エイジ (新潮文庫)

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著者 : 重松清
  • 新潮社 (2004年6月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349169

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エイジ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 物語の主人公は14歳の男子、中学2年生。
    そのくらいの子供が居てもおかしくない年齢だけど、なるほど、読んでいて懐かしくもあったな。
    読み始める前は、独身だし子供も居ないし、最近の中学生の感覚とか伝わってくるかなぁ、なんて思っていたけど、けっこう伝わってきたんじゃないかな。
    あの頃の、なんていうか・・・モヤモヤ~ッとした感情なんかも描写されていて、当時のいろいろな出来事なんかを思い出したりしたな。

    タモツくん、ツカちゃん・・・、うん、確かに居たよな、こんな同級生。部活やら恋やらイジメなんかの話も、当時を思い出すトリガーになった。基本的に自分が中学生だった頃と変わってないんだな、と再認識。

    と言って、物語にのめり込めたか、というと・・・そうでもないんだよな。物語の中のエピソードと同じような事は、自分の中学時代もあったし、懐かしくも感じたけど、それだけなんだよなぁ。懐かしさ以上の、なんていうか、胸に迫ってくるものがなかった。それだけ自分が歳をとって感覚が鈍くなってるのかもしれないけど・・・。

    ☆3個

    背表紙~

    ぼくの名前はエイジ。東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった━。その日から、何かがわからなくなった。ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?・・・・・・家族や友達、好きになった女子への思いに揺れながら成長する少年のリアルな日常。山本周五郎章受賞作。

    物語の登場人物と同年代の子が読むと、また違った感覚を覚えるんだろうけど、オジサンには懐かしさばかりが際立った小説だったな。

  • 巷を賑わせていた連続通り魔の犯人が、クラスメイトの中にいた。

    「キレる十代」という言葉が、ニュースでしばしば見られるようになったのは、いつ頃だったか。多感で敏感、その時期特有で、独特な感情を持つ14歳の少年少女たちが、「クラスメイトが通り魔だった」という衝撃的な事実を前に、何を思うのか、どう行動するのか。

    クールかつ客観的に物事を捉える、成績トップのタモツくん。
    被害者のことを考えてパンク寸前の、お調子者だけど優しいツカちゃん。
    そして「少年A」である、タカやんのことを考えるエイジ。

    それまでのエイジには、通り魔の気持ちなんて1ミリも理解できなかった。テレビやニュースを見ても、遠い世界の話のように感じていたものが、今は隣に佇んでいる感覚。
    そして、エイジにも「その気」は存在した。

    見えないナイフを振り下ろすことで、根っこは繋がっているのだと実感し、
    同じなのだと噛みしめることで、同じにはならないのではないか。

    じわりじわりと描かれる主人公の成長と、思わず
    ふふっと笑ってしまうような表現が面白かったです。
    題材自体は重いものではあるけど、たいへん爽やかでした。
    ツカちゃんはほんといいキャラしてる。

  • 中学2年のエイジ。
    彼のクラスにはガキ大将もいれば、東大を目指す秀才もいる。
    エイジはクラスでみんなから一目置かれ、ショートヘアの女子に恋をして、
    家族も仲が良くて、お手本みたいに一般的な中学生ライフを送っていた。

    ニュータウンで連続する通り魔事件。女性が突然後ろから棒のようなもので殴られ、流産してしまったひともいる。
    犯人として捕まったのはエイジのクラスメイトだった。

    罪を重ねた彼の気持ちを考え、悩むエイジ。
    親の言動が気に障り、キレてしまうエイジ。
    学校から飛び出してしまうエイジ。

    エイジだけじゃなく、ガキ大将も必死で悩んでいた。
    母親を心配するあまりキレてしまうガキ大将。週刊誌に戸惑うショートヘアの女子。

    悩んでるのは自分だけじゃないことを知ったエイジ。
    あの秀才だって必死なんだと知るエイジ。

    みんなが通り魔になる可能性はあるし、ならない可能性もある。
    キレることもある。いじめだってある。
    色んなことを認め、エイジは受け入れる。

    ------------------------------------------------------

    少し前に中学生が小学生の首を絞める事件が続いた。
    http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/06/26/kiji/K20130626006095310.html
    この報道を見たときにすぐ、この小説を思い出した。

    「ゲームや漫画が生み出した、歪んだ性衝動が起こした事件」
    そんな感じで物知り顔で学者のひとがテレビで解説していた。

    こういう話を聞くといつも納得できない。
    ゲーム、漫画の暴力描写が性的興奮につながることがあるというのはわかる。
    でも、それを見たひとがみんな女性の首を絞めたくなるのか、通り魔として襲いたくなるのか。

