照柿〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 高村薫
  • 新潮社 (2011年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101347219

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照柿〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 言わずもがなですの、高村文学。
    もう何度読んでもおもしろい。
    また「マークスの山」から読み返すのもいいかもしれない。
    上下巻のレビューとさせてもらいます。

  • これでもかというくらい重厚な文体。息苦しいまでの熱気。最近の小説には見かけない登場人物の圧倒的な存在感。熱処理の工程の緻密な描写。日常に違和感を抱いた暮らしから、本来の自分に戻るものの、最後には崩壊していく人たち。ミステリ小説とは呼べない、読者を選ぶ作品。レディジョーカー以降の髙村薫の作品を読みたくなった。

  • 八王子で起きた強殺の捜査をすすめていた合田は、拝島駅で目撃した人身事故の混乱の中で美穂子という女と出会う。
    東京駅では合田と子供時代を過ごした幼馴染・野田との再会が。
    野田、美穂子、そして合田。
    3人が出会い、再会し、つながっていく。真夏の太陽が、あかく溶ける夕日が、溶鉱炉の炎熱が、違和感を抱えながら、それでも人並の人生を送ってきた、否、そういう風に周囲も自分も騙ろうとした彼らのむなしい虚飾と精神を焼き切ってゆく――。

    居場所もなく、しかし行くところもなく。今ある生活を諾々と生きる人間の営みとその崩壊を書くミステリ長編。

  • 頭の中で物事を整理しながら読んでいかないと混乱するため、ゆっくりとしたスピードで読んでいる。合田さんは相変わらず、かっこいい。そして、お蘭こと森さんがマークスの山の時に比べると頼もしくなってる気がする。合田さんの関西弁を見る度にニヤニヤ。事件の話はじわりじわりと外堀からいく感じなので下巻の展開に期待。今回は男と女が濃厚に絡み合ってるという印象が非常に強い。

  • 悪くはないが下巻を買ってまで読むかは思案中。

  • 上下巻読了。
    ちょっぴりエロス。
    飾り気のない文章で淡々と
    生きざま、堕ちてゆくさまを描いています。
    ぐっと入り込んでしまい
    電車の駅、降りそこねました。

  • なかなか感情移入しにくい。こういうものかと。

  • とにかく夏のうだるような湿気と暑さが身体に纏わり付いてくるかのようなじとっとした読後感。
    どろどろとした血が蠢くような溶鉱炉のような欲情の行方はどうなるんだろうか…。
    合田さんがもうなんか随分と荒んでて見てるこっちが心配になるな…。
    下巻はどうなるんだろう。
    一人の女を介することによって互いを見つめる男二人という構図が、雄一郎と達夫、また雄一郎と祐介という二つの構造が浮かび上がるんだけど、女はただ媒介するだけのもので本筋からいうと蚊帳の外なんじゃないか…と思ったりもするんだよな。
    愛憎って一言でいっても難しいなぁ。

  • 2月9日読了。図書館。

  •  さすがの描写力に圧倒。こんなに書き込んで、ちゃんと面白く進むのかと勉強になる。登場人物の心理もここまでくどくどと書くのでありなのか。ドストエフスキーは辛気くさくて読み切れなかったけど、彼女の本は読めた。問題は合田が恋に落ちるシーンが、私的にはたいした恋に思えなくて、その後の恋的行動にぴんとこなかったところ。ああ、恋だったのね、というのが後付けでわかったけど、それでは緊張感にかけてしまう。でも後半に向かって、主人公が全然寝ないまま、呆然と殺人に向かう表現は圧倒的。人殺しの心理ってこうなの、と納得しちゃうのだった。人を殺したことはないけど。
     そしてあとから青いカラスのエピソードが出できて、とってつけたようかなと思うこともなきにしもあらずだが、ちゃんと納得できる。それまでのいきさつがあったから。でももっと早めに布石を打ってもよかったような気もする。最後は殺人者を第三者的視点で徹底して描き、終章は手紙で締めくくる、そのスタイルは気持ちよく収まる。
     絵を描くことに関する描写もよいし、色の話はとても意図的に描写され続けていて、それも面白い。そういう要素が小説を作り上げているのね、と思う。

  • 感想やらなんやらは下巻にて。
    20121216読了。

  • 暑いと人は狂う。

  • 実家にあったので再読。あぁ、俺はもう合田雄一郎より年上なのか‥
    消せない焦燥と破滅感を彩る照柿色。救いが無い。

  • 全体的に重い雰囲気を醸し出しており、作品にずぶずぶと、はまり込んでしまう。

    警察小説では、主人公はカッコよく書かれているものが多い中で
    この小説では主人公がこんな事をしていいの!?と思う箇所が多々出てくる。


    ***
    主人公「合田警部補」と旧友「野田達夫」が一緒のシーンでは、
    主人公ではなく野田の視点で書かれているのが興味深い。

  • 単行本で読み損ねたので、文庫版化で初読。
    ただただ、ひたすらに暗い。マークスでは、まだ癖者ぞろいの七係の各々の話があり、警察小説として読めるが、それでも暗かったが、本作はさらに暗く、ドロドロである。

  • いわずと知れた合田雄一郎シリーズ。

    最初は複数の事件が同時多発するので、
    どういう筋の話なのかが、よくつかめなかった・・・

    ただ、次第に合田と野田、佐野美保子の関係性が浮かび上がり、
    合田と野田の感情が交錯していって・・・

  • 合田さんは鬱陶しい男ですね。

  • なんか硬すぎて?入ってきません
    疲れちゃうのでもうやめます
    だから評価もしません

    きっとこの作家とは合わない・・・

  • 合田雄一郎シリーズ。「マークスの山」は非常に硬質な警察小説の趣だが、こちらはどろどろに熱いひとの情欲に塗れている感覚である。理解できないが、伝わるものがある。

  • 幼友達との再会

    それは楽しいものであって欲しい…でも、彼らは違った。
    上巻は少しずつ歯車が狂ってく感じ。

  • 講談社文庫版で既読。

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照柿〈上〉 (新潮文庫)の作品紹介

異質さゆえ、互いから目を逸らせぬまま成長した幼馴染は、それぞれの足で大阪から東京へと辿りついた。八月二日夕刻、合田雄一郎警部補は電車から女性の飛び込みを目撃する。現場より立ち去ろうとしていた佐野美保子との一瞬の邂逅。欲望に身を熱くした。旧友野田達夫との再会は目前に迫っていた。合田、野田、美保子、三人の運命が、溶鉱炉の如き臙脂色の炎熱の中で溶け合ってゆく。

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