デンデラ (新潮文庫)

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著者 : 佐藤友哉
  • 新潮社 (2011年4月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101345536

デンデラ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • フルネームで呼び合うところが気になりはじめたらもうダメだ

  • バトル・ロワイアルぽい…
    いやーな話。
    読み終わったあとも、読んでる間も、どんよりした気分になります。
    生きるのも死ぬのも、辛くて怖いことが沢山、というやりきれなさが終始。

  • 婆さん版「蝿の王」のような話が、少年探偵団シリーズにおける江戸川乱歩調の語りで進んでいく、そんな話だった。
    間違っても「おばあちゃん」ではなく、「婆さん」もしくは「婆あ」と呼ぶのがふさわしいモノノケじみた女たちの物語は、たやすい感情移入を許さず、おぞましい感じもあり、決して読んでいて気持ちのいいものではない。
    でも不思議と続きが気になって、読みはじめるとあっという間だった。他人にオススメするのは難しいが。。。

  • 図書館で。
    読み始めて楢山節考のその後かな、と思いそのうち昔ジャンプで連載してた流れ星銀とかいう犬と熊が戦う話みたいだと思いました。あまりにアリエナイ感がありすぎて逆にギャグ?とか思ってしまいました…

    それにしてもばあちゃん達タフ過ぎるだろ(笑)片腕切断されてあのバイタリティはありえない(笑)ここまで動けるおばあちゃんたちを追いだす村って…よっぽど労働力が余っているのか?働かせろよ、老人を!熊と戦えて一昼夜山をすきっ腹で行軍できる体力あるんだぞ?(笑)
    食中毒であれだけ動けるのもスゴイ(笑)大体、嘔吐って普通血じゃなくて消化物とか消化液が先だろうし、嘔吐と下痢してる人はあんなに動き回れないと思うんだけど。それで脱水症で死に至ると思うんだけどなぁ。この作者さん、あまり怪我とか病気とかしたことない人なんじゃなかろうか?
    クマもスゴイ。一撃で人の首が切断されるってクマの爪は刀なのか?(笑) 確かに動物は利口だけどヒトと同じような知恵ではないんだと思うんだけどな。

    というわけでコレはファンタジーなんだろうなぁなんて思いながら読み終えました。村に対する恨みも、男性に対する憎しみもなんだかうすぼんやりしているし、クマとの対決もなんでいきなり?という気がしないでもないし、食中毒の辺りはいきなりミステリ調だし…なんか突拍子もない話だな、と思いながらもオチは気になるので駆け足で読み終えた、というか。
    個人的にはクマを出すならコミュニティのもめごとはナシにするとか、内輪もめの話ならそれをメインにするとか絞ればよかったんじゃなかろうかと思ったり。

    小説だからこそ、ここぞという所のリアリティがないととペラッペラになるよなぁという良い例のような。
    まあ、何言ってもなって感じの作品でした。

  • ユ、ユリ羆嵐。
    AKB48より過酷な生存競争DDR50!サドンデス!……サドんdeath。

  • あらすじは、解説で法月綸太郎が一行にまとめている通り。

    ”五十人の老婆が羆と戦い、どんどん死んでいく話である。”

    この小説について何かを言うなら「老婆軍団vs羆」の面白さを一番に挙げたい。
    無惨な光景が少なくないので、面白いと言ってしまうのは躊躇がありますが、それでも言う。なにこの面白さは。
    貧相な木槍や少しの知恵を武器にしていく老婆達のたくましさがすごい。戦い方、死に方にも本当に人それぞれ。
    羆視点も交えていて、この獣の野性と知性がいっそう怖い。
    淡々とした叙述なのに、手に汗を握るスリルに追い立てられ、寝食を惜しんでしまうほどでした。

