風の払暁 満州国演義一 (新潮文庫)

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著者 : 船戸与一
  • 新潮社 (2015年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (551ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101343204

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風の払暁 満州国演義一 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 1928年~1945年の17年間の満州の歴史。登場人物4兄弟の視点で語られる。満州事変から第二次世界大戦終結までの流のなかで、南京事件、張鼓峰事件、ノモンハン事件、葛根廟事件、通化事件と有名な事件が次々と起こり、4兄弟それぞれの立場で事件と向き合う様子が描かれる。満州の歴史を詳しく知らなかったので、勉強になった。何が正しくてなにが正しくないのかなんてだれにもわからないと感じた。

  • 船戸与一の作品を読むのは初めてである。
    この大河小説は、全9巻になるようだ。
    しばらくの付き合いになりそう。

  • 4兄弟の4つの視点から描かれる昭和初期。闇に沈んで分かりにくい時代が立体的に浮かび上がる。平成の未来の頁をめくっていくような高揚感もあって、次巻が早く読みたくなる。

  • なんとも言えない存在感を放つ文体に、迫力のストーリー運び。

    物語は、まだきっと序章もいいところなのだろうが……敷島四兄弟の魅力にガッツリ鷲掴みにされてしまった。

    満州事変前夜の中国。
    続きが楽しみ。

    全9巻のこの作品……食傷せず、かつ間延びさせ過ぎて飽きてしまわずに読み進めるには……2ヶ月に3冊ペースくらいがよかろうかしら?

    ★4つ、8ポイント半。
    2016.11.25.新。

  • 最初の方、あまり話に入り込めなかったし途中で少し中だるみしてしまったものの、全体を通して言えば面白かった。

    物語の軸となる敷島四兄弟。
    順番にそれぞれの物語が進んでいくが、ごちゃごちゃになることもなく読みやすい。
    この兄弟達を通して、当時の日本の情勢がよくわかる。
    そしてこの四兄弟の前に順番に現れる謎の男、間垣 徳蔵。
    この男の存在が不気味で、物語を面白くさせている。
    今後、この男と四兄弟がどう関わっていくのか、楽しみだ。

    そして、本文の途中に、印象的な一行がある。
    "日本人は理論というものから遠ざかろうとしている。一時的な感情のみが行動の基盤になりつつある。"と。
    これ、今も同じ。
    現在だって自分たちの目的の為に理論や手段を選ばずに行動し、声を大にしてそれを主張する。
    つまり、この昭和三年当時(物語の中では、そうなっている)と変わってない。もしくは一周回って、戻ってきてしまったのか。だとしたら。。。

  •  作者の遺作となった『満州国演義』シリーズの第一作。1928-29年、済南事件、3・15、第二次山東出兵などを背景に、敷島家の四兄弟がそれぞれの形で満洲をめぐる〈国策〉の渦に巻き込まれていく姿を描く。第一巻のクライマックスは1929年の張作霖爆殺事件である。
     満洲の荒涼たる風景と、強者が生き残るという単純かつ単簡に見えるありようが、新しい秩序に向かう「夢」を太らせてしまう――。作者の骨太な筆致は一筆で、列島住民たちの昭和初期に満洲が担った「夢」の輪廓を描きだしていく(間島や満洲各地に散らばった朝鮮人たちの姿がしばしば登場することも興味深い)。そして、そこに暗躍する特務機関員・間垣徳三の昏い存在感が強烈に印象づけられる。『1Q84』の牛川いらい、久しぶりに背筋が寒くなる怖いキャラクターに出会った感じ。

  • 満州国演技シリーズ第一巻。
    ページから砂塵が舞い熱い風が吹く。
    強烈なインパクト。
    これぞ船戸作品といった冒険小説の幕開け。
    この先続くシリーズが早く読みたいけれど、読み終わりたくない。

  • 船戸与一の遺作となってしまった大長編小説の第一巻。日本で唯一、異国の砂漠の匂いのする冒険小説を書ける作家が船戸与一だった。冒頭から船戸作品の面白さを十分に堪能出来る歴史冒頭小説である。

    昭和三年から四年に掛けての満州を主舞台に雲南坂の名家・敷島家の四兄弟のそれぞれの生き様が描かれる。満州に渡り、馬賊の長となった次郎。奉天総領事館の外交官・太郎。関東軍の陸軍少尉・三郎。早稲田の学生・四郎。四人の兄弟のそれぞれが謎の男、間垣徳蔵と関わり、数奇な運命に翻弄されていく。中でも多く描かれるのは、馬賊の四郎であり、単なる歴史小説ではなく、歴史冒険小説といった味わいになっている。

    自分が最初に船戸与一の作品を読んだのは『山猫の夏』だった。砂漠の匂いと強烈な人物像、ワクワクするストーリーにこれまでの日本人作家が描く作品とは全く違う世界に、以後、船戸与一に傾倒することになる。船戸作品の殆んどを読破して来たが、遂にこの作品が最後だと思うと非常に残念であり、何とも淋しい気持ちになる。

  • 大先輩による推薦。四男キャスティングには間違いなくオダギリジョーだな。

  • 昭和の満州。昭和3年の張作霖爆殺事件あたりから話が始まる。ノンフィクション好きの私としてはどこまでが史実でどこがフィクションなのか考えてしまう。しかし、実にすばらしい! どんどん読んでしまう。

  • さすが読ませる。面白い!

  • 遥かなる満州が身近に感じる。
    ただし、日本風異国情緒があまり感じられなく残念。

  • 船戸与一さんの遺作となってしまった「満州国演義」シリーズ第一作です。
    外交官、満州の馬賊の頭領、関東軍、左翼思想に共鳴する学生、異なる道を歩む敷島四兄弟を主人公に、激動の時代を描ききった全九巻に及ぶ超大作。
    文庫本になるのを待ってました(^^)
    第一作は主な登場人物が出揃い、徐々に戦争へと向かう日本と満州で、その流れに巻き込まれていきます。
    まだほんの入り口という感じですが、これぞ船戸与一作品!という雰囲気なので、次巻以降に期待が膨らみます。
    この作品は2007年に初版が出たんですが、戦争へと大きく一つ舵を切った今の時代にこそ読まれるべき作品だと思います。さすが船戸与一。
    癌との闘病の中で書き上げた執念の大作、じっくり味わって読み進めたいと思います。

  • 2015年9月24日読了

  • 小気味好く 四兄弟の展開

  • 昭和三年の張作霖爆殺事件前後の満州を中心に描かれる。

    不況下、満州が唯一の不況脱出の望みとなる。
    当時の人々は、満州に明治維新時の日本を重ねて見ていた様に思える。そんな雰囲気の中での陸軍の暴走。

    集められた?敷島4兄弟それぞれの道はどう重なり、どのような運命をたどることになるのか?この先、興味津々。

  •  船戸与一の遺作シリーズ「満州国演技」の一巻目
    久しぶりの船戸節、今後の展開が楽しみ

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風の払暁 満州国演義一 (新潮文庫)の作品紹介

霊南坂の名家に生を受けた敷島四兄弟は、異なる道を歩んだ。奉天総領事館に勤務する外交官、太郎。満蒙で馬賊を率いる、次郎。関東軍の策謀に関わる憲兵将校、三郎。左翼思想に共鳴する早大生、四郎。昭和三年六月、奉天軍閥の張作霖が謀殺された。そして時代の激流は彼ら四人を呑みこんでゆく。「王道楽土」満州国を主舞台に、日本と戦争を描き切る、著者畢生の大河オデッセイ

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