- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101339238
感想・レビュー・書評
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「ラブ・ミー・テンダー」「夜と妻と洗剤」が特に好き!どちらもびっくりするほど短いし、少し奇妙だけど暖かい気持ちになる話。「ケイトウの赤、やなぎの緑」は最初きらきらひかるの続編だと気付かなかった。きらきらひかるに比べて登場人物も増え複雑に感じられた。笑子と睦月と紺くんのことはあのままもう少し想像の余地を残して欲しかった気もする。
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『きらきらひかる』の10年後を描いた『ケイトウの赤、やなぎの緑』など、この著者らしい透明感の 9短編。 笑子、睦月、紺はちらっと出てきますが、あくまで脇役。時は過ぎて人は変わるということを体現する存在になっている。当事者間の詳細は不明なままですが、かなり揺れた模様です。私的には、葬式フェチの夫妻と彼らに魅了される女性を描いた『清水夫妻』が、いちばんしっくり読めました。
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「ぬるい眠り」電車で目的地に着いた時にちょうど読み終えて、うるっとなった。
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何度読んでもやっぱりまた江國さんの自由な世界に癒されます。
思うように生きる主人公たち。
いいな〜。
「きらきらひかる」のその後のお話としての「ケイトウの赤、やなぎの緑」が好きで、「きらきらひかる」が無性に読みたくなってしまいます。
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短編集。二十年から三十年ほど前の作品なのに随分と豊かな時代に思える。それは物質的にというより人々の時間や心の使い方だろうか。『きらきらひかる』の続編の「ケイトウの赤、やなぎの緑」は珍しく男性も魅力的に感じた。私自身が現実を大らかに生きられないからかも知れない。でも自らの欠落を埋めるような恋愛や結婚をする気も無くて著者の書く女性の勇敢さにまた惹かれる。
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江國香織の短編集。
表題作は、既婚男性との束の間の不倫を終えた女性が、新たな恋人が出来たあとも過去の男性への思いに囚われるさまを描いたもの。主人公の大胆な行動に、愛が人を動かす力の恐ろしさを感じた。
他の作品も自分に正直に生きる女性が多く登場するが、正直私には彼女たちの思いや行動に共感まではできなかった。 -
題名のとおりぬるい話でした