舞姫通信 (新潮文庫)

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著者 : 重松清
  • 新潮社 (1999年3月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349114

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舞姫通信 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  •   暗い。そして重い。最初のうちはよかったものの、読むにつれて読むのがどんどん辛くなっていきました。けれど、いろいろと考えさせられることが多かったです。

      逃げ道としての自殺ならわかるけど、理由もなしに "なんとなく" 死んでみたいというのは、どうなんだろう。生とはそんなに軽いものでしょうか。

    「人はいつでも死ねる」
    繰り返しでてきたこの言葉、確かに理屈ではそうだろうと思う。でも、死ぬってそんなに簡単なことじゃないと思うんです。この言葉を唱える人たちの中のどれほどが死に直面した時にそれを受け入れることができるのだろう。

      私が何よりも怖かったのは、自殺よりも無気力に生きることでした。
    生きる意味も見つけられないけど、死ぬ意味も見つけられないから生きている。それは、本当に生きていると言えるのでしょうか。救いが見えない気もしました。生きる意味を言える人なんてそうそういないだろうけど、それでも生きていて楽しいと思えればそれで十分じゃないのかな・・・。

      最後の、祈りにも似た舞姫通信で少し救われたかもしれない。他の人が自殺をする権利は奪えないけど、私も好きな人たちにはできるだけ長く生きていてほしいと思います。

  • 「泣ける!」「涙が止まらない」と書いてあったので、本当に泣けて泣けてしょうがないんやろなーと思ってたが、そんなでもなかった。わりと泣けなくて残念。
    最期に主人公が抱く「生きなければ」という意思よりも、「死はいつも、いつでも自分のそばにいる」という実感の方が共感できる。

  • テーマは自殺。
    『人は死ぬことができる』
    うん、確かに。自分で自分の終わりを決めてもいいよね。
    わたしは自殺をするつもりないけど…

    読み終わってもなんかすっきりしないけど…『自殺はだめだ!!』って熱血教師みたいに言う本よりは好きかな。

  • 人を含めて生き物は皆いつか死ぬために生まれ、それまでの間を生きているのではないかと思っている時期もありました。
    でもそれは自ら死を選ぶという意味ではないのだと読み終わってつくづく思いました。

    双子の兄、陸男(リクオ)は何故自殺したのか、心中未遂した城慎吾に死にたい理由は本当にあったのか(たぶんない)、最初に舞姫通信を書いた原島先生の娘、慶子の心の闇?
    そもそも毎年、舞姫通信を誰が書いていたの?(物語の中では最後の方で自殺した女性徒?)佐智子の妊娠?などわからないことがたくさん。
    それをはっきりさせる必要はなかったのでしょうかね?

    一つだけわかるとしたら自殺してしまう事よりも生きて行く事の方が大変だという事。
    ‘生きていればいい事もあるさ’的な無責任な意味ではなく、‘いい事があるように頑張ろうね’という意味で。

    人は必ずいつか死ぬけれどそれがいつなのかは誰にもわかりませんし、‘いつでも’などという事は否定します。
    先に逝った大切なや人や愛猫に恥じないように天寿まで生きて行きたいです。

  • 陰惨な物語。良い。

  • やっぱりこの作者の小説は性に合わないのかもしれない。物語のテーマや設定や書き方は良いのに、空想で物事を書いていると思われるような、ちょっと?なエピソードが目立つ。

    自殺願望、自殺をする自由、という思想がお茶の間まで広がることに違和感。ある女子高で、舞姫通信という変わった(幼稚な)文章と薄い内容の通信がなぜか毎年作られること。その支持率の高さは教師まで及ぶこと。高校生達が自殺のあった裏庭に、こぞってプレゼントなどを置くという心理も腑に落ちない。また「ハートマークの遺書」の一部掲載されたものを見ると、そこに心うたれるものも、考えさせられるものもない。

    文章力はあるのだけど、もうちょっと現実味のある小説を書いたらいいのに。

  • 自殺がテーマでした。なんの予備知識もなく、図書館で借りてきましたが…

    それぞれの気持ちは分かるような。

    でも結局死を望んでいると何かをきっかけに生きるきっかけを見つけるし、

    死を望んでなくてもその時は確実に来るというか、ひっそり隣にいたのに急に存在感を出してくるときもあるし。

    祖母が病気で亡くなる時期に読んだからか、私としては自殺がテーマというよりは、『人は最後まで生きる事を望んでる』って事が残った本でした。

    本の中出てくる坂本先生かな(曖昧ですみません)