    「理性がその衝動を抑えていて、それを抑えられないひとが犯罪を犯してしまう」ということなのかもしれない。
    それを抑えられないひとって何だろう。そもそもみんなに犯罪を犯したい衝動があるのか。


    ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」のマキシマムザ亮君は中学パワーという言葉を多用する。
    音楽でも漫画でも何でも、大きな感動を得たときのあの衝動。
    それはエロに向かうときの衝動でもある。

    そしてその衝動こそが創作意欲であり、自己顕示欲であり、
    その衝動によって彼は自身のバンドを唯一無二の存在まで押し上げた。


    そんな中学パワーを、通り魔や首を絞めることで発散する中学生は本当に悲しい。
    そういった行動をとらないと、自身の性衝動を抑えらないということが悲しい。
    自分の欲を満たそうとすると、それが犯罪になるジレンマ。

    中学パワーの暴走なのかもしれない。
    罪を犯した彼らには現代の社会はとても生きにくいんだと思う。
    彼らに適正な矯正教育を。あわよくば唯一無二の存在に。

  • あたしも、エイジと歳が近いので、いろんなところで共感できました。

    タモツくんとツカちゃんとエイジの3つの見方があるってのには「なるほど!」です!
    さすが重松さんですね~◎

    ツカちゃんイイなと思いましたd(^_^o)

  • 重松先生の作品に没頭した中学生の頃、一番多く読み返した作品(表紙がボロッボロになるまで何度も何度も読みました)
    私が田舎住まいだからか、「え、こんなことまでしちゃうの?」なんて思う場面もありましたが、中学生特有の答えがないモヤモヤ感や不器用な友情、恋愛感情、そして吹っ切れた時の疾走感が堪らなく好きでした
    少年犯罪問題の絡みや成長期の怪我の絡み方も良い
    やりきれない感情を無理に抑えて強がってみたり、なんとなく正しいことをしたくなかったり、そういうものを全部投げ出したくなったり…中学生の頃って感情が激しく右往左往する時期ですから、急に何かを好きになったり嫌いになったりしてしまいますよね
    だからきっとエイジのように「キレ」てしまいたくなる
    「キレ」てしまった自分を再び繋ぎ止めてみても良いんじゃないかな、と思うのは家族や先生、友達なんかの影響もあるけれど、やっぱり自分で出す答えなんだなと思えます

    10代の、特に中学生にはおすすめです

  • ブログでつぶやいていたような感じ方をエイジはしてた(´・_・`)

    エイジと一緒にもやもやしてすっきりして…

    重松さんすごい

  • 人間はつながりを切れないんだったら、チューブはすべて「好き」がいい―っていい(*´∀`*)
    ツカちゃん好きだなあ♪

  • エイジいい男じゃんw
    重松さんの書かれるショtry いやいや、オトコノコとてもすきです…
    心が温かくなれる本です。

  • 14歳、中学2年生の男の子、エイジの話。思春期、色々あるけど、元々はそれなりに真面目で勉強もスポーツもできて、いい家族にも恵まれていて。
    膝の故障でバスケができなくなり、エイジのクラスメイトが通り魔事件の犯人として逮捕される。エイジの周りもエイジ自身もざわざわとし始める中2の夏から秋までの話。
    通り魔事件は他人事ではなくなる。自分が犯人になる可能性もあったかも。事件はエイジ以外にもツカちゃんやタモツの受け止め方も並行して書かれる。
    クラス、部活、友情、家族、恋愛に揺れるエイジの物語。これがしっかり中2目線で書かれているのが良い。さすが重松清さん。リアリティがあり、大人目線のお説教臭さが微塵もない。
    中学生が読んだら共感できるんじゃないかな。私は元女子で男兄弟もいなくて、女の子を育てる身。中2の男の子ってこんな感じなんだぁとわかる一冊でした。

  • 2017年8月11日読了

  • 近くで起こった通り魔事件を主人公含め3人の視点からどう捉えるかを描いていた。
    自分が中学生の時はまさにこんな事を考えてたなという所と、ここまでは考えて無かったとか言うところが入り交じって、もう1度中学生をやってみたくなった。
    最後は少しずつ「キレる」事で自分の世界を広げて行くところが清々しい。

  • 現代の若さ。今の現代からみたら古いかも。

  • 私が今まで読んだ本にない設定。中学生の通り魔がいて、その周りの中学生の心の葛藤が上手く描いていて成る程なーと思う。家庭環境に左右される事がこの本で読むと理解できるかな。
    それぞれの立場からアイデンティティを確立する様は、私達社会人にも通じるもの。今の私には感慨深い本になった。また自分の信念を確認できた。ツカちゃんいいわ!

