変見自在 サンデルよ、「正義」を教えよう (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101345963

作品紹介・あらすじ

「正義」を売り物にするハーバード大学のサンデル教授。曰く、ハリケーンで崩壊した屋根の修理を通常料金の50倍で請け負った場合、これは悪徳商法かそれとも需給関係を反映した当然の商行為か──。商売は阿漕に、金持ちは命を惜しむもの。それを正義で包むのがこのセンセイのやり口だ。正義とやらは、悪いヤツほど振りかざし、非道国家こそ口にする。世の正しい見方が分かる、大人気シリーズ。

感想・レビュー・書評

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  • 震災の前年。
    対米開戦した苦渋の決断を「バカだったから」で済ますのか?

  • 日本はオイルショックの教訓からエネルギー政策の柱に原発を据えた。結果、原発で全エネルギーの三割を生み出し、化石燃料に振り回されずに済む体制を作り上げた。

    96式陸攻
    「飛行機は白人のもの」と欧米諸国は信じており、日本の航空技術を侮っていたが、真珠湾攻撃でプライドをずたずたにされたルーズベルトは「日本人にはゼンマイ仕掛けの飛行機も持たすな」という遺言を残し、マッカーサーは日本にある全ての飛行機を破壊し、航空機メーカーを解体し、航空会社をつぶし、大学の授業から航空力学の科目を取り除いた。(p19)

    江戸時代、武士の数は少なく仕事は多かった。東京湾に流れ込んでいた利根川を今の銚子に流し、あたりに良田を作ったのは関東群氏だ。治水や新田開発は武士がやった。百姓はそれでできた田んぼをもらった。百姓はこっそり田を広げ、藍やたばこをつくって儲けた。代官が検地をし直すというと、一揆を超こすと百姓が脅し、検地はほとんどなかった。
    町人も江戸は原則無税、大店は多少の運上金で済んだ。他所の町では間口税金が決められ、だから間口に比べ奥行きの深い鰻の寝床みたいな街並みができた。
    治安は武士がやった。百万都市の江戸はたった250人の与力同心が警察から裁判までやった。しかし、年収は200万にもならなかった。日本では清貧を旨とする武士が官僚を兼務した。だから汚職のない施政が実現した。しかし、貧しいので彼らはまげわっぱや筆づくり、万古焼などのアルバイトをした。町人や百姓は金に飽かして遊び、それが浮世絵や根付けなどの文化を生んだ。(p23)

    愛新覚羅顯㺭 (川島芳子) (p27)

    ペリーは浦賀に上陸する前に那覇港に押し入り、事実上琉球を占領。そこから小笠原への調査や石垣島の砲撃を行った (石垣事件) (p31)

    古畑種基
    古畑が鑑定を行った殺人事件のうち、弘前事件(判決:懲役15年)、財田川事件(判決:死刑)、松山事件(判決:死刑)、島田事件(判決:死刑)には鑑定に問題があり、実際には冤罪だった。これらのいずれの事件も後に再審で判決が覆されている。古畑はいわゆる四大死刑冤罪事件(免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件)のうち、3件に関わっていることになる。(p43)

    藤尾正行
    1986年、第3次中曽根内閣で文部大臣に任命されるが、入閣直後に歴史教科書問題に関連して「戦争で人を殺しても殺人(罪)には当てはまらない」「韓国併合は合意の上に形成されたもので、日本だけでなく韓国側にも責任がある」等の対談中の発言が月刊誌『文藝春秋』(1986年10月号)に掲載され、野党をはじめとする左派から「放言大臣」と非難された。大韓民国や中華人民共和国の反発を憂慮した中曽根首相は、藤尾の自発的な閣僚辞任を求めるが、藤尾が「発言を問題にするのであれば罷免すればよい」と主張して辞任を拒否したため、中曽根は罷免権を発動し、藤尾文部大臣を罷免した。(p47)

    三菱セクハラ騒動 (p55) (p79)

    呪われたハム (p65)
    箱舟を作ったノアが酔って裸で恥ずかしいことをしているのを息子のハムに見られたが、神は黒人の始祖となるハムを怒る。それで末裔の黒人は神に疎まれ、呪われた存在とされた。

    ペルシャ湾はアラブ人が一帯を支配していた時はアラビア湾と呼ばれた。イラクがクウェートに侵攻した戦争はアラブ諸国とイランを刺激しないために「湾岸戦争」と呼んだ。(p68)

    米国の沖縄支配 (p73)
    零戦 (p77)
    硫黄島の激戦 (p81)

    『支那人とはなにかー内田良平の支那観を読む』
    毒餃子事件 (p85)

    アヘン (p89)

    長選は梅雨や台風、台湾坊主もやってこず、地味も悪いため、木炭にする木を切り出しても緑は蘇らない。山はみなはげ山と化していき、9世紀には切り出す気がなくなり製鉄業もすたれた。朝鮮の山が緑になるのは日本がそこを統治して植林を始める日帝時代まで待たなければならなかった。 (p93)

    アメリカ人による日本技術のパクリ (p97)

    ハングルの嘘 (p103)

