- Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101347158
感想・レビュー・書評
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壮大な話の結末は…こう来たか…という満足よりも虚無というか解脱というかそんな言葉が似合うラストだった。
《リヴィエラ》を追い続けた男たちの顛末は各々に抱えるものがあり、その質は異なるものだけど根幹を流れるものの温度というより粘度が同じ様な感じがした。
人間同士の絆には様々な形があって、「愛憎」という言葉は奥が深いな…と改めて感じた。
ブラームスのピアコン二番は私自身とても大好きな曲で演奏の描写に思わず鳥肌が立ったのは久々の感覚だった。
大いなる力の前で残された者達はどんな未来を築いていくのだろうか…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あー伝書鳩残念!柔らかい声や笑顔がとても残る。シンクレアの絵になる演奏の後4人の乾杯でホッとして、バーキンの印象が変わってきたら、そうなるかー!下巻はさくさく進んだ。手島が出てこなすぎで忘れてたり、ラストに詰め込みすぎなんじゃないかとも思ったが、魅力的な登場人物が多いし面白かった。組織の上と下の温度差が悲しい。歴史を感じスケールも大きいので苦労して読んだ分だけの満足感。
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20年に渡る壮大な国際諜報戦を描いた長編小説。なんだけど、自分の能力不足もあるだろうが話がややこしくて入りにくく、陰鬱な情景描写にチョイチョイぶち込まれるボーイズラブ、、、やっぱ苦手だ高村薫~。
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まったく諜報関係の知識がない上に、外国が舞台となると読むのに相当時間がかかると思ったけども、そんなことはなくジャックが伝書鳩と出会ってからはさくさく読めた。「リヴィエラ」とは一体だれなのだと考えながら読んでいたけども、最終的に気付くことができなかった、というか終わりがあんなかんじだったから、なんというかすごくさびしかった。最後の最後まで、物事の裏側で暗躍している人間は裁かれることがないのか、巨大な暗闇の中では一個人は無力なのか、そんなことを考えた。
ノーマンとダーラムの関係は、いままで何冊も読んできた高村作品の男性同士の微妙な関係と同じで、なにかくすぐられるものがあった。いいよな、こういうほんとに微妙な関係。
いろいろなしがらみにがんじがらめになりながらも自由でありたいと思いつづけていたのだろう、ノーマンとダーラムには、あの結末のことを考えるといろいろと考えてしまうよ。
(899P ※上下巻) -
ラスト10-20%にほとんどすべてが詰まりすぎな気が。。。最初きつかった。。この手の本ってこんなもんだっけ。。サスペンス・推理系はあまり読まないからかな。ジャンルも分からず読み始めたというのもあるが。
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ううむ、結局たいしてついていけませんでした。
なんだか一部、お耽美な方向に行ってませんでした??
そんなとこで放り込まれても対応できない!というか、かなり前から対応してない!!
とはいえ、こんなハードなものを日本の小説家が、しかも女性が書いているのはたいへん喜ばしいものですな。
次は黄金を抱いて跳べを読もうと思います。
12.10.10 -
日本の女性作家の作品とは思えない、ハードなストーリー。
テロリスト、CIA、警察、諜報機関・・・それぞれの男たちが国益と自身の正義に葛藤しながら<リヴィエラ>を追う。
上下巻のうち、前半1/4はつまらなくてなかなか進まなかったけど
そのうちに食い入るように読み進めた。
主人公の一人のテロリストは他の人物が思うほど魅力的に
思えず、他の人物の行動に終始疑問があった。
あと<リヴィエラ>の正体はちょっと不満だ。
ミステリーではないので正体に醍醐味を求めるものではないとは
分かってはいるけど。消化不良気味な箇所も数点あり。
あとイケメン多し。その描写は必要なのか? -
合田刑事ものほどスレスレの人は出てきませんが、構成といい国際諜報の舞台設定といい北村先生の中で一番好きな作品。
リビエラが、ああいう人物だということがかえって、諜報戦の得体の知れなさを感じさせてよい。
荒涼感と希望が両立するラストも大好きです。 -
読もうかどうしようか迷っていた作品。けっこう長い間かかりました。
結論からいえばなんか最後で失速しちゃったなあという感じ。前半は人が一人死ぬことに重みがあったのに、なんだか最後はその重みがなくなって、ああ、この人もか、みたいになってしまう。
そういう意味では前半のほうがわくわくして読めて、謎がわかるにつれて、うーん、ってなってしまった。
ただ、これを日本人が書いたというのはすごいと思う。