  • 2017年6月2日
    中学生通り魔の話。
    同級生が通り魔になり逮捕されたが、もしかしたら自分もやってしまうんではないかという中学生ならではの葛藤がリアルに書かれている。

  • 中学生の頃って、どんなんだっただろう?と思い出しながら読んでました。
    描かれていた頃と、僕が中学校だった頃、そして今じゃぜんぜん時代が違うんだろうけど、そんなに変わってないんじゃないかなぁ?なんて思ったりもします。

    自分を隠して生きてたり、そうじゃない人が羨ましく見えたり。
    部活のしんどさ、狭いクラスでの人間関係。

    そんな内容でもないんだけれども、そんな事を感じて、良くも悪くも無い気持ちになりました。

  • 同級生が起こした連続通り魔事件を軸に
    被害者側の気持ちになるつかちゃん、
    加害者側の気持ちになるエイジ、
    冷静に第三者としての意見を言うタモツくんがそれぞれの考えをぶつけていく。
    事件だけでも答えが出ないのに、恋愛、部活、友情といった事も絡んでくる。
    最後には、登場人物一人一人が事件をきっかけに変わった所が清々しい。
    日々悩み、成長していく。気づいたら、大人に近づいている。

  • 中学生の生活をオッサンがよく書いたものと筆力に圧倒された。

  • 中学生の少年が主人公。通り魔の犯人が友達だったってところから、部活とか恋愛とか、中学生の青春っぽいこと書いてる。ちょっと10年前を思い出す。共感できるとこあるだろうし、どっちかというと男におすすめかな。結構面白かった

  • 思春期まっさかりの人に読んでほしい。大人になった今読むと懐かしさがこみあげる。それくらい生々しい。登場キャラクター全てに血が通っている

  • どこにぶつけていいかわからない感情、それが鎮ったりばくはつしそうになったりを繰り返す。

    小学生・中学生の頃覚えがありすぎて喉のあたりが苦しくなった。懐かしくて微笑ましくもなった。

    決めつけられるのが大嫌いだったのに、今わたしは娘たちを決めつけてはいないだろうか。
    まだ幼い今のうちに、決めつける母にだけはならないと心に決めた。

    いそうでいない、ツカちゃんみたいな子がクラス1人いればいいのにな。

  • 巷を賑わせていた連続通り魔の犯人が、クラスメイトの中にいた。

    「キレる十代」という言葉が、ニュースでしばしば見られるようになったのは、いつ頃だったか。多感で敏感、その時期特有で、独特な感情を持つ14歳の少年少女たちが、「クラスメイトが通り魔だった」という衝撃的な事実を前に、何を思うのか、どう行動するのか。

    クールかつ客観的に物事を捉える、成績トップのタモツくん。
    被害者のことを考えてパンク寸前の、お調子者だけど優しいツカちゃん。
    そして「少年A」である、タカやんのことを考えるエイジ。

    それまでのエイジには、通り魔の気持ちなんて1ミリも理解できなかった。テレビやニュースを見ても、遠い世界の話のように感じていたものが、今は隣に佇んでいる感覚。
    そして、エイジにも「その気」は存在した。

    見えないナイフを振り下ろすことで、根っこは繋がっているのだと実感し、
    同じなのだと噛みしめることで、同じにはならないのではないか。

    じわりじわりと描かれる主人公の成長と、思わず
    ふふっと笑ってしまうような表現が面白かったです。
    題材自体は重いものではあるけど、たいへん爽やかでした。
    ツカちゃんはほんといいキャラしてる。

  • ツカちゃんは優しい奴なんだと思う。優しいから、被害者のことばかり考えている。じゃあ、ぼくはータカやんのことばかり考えるぼくはー。
    ーエイジ

  • エイジみたいに自分事に考えられるようになりたいと思った。

  • 中学や高校の頃、どうやってクラスのなかで生活していたか、ほとんど覚えていない。それは部活動に打ち込んでいた、というか没頭していた?気を紛らせていただけかもしれないが、日中の休み時間に誰とどんな話をしていたか?全く覚えていないが、誰としゃべるかあるいはつるむのかが、安定した毎日を過ごすのに不可欠であったことを思い出した。
    ともするとステレオタイプに括られがちな少年時代であっても本人達はそれぞれの個別の毎日をなんとか生きていたのかなと。少しグレ気味の友達との仲やムシするといったイジメのなかを掻い潜りながら、あれらがあって今があるというような流れのようなものを再確認した作品だった。

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ぼくの名はエイジ。東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった-。その日から、何かがわからなくなった。ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?…家族や友だち、好きになった女子への思いに揺られながら成長する少年のリアルな日常。山本周五郎賞受賞作。

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