしまえば続きを続きをとなるのは、面白いと思ってる、ってことなのか?
    江國さんのお話は、面白い、とは、また違う。なんていうのだろ。

  • ただのエゴだよ、って言いたくなるような恋愛。傷つかないように、傷つけないようにしてモヤモヤしちゃうのよくわかる。

  • P352
    直木賞作家であるが、この作品は、何をテーマに書かれたのか? 少々 理解に苦しむ。

  • 年上の女性と付き合う二人の大学生。

    場面は大学生である透と耕二、二人の視点で物語は展開していきます。

    透が詩史に抱いた憧れ?それを愛に昇華させようとする葛藤。

    耕二と喜美子の次第に高められていく官能的な関係が耕二の身を滅ぼしてしまうのではと心配になりました。

    たまに、恋愛小説も良いかと思いました。

  • 登場人物
    耕二 粗暴で熱くなりやすいタイプ
    喜美子
    透 学校では孤立していた。
    詩史 ブティックのオーナー
    由利

    舞台
    恵比寿駅 東京タワー

    厚みのない文章。

  • どうにも恋愛小説は苦手。

    透が詩史に対して抱いているのは愛なの?
    ただの恋なんじゃないの?

    詩史が透に抱いているのは愛なの?
    お気に入りの雑貨を傍に置いておきたいのと同じなんじゃないの?

    どうも二人とも自分の気持ちばかりで、相手に対する思いやりとか、立場への配慮とか、そんな優しさが感じられないの。
    そういうエゴが愛なんだと言われたらそうなのかもしれないけど、私はそういうエゴの押し付けをされたらさっさと逃げ出すタイプなので、どうもね。
    自分大好きっ子ちゃん、と呼んであげます。

    対する耕二と喜美子はどうかというと、これもまた、自分のことばかりなんだよね。
    でも、喜美子が耕二にだんだん執着していってしまうのはわかる。
    まあそれを云うなら詩史が透に執着するのもわかる。
    若くてイケメンで自分のことを空いてくれる男性がそばにいたら、そりゃあ嬉しいさ。
    だからと言って、今の暮らしを捨てるなんて考えられない。
    で、それは愛なの?

    耕二の部分だけが、刺さりました。
    誰に対しても求められる役割をそつなく演じてしまう耕二。
    親に対しては「やんちゃな次男」、同世代の彼女には「なんでもできる格好いい彼氏」、年上の彼女には「彼女の期待に何処までもこたえる、生意気な年下の愛人」、クラスメートには「出来る仕切り屋」。
    本当の耕二はどこだ?

    本当の耕二の、本人も気づいていないダサいところも含めて愛してくれたのは由利だったんじゃないかな。
    けど、耕二は今後も生き方を変えることができないんだろう。
    それを言うなら、この小説に出てくる人で、生き方を変えられる人はいるのだろうか?

    恋愛小説なのに、みんな自分のことばっかりや。

  • うーー。男の子目線って肌にあわないじぇ。

  • 矛盾、が人の感情には頻繁に存在することを意識させられる。また、気付かされた。自分も人も、みんなそうなんだと、実感する。
    本当に少年たちに共感できる作品なのか、そうであるとしたら、自分が思うよりはるかに男性にも恋愛にどっぷり浸かってしまう人がいるということだ。

  • 小説に答えを求める月間5冊目。彼女の過去をもう知ることは出来ない悔しさってあるある。嫉妬狂うだけ無駄というか物理的に不可能なんだから諦めるしかないけど、そういうのって理屈じゃないのよね。自然体でいれるから、お互いに欠けているものを補えるからっていう理由なら、不倫する気持ちも分からなくはないかもしれん。不倫は一手段という位置付け。「男はみんな浮気するもの」という友人の言葉の反論材料を探すつもりが、江國先生に言い包められた感。透は自分を過信し過ぎ、耕二は精神的に自立出来てないという印象。若いということか。

全587件中 1 - 25件を表示

東京タワー (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

東京タワー (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

東京タワー (新潮文庫)の作品紹介

人妻と関係を持つ二人の大学生が、世界の全てだと考えて、彼女と過ごせる時を途方もなく幸福だと感じる人と、本名の彼女がいます。それでも人妻との関係を辞められない人が、会えない時に彼女の好きな音楽や本を読み聴きしています。
19歳の大学生と人妻が冷静で朗らかです。正直に生きていると、楽しいことがあるという東京タワーの物語です。

ツイートする