虫眼とアニ眼 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101340517

感想・レビュー・書評

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  • ディテールを見つめ、身体を駆使し生き抜くための感覚を養い、言葉にならない情感を汲み取ること。今の人間が忘れてしまった大切なこと。

  • 養老猛司と宮崎駿の対談本。宮崎アニメの話を中心に現代問題にするどいメスをいれる。少し哲学的な部分があり難解であるが、いいたいことはなんとなくわかる。ときには厳しい言葉で現代の問題を糾弾している。

  • ジブリも養老さんも好きなので読んでみた。
    お二人ともめちゃくちゃいってんな、という感じだが、本気だし、誰かを中傷するという意識もないから嫌味なく読める。
    宮崎作品に感じる、自分には経験のないはずの既視感やノスタルジーについて、なんだか府に落ちて面白かったし、養老さんの私論の着眼点は流石としかいいようがない。
    もともとジブリ作品は、私のなかでは、理由がないけど面白いものだったんだけど、ここ最近はメッセージ性が強すぎるように感じてちょっと敬遠しているところがあった。自分が大人になってしまったのか、宮崎さんが変わったのか。

  • 面白いなぁと思う作品をつくる人を、作品をきっかけとして知っていくと、好きなことをやって生きていることに気づく。

    面白いなぁと思うとその人の作品は大体全て観て聴き、その中で有機的に別の好きなことをして生きてる人へと繋がっていく。

    好きなことやって生きている人に物理的にも間接的にも近づくと、気づいたら好きなことやって自分も生きている。

  • 未来、これからの生き方、人間らしさ

  • 私には理解するのが難しいところもあったけれど、読んでよかった。まず考えるきっかけになった。これからも色んな節目で読むと思う。

    “生きる力なんて、子どもははじめから持っている。それをわざわざ、ああでもない、こうでもない、とていねいに殺しているのが、大人なのである。”という養老さんの言葉にすべてがつまっている気がする。

  • 久々に読んでて、すべて納得する。少し前の対談なのだか、現状はもっとひどくなっていて、いまこそ、読むべき本。

  • 都会と自然、子どもや若者など現代日本について著名な二人が好き勝手に対談している。自然環境というのは、ものすごいディテールで成り立っているのに、実体と情報の区別がつかない人が多くなってきていて、そのディテールを完全に無視して生きている。物事を単純化しすぎると世界はどんどんつまらなくなっていく。
    怒りや負の感情を精神力で拮抗させているような我の強い宮崎駿と、達観して力が入っていない感じの養老孟司とのコントラストも面白かった。

  • 現代社会に対する問題意識が次々と提供されていて若い者としては色々と考えさせられた。特に自然のディテールの話や、人間に目が向きすぎているという話。ただ、この後者は今となってはもう古いものだと思う。かつて自然に向けられていた目線はだんだん人間のみに向き、そして最近では人間にさえ向いていない。変動する物価だとかネット上の情報だとか、無機質な非人間的なところに目が向くようになっていると思う。こういった社会に対する問題意識を「お年寄りの苦言」として片付けてしまってはいけない。

  • 資料ID:C0028554
    配架場所:本館2F文庫書架

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著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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