    が、「死ぬ気でやれば」的な事を言ってて…


    どうせ死ぬなら死のう
    じゃなくて、
    どうせ死ぬなら、何かやってやろう!
    そのうち生きてればいいことあるだろう!
    という気持ちでいてほしいと思いました。

  • 誰でもいつかは死にます。
    その時がいつなのかは誰にも分かりません。
    自らの手で終わらすのか、それとも病によってなのか。
    もしかしたら、何かに巻き込まれてかもしれない。
    だからこそ、毎日を大切に生きて行かなきゃいけないんだろうな。

  • 「いつか」は誰かのそれとは同じじゃない。相変わらず胸に残る話でした。

  • 話しに乗れなかった…職場の昼休みに読んだが、1年近く読むのに時間がかかった…。

    自殺と教師とアイドル

  • まず自殺を肯定することはできません。どんな状況にあってもです。自分が昔の彼らと同じ年齢の頃でも自殺しようとする人、自殺した人の気持ちは分からなかったです。
    自殺する人の気持ちが分からないのは強い人だからだと言われたことがあります。別に強いとは思わない。弱いとも思わないけど。
    死んだら終わりなのに、本当にそれしか方法はなかったのだろうかと思います。もし死ぬしかないと思って飛び降りたなら、舞姫っていうのは違うと思うんです。伝説という形で美化してるだけ。もしあたしが原島先生と同じ立場なら、きっと舞姫通信を残らず集めて焼いてしまいます。
    生徒たちにとって死ぬということはリアルな世界で想像もつかない神秘の世界なのかもしれません。自殺はただの手に届かないものに対する憧れです。大人になったら舞姫も城真吾も、居酒屋で酒の肴になって終わりそう。あんな奴いたね、みたいな感じで。でも生きてるってそんなもんじゃないのかな。
    一番印象に残ったのは、17歳で死んだ人間の16歳が晩年であるということ。そりゃそうですよね。でもこの作品を読むまで全く気づかなかったです。

  • 扱ってるテーマが自殺のせいか、読んでても重い・・・(ー ー;) 初期の作品のせいか、文章もリズム感が無いというか、スイスイと読めなかったのが残念。重いテーマの時ほど、リズム感が大切だと思うんだけど。

    双子の兄を自殺で亡くした高校教師の主人公を軸に、兄の恋人だった芸能プロダクションの女性専務やら、作られた偶像の自殺志願者・城 真吾などが物語を進めるのだが、いささか現実味に乏しい。現実味が無くてもリズム感があれば、スッと読めてしまうのだけど・・・。
    高校の同僚なんかに良い味を出してる人物が描かれてるだけに、少しもったいない気がする。

    テーマがテーマだけに、ハッピーエンドとは言いづらい結末だし、結局、舞姫通信って誰が書いてたの?という些末な謎も残って消化不良。

    ☆2個。

  • 生と死という一部の人間にとっての難題。「自殺」というテーマに関しては、明確な答えなんかないんじゃないかと思える。 許すとか許されるとか、正しいとか間違っているとか、そんな簡単な話ではない。宏海の気持ちには少しだけ寄り添えるけど、佐智子の気持ちには共感できなかった。舞姫を美化する高校生たちの気持ちは、残念だけどよくわかる。

  • 「死を想え」
    自殺を主題に、主人公その他の様々な視点から取り上げた作品です。
    学園物、社会実験、三角関係(?)と盛り沢山の内容で、取り上げる分野は似ていても、近年の作者の作品とは少し違った印象でした。
    若干詰め込み過ぎの感もあり、思い詰めていく主人公(とその想い人)の心情についていくのも苦労しましたが、作者の問題提起に考えさせられ、読んで損はなかったと思います。

