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レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 高村薫
  • 新潮社 (2010年3月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101347165

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レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 戦時中から続いている日之出ビール。
    そこに手紙が届く。
    元従業員からの意見書。元同僚の解雇理由に異議を唱えるそれは同和問題を孕んでおり、日之出内部で握りつぶされた。
    時は移り現代、テープが届いた。その昔日之出ビールに届いた手紙を読み上げたものだった。
    どこから漏れたのか、何のために送られてきたのか。
    そこから物語が見え始める。

    高村小説に必須(?)の白スニーカー合田刑事が登場します。
    無駄にキれる頭であれこれと職業にそぐわない(失礼)哲学的な思索など悶々とやらかします。

    ちょいちょいと魅力的なキャラが出てきて気になります。
    ヨウちゃん、物井さんの関係が他人であるのに放っておけないという生暖かさを孕んでいてよいです。
    事件がガンガンに起こって展開がスピーディ。

  • 背景描写が長すぎて読むのが辛くて途中で断念...

  • 複数巻の長編を平行に読破しよう月間。真打ち。「グリコ森永事件をベースにした長編」と言われたら、読まざるをえない。

    のっけから、部落差別に基づく悲劇と不幸な家庭の話が、割と駄長な感じで続くので、いつになったら何か起こるのかと思っていたら、300ページ位でようやく本題へ。本題なく上巻が終わったらどうしようかと思う。

    高村作品は恐らく初めてなのだが、ちょっと文体に癖があり、唐突な話題の開始と、どうでも良い描写の付加があるため、その世界に入り込めないと、なかなか理解できない。実際に電車で本を開いて読書再開から1~2分、頭がフリーズしてしまう。

    どうでも良い描写の付加については、何度か読み返した時により生きてくるのだろう。伏線かと思って期待してしまうとかなり辛い。

    また、物語の性質でも有るが、章によって主人公がガラリと変わる上、登場人物もかなり多めなのでなかなか追いつくことは難しいかもしれないが、割と適当にあしらっていたら良いようだ。

    さて、事件についてのベースは整い、グリコ森永で言うと、"水防倉庫"の話が終わった所で上巻は終わる。犯人はわかっていても、狙いがわからないという状態だ。

    「グリコ森永」を知っている人は面白いのか、知らなくても楽しめるのかは、まだわからない。知らないという前提は持ち合わせていないので、中巻以降に期待。

  • [上中下巻あわせて]
    グリコ・森永事件をモチーフとした文庫本3冊の長編小説。
    最近はノンフィクションばかり読んでいたので久しぶりに小説を読んだ。
    グリコ・森永事件は自分が幼少の頃にリアルタイムに体験した事件でもあり、当時の自分の微かで断片的な記憶も思い出しながらで、大変面白く読めた。

    読み終わって幾分モヤモヤしたものが残るけれど、最近の自分は「小説は読んでいる時間そのものが面白ければいいのだ」と思う。

  • 秦野親子(父と息子)の死が痛い。日本の内外を含む差別、障害者、日本の企業的社会構図など重いテーマ(問題)がのしかかる。そもそも布川の娘を作戦名にしたところにも底知れぬ哀しみを感じる。

  • 言わずと知れた「レディジョーカー」
    エンターテイメントとしても有名になりました
    私の中では「テンコモリ」な小説です

  • 「李オウ」を読んで、物語としてはそれなりに楽しめるけど、回りくどさが気になったのと、ジャンル的にハードボイルド的だったのが、自分的にいまひとつな印象を持ってしまった原因でした。それから本作者をつい避けてしまっていたんだけど、方々で評価の高いこれくらい、せめて読んでおこうと思って手を出した次第。で、これは面白いですね、ハイ。まだ物語の序盤で、これから膨らんでいく途上なんでしょうが、企業の闇をうまい具合に絡ませて、一筋縄ではいかないミステリになりそうな予感が満点。続きも楽しめそうで嬉しいです。

  • 終わりが見事で拍手です。一番好き

  • 相変わらず登場人物の内面に切り込んだ描写がこれでもかと続きます。でも、本作品はこの作者のものの中では読みやすい方だと思います。

  • さすが高村薫という出来。
    上巻は事件がようやく始まったばかり。事件が始まるまでの背景が重厚に描かれている。
    被差別部落の問題、裏社会の問題、警察の問題等々、すべてがこれから先落とし込まれていくのだろう。
    楽しみだ。
    時代が時代だけに、普通預金の金利が2%とか4%とか出てくる。そんな時代があったんだね。