    そしてまた、文学としての読み応え。
    斉藤カユは、七十年間、何事にも疑問を抱かずただ受け容れて生きてきた。山に捨てられて極楽浄土に行くことも信じ切っていたのに、思いがけずデンデラに拾われてしまう。
    デンデラは、カユに迫ります。おまえは何をしたいのか、どうありたいのか、どう生きて死にたいのか。
    じっと対峙するカユは、思考に慣れていないので、ひとつひとつ指さしながらのように考えていきます。時に自身に嘘をついていないことを確認して安心するようなカユの姿は、ほとんど青春文学でした。
    その果てにカユが手に入れた答えに、是非は私にまだ分からないけれど、とことん胸を衝かれました。あのラストシーンは心に焼き付いて離れない。

    これだけに限らない貌を持つ多面体であることが、解説を読むとさらに理解できて、面白かったです。

  • 姥捨山に放置され死を待つのみだった老婆達が生き延び独自のコミュニティを形成する奇妙な話。『楢山節考』の様な命の尊厳について問うた厳しい話かと思いきや、とんでもないおとぼけサバイバルエンタメ小説だった。とても老婆とは思えぬ精神力と体力を持った山ガール達50人が飢えた羆と対峙する展開は笑わずにいられない。違和感溢れる台詞回しやです・ます調が緊迫感を退屈なものにしてしまったのが残念。ネタ的には面白い作品。素材はいいけど料理の仕方が…といった感じ。

  • 「村」には掟がある。
    70歳を迎えた老人は山に捨てられるが、そこで死ねば極楽浄土へ行ける。

    それを信じた斉藤カユは、しかし、同じく捨てられた老婆たちの集落「デンデラ」に保護される。最初は反発するカユだが、熊の襲撃、謎の疫病と戦ううちに生きる気力を取り戻していく。

    出てくるのは皆70歳を過ぎた老婆たちです。それだけでも新鮮な感じがするんですが、彼女たちの生への執念には脱帽する思いでした。

  • 童話調の地の文で、進む姥捨て山の共同体の話。
    主人公は死を受け入れていたが、姥捨て山の老婆だけの隠れ里に拾われる。主人公は隠れ里に疑問を持ちながら、里の方針、熊の襲撃、病気の蔓延に翻弄されつつ、終わったはずの人生の目標を考え直す。最後には、死を受け入れ熊を倒すため、命を懸けて熊を村に誘導する。
    童話調な感じや無茶な設定で、ファンタジー感が強い。

  • 最初から最後まで面白かったな〜
    ですます調で書かれてるのもよかったし、
    登場人物全員が70歳オーバーなのを考えると
    セリフ読みながら笑えた。
    AKBぽくて笑えるし
    終わり方もかなり好み。

  • パニックホラーかと思いきや、純文学?!

    この極限状態でも、老婆達のやり取りは知的で哲学的。

    禅問答のような会話が舞台シナリオのよう。
    熊の描写は吉村昭氏や熊谷達也氏のほうがリアルかも。


    生きるとは 死ぬとは?を 人生の先輩に問いたくなったらどうぞ!その代わり 熊もいます。

  • 私には合わなかった。読むのが苦痛で途中飛ばし読みしてやっと読了。

  • 設定が怖い。
    山に捨てられた老婆たちが自分の村をつくり、
    その村が熊に襲われる。

    救いがない。

    そして登場人物が多すぎる。

    こんなに、必要だったのかな。

    疑問が残ります。

  • 圧倒的な世界観。

    主人公のカユがお婆ちゃんなのはわかってるのに、頭にはなぜか若く美しい姿が浮かぶ。

    ヤバイ。
    この作品、ヤバイ。

  • カユの生きてきた村では男も女も70になったらお山参りをし、極楽浄土へ行く。カユが待ち望んだお山参りの番がきた。雪山で極楽浄土へ召されるのを白装束一枚で寒さと飢えに耐えながらひたすら祈る。しかし、目が覚めると死んでおらず、デンデラにいた。
    死にかけていたところをデンデラに拾われたのだ。
    デンデラには過去にお山へ行ったはずの老婆ばかり50人。聞けば、30年間もこうやってお山参りで倒れた老婆を拾い続け、集落をなしていた。