    ルーズベルトと日本 (p111)

    ベトナムと支那 (p115) (p139)
    多くの支那人がベトナムに支配者顔して居着き、仏領になってからもフランスの代理人としてベトナム人から人頭税を取り立て、アヘンを売りつけてきた。ベトナムがフランスも米国も追い出し、南北統一を果たした時点でなお150万人の華僑が残り、ベトナム経済を握っていた。ベトナムは彼らの資産の差し押さえにかかった。華僑(ボートピープル)は逃げ出し、報復として支那はベトナムを侵略した。(中越戦争)

    アザラシ漁とカナダ (p123)

    鳩山一郎が日本の国連加盟のために、勝手にロシアに譲歩してシベリア虜囚に対するロシアへの日本の賠償請求権を放棄した。 (p127)

    アメリカ同時多発テロ事件の直後、眞紀子は機密情報であるパウエル国務長官の避難先を記者会見でしゃべってしまった。当時国民の間で圧倒的な人気を誇る眞紀子の外相罷免を避けた小泉首相は、とりわけ対米外交において外相の頭越しに外交を行わせるようになる。(p131)

    伊丹空港と朝鮮人 (p135)

    中村粲 (あきら) (p145)
    NHK (p145)

    日本のODAで潤った江沢民が黄鶴楼を再建しようとしたが、設計図も資料もなにも残っておらず、日本人が撮った写真をもとに再建した。しかし、出来上がったのは3層ではなく5層の塔。それでも、見栄えがいいからとそのままにした。(p149)

    15世紀、コンスタンティノープルを陥落させ、西洋諸国に攻め入ったオスマントルコはセルビアに苦戦の末に落とした後に、強いセルビアが復活しないように彼らの都、コソボにイスラム教徒のアルバニア人を住ませ、心のよりどころを奪った。
    トルコが衰退したあともスラブ系のセルビアを目の敵にするクロアチア人がナチスの威を借りて彼らを虐殺した。ナチスが退陣すると、チトーが出てきてセルビアを社会主義独裁政権下に組み込み、イスラム教徒のコソボ入植を奨励した。
    イスラムの侵略を阻止したキリスト教国家のセルビアがこのような扱いを受けたのは彼らがカトリックではなく、東方正教会系だからだった。また、民族の違いもそれに拍車をかけた。
    チトーが死に、冷戦が破綻すると、セルビアはまずコソボを不法占拠していたアルバニア人に退去を迫り、国際社会にも訴えた。しかし、それはカトリック系諸国の憎悪に火をつけ、米誌はセルビア軍のイスラム教徒虐殺を誇大に報じ、イスラム教徒に同情する記事を流した。彼らの操作でセルビアが悪いという国際世論がつくられ、NATO軍はベオグラードを堂々と爆撃した。コソボのアルバニア人たちはこの流れを利用して独立を言い出した。
    (p153)

    竹中繁雄法務省入管局長時代に永住資格の条件が日本在留20年から10年に。
    (p160)

    イランのホメイニ宗教政権 (p169)

    米西戦争でアメリカはフィリピンに対して米側につけば、スペインから独立させると約束したがそれを反故にし、フィリピンを太平洋戦略のための拠点とするために植民地化した (p173)

    安倍政権の時に尖閣の海は日台双方が戦前のように漁をできることにする「入会(いりあい)制度の海」とすることを検討したが、調印の時に朝日新聞のせいでつぶされた。
    日台関係と尖閣諸島 (p177)

    米国は正確な破壊力を測るために原爆投下候補都市に空襲を禁じ、広島ではエノラゲイが市上空をいったん通りすぎ、空襲警報がいったん解除され、市民が防空壕から出るのを待ってUターンして原爆を落とした。(p183)

    アメリカが盗みまくった日本の技術 (p187) (p195)

    スーチーは父を英国に殺され、本来なら反英のシンボルとなるはずだったが、15歳だった彼女を英国に連れ出し、英国人として教育し、英国に忠誠を誓わせ、英国に背く祖国を非難させた。 (p191)

    ロッキード事件 (p195)

    イラン制裁のためにアメリカは日本に協力を要請した。具体的には日本がイランに持つ日の丸油田アザデガンからの撤退だ。ここは日本がチャイナとの競争に勝って75%の利権を確保していた。それをアメリカは制裁強化のたびにどんどん削らせ、今回は最後の1%まで放棄させられた。

    チャイナとチベット (p211)

  • 20210131

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著者プロフィール

髙山正之(たかやま まさゆき)
ジャーナリスト。1942年、東京生まれ。東京都立大学卒業後、産経新聞社入社。社会部次長を経て、テヘラン支局長、ロサンゼルス支局長を務める。2001年から2007年3月まで帝京大学教授。著書に、『アジアの解放、本当は日本軍のお陰だった!』(ワック)、『変見自在』シリーズ(新潮社)※最新刊は『変見自在 コロナが教えてくれた大悪党』、『アメリカと中国は偉そうに嘘をつく』『中国と韓国は息を吐くように嘘をつく』(ともに徳間書店)など。

「2022年 『世界を震撼させた日本人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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