ぬるい眠り (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 590
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101339238

感想・レビュー・書評

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  • 「ラブ・ミー・テンダー」「夜と妻と洗剤」が特に好き!どちらもびっくりするほど短いし、少し奇妙だけど暖かい気持ちになる話。「ケイトウの赤、やなぎの緑」は最初きらきらひかるの続編だと気付かなかった。きらきらひかるに比べて登場人物も増え複雑に感じられた。笑子と睦月と紺くんのことはあのままもう少し想像の余地を残して欲しかった気もする。

  • 『きらきらひかる』の10年後を描いた『ケイトウの赤、やなぎの緑』など、この著者らしい透明感の 9短編。 笑子、睦月、紺はちらっと出てきますが、あくまで脇役。時は過ぎて人は変わるということを体現する存在になっている。当事者間の詳細は不明なままですが、かなり揺れた模様です。私的には、葬式フェチの夫妻と彼らに魅了される女性を描いた『清水夫妻』が、いちばんしっくり読めました。

  • ぬるい眠りのいらずら電話が好き とろとろもすごく好き

  • 江國さんの作品は、回りくどい感じがして、あまり得意ではないのですが、『きらきらひかる』の続編が読みたくて手にしてみました。
    物語の主人公は彼ら3人ではないのだけれど、チョロチョロと登場する3人は元気そうで、なんだか笑みがこぼれてしまいました。
    睦月と笑子と紺、10年の月日が3人の関係を、ほんのすこ~し変えたようです。
    またいつか、どこかで、あの3人に出会えることを願ってます♪ 

  • 「ぬるい眠り」電車で目的地に着いた時にちょうど読み終えて、うるっとなった。

  • 何度読んでもやっぱりまた江國さんの自由な世界に癒されます。
    思うように生きる主人公たち。
    いいな〜。

    「きらきらひかる」のその後のお話としての「ケイトウの赤、やなぎの緑」が好きで、「きらきらひかる」が無性に読みたくなってしまいます。

  • ぬるい眠り、無言電話で通じ合うところ、冬彦くんにガールフレンドがいて、そこから耕介さんとちゃんと別れようとしたところ、ラストの別れ方が好き。

    災難の顛末、は狂気じみてて共感できないとも多いけど、恋人や近い人に自分の状況をすぐに打ち明けないところや、許してくれる相手でも、自分が自分を許せないと思ったらそれを(無意識に)貫く(そんな自分を愛してる)今日子は強いなと思った。

    夜と妻と洗剤、はなんか面白かった。なんだかんだでこの夫婦は夫のおかげで続いてしまうんだと思う。

    清水夫妻、老夫婦みたいな安心感があって、甘えたいと思った。面白かった。

    きらきらひかるの続編、けいとうの赤、やなぎの緑は、ちょっとよく分からなくて、郎と笑子の関係をもう少し知りたいなぁと思った。

    また読み直したいと思った。

  • 短編集。二十年から三十年ほど前の作品なのに随分と豊かな時代に思える。それは物質的にというより人々の時間や心の使い方だろうか。『きらきらひかる』の続編の「ケイトウの赤、やなぎの緑」は珍しく男性も魅力的に感じた。私自身が現実を大らかに生きられないからかも知れない。でも自らの欠落を埋めるような恋愛や結婚をする気も無くて著者の書く女性の勇敢さにまた惹かれる。

  • 江國香織の短編集。
    表題作は、既婚男性との束の間の不倫を終えた女性が、新たな恋人が出来たあとも過去の男性への思いに囚われるさまを描いたもの。主人公の大胆な行動に、愛が人を動かす力の恐ろしさを感じた。
    他の作品も自分に正直に生きる女性が多く登場するが、正直私には彼女たちの思いや行動に共感まではできなかった。

  • 題名のとおりぬるい話でした

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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