    カユは極楽浄土に行きたかった、つまりは死にたかった。しかし死ぬことを邪魔された。死にたい、極楽浄土へ行きたい、だがお山参りをし損なった以上極楽浄土への道は絶たれた。生きるしかない。村以上に貧しいデンデラで生きることは辛いことしかない、そうまでして生きるのに、生きたいのか、何をしたいのか、カユには本心が無い、大目標が無い。何もない。

    それぞれの老婆の大目標、やがてカユも大目標を見つける。
    とにかく面白かった。

  • 年寄りを山に捨てる習慣のある村で,70歳になって捨てられた斉藤カユ(藤原竜也ポジション)がめざめた場所は,捨てられた老婆たちが作ったデンデラだった。
    やがて老婆たちは,村を襲う熊と対決する。

    これはサバイバルものだろうか,ブラックユーモアなのだろうか,もしくは第二の人生で自分探しに目覚めた乙女(70)の話だろうか。
    老婆と熊しか出てこないのに話が成り立つ奇跡の作品。

  • お山の中のデンデラ。
    姥捨てにより捨てられた老婆達はそこで飾ることなく、クソみたいな規律をクソだと言い、守るべき秩序に従い暮らす。
    理不尽に奪われたり弔ったりしながら、しわしわに嗄れながら、くちゃくちゃに朽ち果てながら、それでも生きてる。
    そして彼女は自由の中に自分の大往生を見つける。

  • 姥捨て山に捨てられたがデンデラに救われ、死にたかった本心や生きる目的に悩み続ける主人公が良い。デンデラという素材が素晴らしい。このネタで様々な物語が作れると感じた。

  • 登場人物紹介のページでもう出オチ。
    めまぐるしさと停滞感の連続であっという間に読了。

    このスピード感、ばあさんとクマしか出てこない小説とは思えない。
    残酷描写は安定のクオリティ。

    時代考証のあやふやさがファンタジー感を醸し出しつつも、背景に左右されない「舞台の上」の限定的な人間関係を確かなものにしていると思う。

    切り取られたセカイ系。
    ばあさんとクマだけの。

  • んなわけないだろ!と、ツッコミどころも多々あるが、それでもぐいぐい読ませるエンターテイメント。ラストがきれい。

  • 70歳以上、50名の老婆。
    斎藤カユ。三ツ屋メイ。羆の襲撃。赤背。二本足。疫病。
    ラストシーンが美しくて笑った。
    映画化と聞いた時は盛り上がったが、ビジュアルをみて見る気をなくした思い出が。

  • 人間は何のために生きているか、何て考えること自体が小賢しい。

  • ラノベ時代に比べて、文芸作品になってきましたな。友哉先生。

  •  姥捨て山に捨てられた老婆たちは、「デンデラ」という自分たちのコミュニティを山中につくり、そこで過酷な生活を送っている。ある者は自分たちを捨てた村への復讐に情熱を傾け、ある者はデンデラをより暮らしやすい場所にしようとしている。そんなデンデラに凶暴なヒグマが襲来する。完全なるディストピアと化したデンデラは崩壊の危機に直面する‥。
     コミュニティというものの恐ろしさを実感した小説だった。口減らしのために村を追われた老婆たちが、疫病に侵された自分たちの仲間を殺してゆく。人間のやることは変わらない。
     たとえ年をとったとしてもエゴは消えないし、執着もなくならない。でも、そのエゴや執着がとんでもないエネルギーになっている。ある意味、人間の可能性を感じる。

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斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた。姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが。そこはデンデラ。『村』に棄てられた五十人以上の女により、三十年の歳月をかけて秘かに作りあげられた共同体だった。やがて老婆たちは、猛り狂った巨大な雌羆との対決を迫られる-。生と死が絡み合い、螺旋を描く。あなたが未だ見たことのないアナザーワールド。

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