神の火〈下〉 (新潮文庫)

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著者 : 高村薫
  • 新潮社 (1995年3月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101347134

神の火〈下〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 福島の「人災」をきっかけに、手にとった本。

    もし震災からの一連の出来事がなければ、私は島田という人物に疑問しか抱かないまま、読み終えていたかもしれない。

    チェルノブイリによって人生を定められた青年・「高塚良」という存在を、福島が生み出さないことを願わずにはいられない。

  • 原発は攻撃されない、という大前提の元に設計されているとか。
    今回、あとからあとから津波で破壊する可能性があるという報告があったというニュースが出ていたけれど、それにしても津波で見事にあそこまで破損するとは。

    文庫本版と単行本版の内容が異なるとの事を聞いたので、読み比べたい。

  • いろいろと考えさせられました。本が書かれた後に起きた出来事のいくつかが、小説の舞台や設定と重なり合い、様々な想像へと誘い込む、あまり経験したことのない読書体験となりました。

  • 2016/10/21

    江口が自殺したと書かれた文章が、一番胸が痛かった。良が死んだと判ったシーンに、いちばんぼうぜんとなった。

    そんな感じです。

  • 相変わらずデティールの細かさが凄い。UNIXのftpがぁ、とか書ける作家はそうそういない。
    ストーリー的には「黄金を抱いて翔べ」とか「レディー・ジョーカー」とかに似てる。徹底的に綿密な犯罪計画と実行みたいな。まぁ、本作に関しては、虚々実々のスパイ心理戦の面が強くて、原発襲撃については終わりの1/4くらいしか出てこない。襲撃の動機がぶっ飛び過ぎて理解出来ないのもなんかなぁ。
    まぁ、作者的には原発安全神話への問題提起をしたかったかも知れないけど、やや木に竹を接いだ感は否めない。

  • 甘くない終わり。
    高村さんらしい。
    好きだけどっ!!

    島田という男の複雑怪奇さ。
    ダンディ江口の軽やかさ。
    日野の大将のキレっぷり。
    良のお手紙。

    堪能しました!!

  • 根暗でゲイでナルシストな主人公がどうも受け入れなかった。そんな主人公を周りが助けてくれるご都合主義に辟易。また本人はそれが当たり前と思っている節があり、さらにイラついた。
    物語に厚みをつけようと取ってつけたような専門知識が滑稽で小説自体を底の浅いものにしてる。

  • 面白かったけれど難しいところは読み飛ばし。ついてこれる奴だけついて来いって高村薫の姿勢だな笑
    なんで原発に忍び込み蓋を開けたくなったのか、とか、良の望みだったからとか全部衝動のように描かれて勢いで流す、それに乗れるか乗れないかはある。でもこんな理由でテロ起こされちゃたまらんな笑フィクションの中の世界です。

  • 2011年3月11日の東日本大震災と、それに伴う東京電力福島第一原発事故。

    これらがなかったら、おそらく読むことはなかったであろう、この本。

    しかし、読んでみると、これがまたしんどい。

    動機、目的、使命、その他諸々、まったくわからないのだ。

    物語もなんだか妙に淡々と過ぎていくし。

    結局最後までよくわからないまま進んで、よくわからないまま終わってしまった。

    高村薫の作品にしては、とらえどころがなくて残念だった。

  • 2015.7.9読了。
    冒険ものとして読んでも、社会派小説として読んでも面白かった。
    福島の原発事故が起きた今読むからこそ、原子力に対して疑問を投げかける言葉がずっしりと響く。良が、ミサイルの一発もあれば原発は壊れてしまう…というセリフを吐くシーンなど、何度も読み返してしまった。そして技術者だったからこそ、「原子力の平和利用」という、世界の状況とは矛盾した原発の理念に誰よりも違和感を覚える島田。
    登場人物がみんな深い背景を抱えていて、それぞれのストーリーも面白かったし、なおかつ原発への侵入シーンでは映画のような躍動感に満ちており、長い物語だが最後まで飽きなかった。
    これを、原発事故の前に読んでいても、同じことを感じたのか…今更ながら、もっと早く出会いたかった一冊だった。

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神の火〈下〉 (新潮文庫)の作品紹介

の鍵を握るマイクロフィルムを島田は入手した。CIA・KGB・北朝鮮情報部・日本公安警察…4国の諜報機関の駆け引きが苛烈さを増す中、彼は追い詰められてゆく。最後の頼みの取引も失敗した今、彼と日野は、プランなき「原発襲撃」へ動きだした-。完璧な防御網を突破して、現代の神殿の奥深く、静かに燃えるプロメテウスの火を、彼らは解き放つことができるか。

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