  • 自殺を題材にした作品。重松清でも割と初期の作品のためか一文が長くて、冗長な言い回しがなにかしら鼻につくのが多い。舞姫通信の謎、城信吾のスキャンダラスさ、佐智子の苦悩、双子の兄の自殺とそれひとつで十分題材になるようなものを若干詰め込みすぎて、なんとなくまとまり切ってない気がした。でも、尾崎とかhideとか死んだことによってマスコミに持ち上げられちゃてた世相。テレビでも城信吾の手記のどうしょもない痛さとか、コメンテーター達の空理空論とか、1999年ていうあの時代の空気感みたいなのを十分に伝えているような気がする。ただ佐智子はホントひどいな。自分が傷ついて痛みをおってるからって、海を兄の代わりにしたり城信吾をプロデュースしたり、どうしょもないメンヘラで読んでて不快になった。終盤の佐智子の出産あたりとか読んでてどうでもええわって散漫な感じ。
    しかし、自殺するのに理由がいるのか、という問いには、逆に迷って苦しんでも生き続けていくことにも、理由がいるのかと問いたい。

  • 自殺。双子。海と陸。


    死のうとするのがいけないのか。
    個人的に『自殺志願者』というのが衝撃的でした。
    友人を思い出します。

  • 実践心理学科 1年

    僕たちは必ず死にます。
    いつか、いつでも。

    でも僕はそんな誰かを愛し、
    いまを生き続けています。

    「いつか」と「いま」を隔てるものはなんなのか、

    なぜ僕たちは生き続けるのか、考えてみてください。


    資料ID: C0020965
    配架場所: 本館2F文庫書架

  • 最初数ページと、最後数ページの印象が、まったく違う作品でした。

    ただの学園ものでもなければ、ミステリーでもない。自殺や死について扱っているけれど、それを否定するわけではない。

    少し重たい、水のような話でした。

  • 自殺かー、自殺ねー。
    私の中では3種類くらいに分かれてるな、自殺の理由。

    一つ目は、「死ぬ」以外の選択肢が存在しないとき。借金とか、借金とか?(人生経験ないから、ほかに思いつかない)

    二つ目は、自殺願望が嵐のようにやってきて心を荒らすんだけど、耐えてたらいつの間にか嵐が去っていくとき。そのときは死ぬことしか考えられないんだけど、それが終わったら、なんで死にたいなんて思ってたんだろうってくらいにすっきりするかんじ。心の病気?
    いじめが原因の場合、一つ目と二つ目が混ざってるのかな。

    で、三つ目が、何かしらの理由はないけどほんとはずっと死にたかった…っていう。この本の場合、ほとんどの人はこれなのかなあ。
    高校生くらいになると、自分の到達点が何となく見えるというか、限界がつくというか。このくらいにしかなれないなら、これ以上生きてても意味ないかな、みたいな。

    ドラマやらの影響で、自分も刺激的な日々を送れるはずだ…って思ってる人が増えているってなんかの本で読んだ気がする(曖昧)。
    こんなのほんとの自分じゃない、こんな退屈な人生生きててもしょうがない、みたいな?

    自殺するんなら餓死してほしいな。
    生きるためにほかの生き物犠牲にしてるんだから、死ぬなら誰にも何にも迷惑かけずに死んでほしい。
    だけど、誰にも迷惑かけない死に方なんて、ないんだよねえ。

    うーん、わかんないや。難しい。


     

  • 重松清の人間の感情の描き方が好き。
    でも、今回は少し読みにくかったなぁ。

    「人はいつでも死ねる。」

    生き残ったわたしたちは、それでも、生きていかなくてはならないと思う。

  • 自殺
    教師
    心中

  • 2013.3.20読了。

    そういえば読んでなかった。
    人生の授業なんてものはありません。

  • 舞姫(10年前に飛降自殺した少女)に関する伝説の残る高校に赴任してきたのは、理由不明で自殺した兄を持つ主人公岸田。

    兄の恋人は大手タレント事務所の一人娘で、自殺志願のタレント“城真吾”を売り出そうとする。

    自殺するのに理由は必要なのか?
    自殺は悪なのか?
    自殺は許されるのか?

    城真吾の問いかけに戸惑う大人と共感する若者達。

    僕らが遺伝子に支配されているのならば、
    自殺は異常値となるはずだが・・・。

    生きる意味を考えさせられる一冊。

  • テーマがテーマなだけに重い。
    が、いい話だ。

    当然の事ながら生きることは死ぬ事より辛い一面もある、もちろん楽しい一面もある。

    であるならば、楽しい一面見て前向きに生きたいよね。

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