  • 私のバイブル。

  • 重い。とにかく重厚。読み終えるといい意味でドッと疲れる。
    情景が想像できるようなディティール描写は圧巻。

  • 競馬場で引き寄せられた5人。
    日之出ビール社長の誘拐の裏。

    事件の始まり。
    読み始めたら止まらない。

  • すごい筆力。圧倒される。

  • 長い、面白い、でも長い、でも面白い(笑)
    そんな感想。

    この本を読む前にリヴィエラを撃てを読んだのだが、個人的にはレディ・ジョーカーの方が頭に入ってきやすかった(リヴィエラは、アイルランドの歴史的背景等を含むので)

    競馬場で繋がった5人、日之出ビールの社長とその周囲を取り巻く人間関係と後ろめたい過去、警視庁の合田刑事のジレンマ、そしてマスコミ関係者。。。
    高村 薫さんならではの骨太な文章、重厚な物語の内容は健在。時間かかりそうだけれど、気になるので中巻、下巻も引き続き読み進めていく予定。

  • 日々、自分の人生に閉塞感を感じる競馬仲間5人組がチーム「レディ・ジョーカー」を結成して、大手ビール会社社長を誘拐。
    この事件により刑事や記者など様々な個人の葛藤を生み出し始める物語。

    グリコ・森永事件から発想を得ている作品ですが、部落差別や株価操作、企業テロなど様々な裏社会的が絡み合います。
    そして作品自体に力強さを感じ、圧倒されます。

    読み応えのあるミステリーを希望の方にお勧めの作品です。

  • ダメ刑事、半田とその競馬仲間が集まってチーム「レディ・ジョーカー」が結成。狙いは大手ビールメーカー、日之出ビールから20億円を奪うこと。その第一歩として、彼らはビール社社長、城山を自宅前で誘拐する。

    そして、このシリーズの主人公、合田雄一郎登場。ユニフォームはいつも通りの白スニーカー。

    たぶん、合田はレディ・ジョーカーチームと警察組織に挟まれながら、単身で事件の真相に近づいていくんだろう。これまでの高村薫の合田刑事シリーズであれば。

  •  日本有数のビール会社”日之出ビール”の社長、城山恭介が誘拐される。犯人グループは城山とある取引を結び彼を解放、事件は日之出ビールに警察、マスコミを巻き込み、裏社会の人間たちも暗躍する様子を見せ、静かに波紋を広げていく。

     高村さんの作品を読んでいて圧倒されるのが、文章に込められた力です。その力というものは他の作家さんの作品と比べても突出していると思います。

     その力の根底にあるものは作者の高村さんの一種の情念にあるように思います。この本で描かれる問題は自身の闇を隠し通そうとする企業の姿に、被差別部落、政治と権力のつながりとどれも複雑なものばかり。しかしそれでもそうした問題を組み伏せ、話を作り上げる情念が感じられるからこそそう感じるのではないか、と思います。

     そして、この本を読んでいてもう一つ感じるのは犯人グループが感じる閉塞感。犯人グループのメンバーはそれぞれ自らの人生に対し、何らかの言葉にできない感情を抱えています。それがこの誘拐につながっていくわけですが、その閉塞感の描き方がとにかく巧い!

    この本の単行本版が出版されたのは1997年だそうです。現代の日本も”希望のない社会”や”格差社会”と言われるように一種の閉塞感があるように思います。そうした閉塞感の芽生えをいち早く察知し、個人の言い知れない感情すらも描き切ったからこそ、この本の厚みはさらに増したように思います。

     まだ上巻ですが今後の事件をめぐりどのような人間模様が繰り広げられるのか、非常に楽しみです。

    第52回毎日出版文化賞
    1999年版このミステリーがすごい!1位
    このミステリーがすごい!ベストオブベスト9位

  • 三冊の長編はなかなか読むのが大変です。
    最後のほうから面白くなった。

  • 配架場所:2F文庫書架
    資料ID:C0031090

  • 今さらながら本作品を読む。

    合田刑事が抱える鬱屈が読み手の心に刺さってくる。
    中巻以降のストーリーの展開にも期待。

  • まだ上巻かよっていうぐらい濃い。


    大手ビール会社の社長が誘拐される。

    その目的は、金だけではない。

    競馬仲間の犯行は成功するのか?

    上巻は伏線がざーっとばら蒔かれている状態、下巻まで長い。

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レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)の作品紹介

空虚な日常、目を凝らせど見えぬ未来。五人の男は競馬場へと吹き寄せられた。未曾有の犯罪の前奏曲が響く-。その夜、合田警部補は日之出ビール社長・城山の誘拐を知る。彼の一報により、警視庁という名の冷たい機械が動き始めた。事件に昏い興奮を覚えた新聞記者たち。巨大企業は闇に浸食されているのだ。ジャンルを超え屹立する、唯一無二の長篇小説。毎日出版文化賞受賞作。

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