絹扇 (新潮文庫)

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著者 : 津村節子
  • 新潮社 (2006年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101341088

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絹扇 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 絹織物の一種である羽二重(はぶたえ)の産地福井が舞台。織り手である女性<ちよ>の、7歳から30歳過ぎまでの半生を描いた物語です。

    貧しい農家だった<ちよ>の父は、農地を売って織機を買い、当時の花型産業となる絹織物の製造を始めます。
    母や祖母の手伝いを手始めに、<ちよ>は腕利きの織り手となります。
    地元大手の羽二重製造会社の次男に見染められます。

    100年ほど前の明治後期から大正の、私には実感として馴染みのない絹織物の作り手の世界が舞台です。

    生死が暮らしの中の身近にあり、
    小学校に満足に通うことも叶わず、
    一生村から出ることなどない時代。

    当時の繊維産業の様子や統計をひきあいに、産業を伸ばそうとする世の中の勢いを、
    地方の人たちが生き抜こうとするエネルギーが、汗や涙や体温までを、
    活き活きと伝わってきます。

  • 2013.1.29(火)¥189。
    2013.4.20(土)。

  • 女性が母として妻として事業家としてたくましく生きる姿が潔くて気持ちがいい。この時代の女性はなぜこんなに一途でたくましいのか、と味わえる本。

  • 福井の織物業の歴史を、1人の女性の人生の視点からたどった物語。
    女は学校に行かず働いて当たり前、赤ん坊は機織機の横のかごに縛り付けて放置、浮気は男の甲斐性…福井弁の会話と重なり、ある意味で現実とはつながっていないような物語に思えました。
    「女工哀史」のイメージが強くありましたが、「機さえ折れれば夫と別れても食っていける」というのは、ある意味では希望のある環境だったのかと、最後に思わされました。

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