せんせい。 (新潮文庫)

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著者 : 重松清
  • 新潮社 (2011年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349275

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せんせい。 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 大人になった今だからわかる、
    あのとき先生が教えてくれたこと、言ってくれた言葉。
    学校にいると先生は「先生」としてしか見れないけれど、
    先生も怒ったり傷ついたり、嫌ったり悩んだり後悔したりする普通の人たちなこと。

    この本の中に出てくる先生たちは、とても人間くさくて、重松さんらしくて。
    自分が今まで出会ってきた先生のことを思い出しながら読んだ。
    自分はたくさんの先生に育てられてきたんだなぁと思った。

    中でも「ドロップスは神さまの涙」がお気に入り。
    クラスからはずされて、頭とお腹が痛くなるたび、保健室に行く子。
    いつも怖くて厳しい保健室の先生は、何も言わずに寝かせてくれる。
    そしてときどきドロップをくれるのだ。

    私も小学生のころ保健室大好きで、用もないのに時々行ってた。
    保健室の先生には本音(わがまま)言ったり寝かせてもらったりして。
    でも追い出したりされなかったのは、先生が優しかったのもあるけど、
    私が内心悩んでたこととか、先生はわかっていたのかな(笑)
    あのときの保健室の先生、今どうしているのかなぁ。

    震災の後、自分の家も大変なのに、クラス全員の家を真っ先に訪ねてきてくれた先生。
    足の小さい怪我をすごく心配して、開いてる薬局探しに行くと言いだしたり。
    (いやいや、マキロンで足りるんで!と親が必死で止めてた。)
    私のためを思って叱ってくれた先生は、最初ハイハイと聞いていた私が、
    途中から本気で泣き出したのをめちゃめちゃ気にして、そのあと心配して
    家に電話してきたっけ(泣いたの親には秘密だったから困ったけど。笑)。
    高校のときの新米の教師は、真正面からどすこいとぶつかってきて、
    思春期まっさかりの私たちとは相いれず、すぐ怒ったり泣いたりして、
    あの先生子どもやんなぁなんて言っていた。
    でも、先生が一生懸命になりすぎてかちこちに固くなってたこと、
    若すぎて生徒との距離の取り方がわからなかったこと、
    たくさん悩んでいたんだろうなってこと。大人になった今ならわかる。
    先生、あのときは生意気ですいませんでした。
    久しぶりに母校を訪ねたとき、先生はすっかり丸くなって活き活きしていて、
    先生もだいぶ変わったんだなぁと思ったもんです。

    いろんな先生に、今なら素直に感謝を伝えられる。

    最後の「気をつけ、礼」
    少年は、重松さんの少年時代なんだろうか。

    卒業生の親からもお金を借りてドロンする、どうしょうもない先生。
    だけど、先生の「気をつけ、礼」は魔法の言葉。
    今もその言葉を胸に、少年は背筋を伸ばすのだ。

  • 先生と生徒のお話ばかりを集めた短編集。

    最後の作者あとがきに共感。

    「僕は教師という職業が大好きで、現実に教壇に立っていらっしゃるすべての皆さんに、ありったけの敬意と共感を示したいと、いつも思っている。けれど、僕は同時に、教師と上手くやっていけない生徒のことも大好きで、もしも彼らが落ち込んでいるのなら「先生なんて放っときゃいいんだよ」と肩を叩いてやりたいと、いつも思っている。」


    同じく、世の中で一番尊敬する職業は学校の「せんせい」だー。
    『泣くな赤鬼』がとっても好きでした

  • 先生だって人間なんだ。先生だって失敗する。先生だって後悔する。
    先生と生徒の短篇集。生徒から見てた先生は、大人になってやっと理解できる面がある。どの話も、誰もが経験してそうな気がする。全部いいんだが、その中でも「にんじん」「泣くな、赤鬼」は、裏側の気持ちを描いてて、グッとくる。なんか、自分の担任のことを思い出す。そして、思い出すのは苦い思い出のある先生ばかりだったり(笑)

    やっぱり重松清の物語に出てくる人物が好きだ。

  • 僕たちは誰もが、一番身近なおとなを「せんせい」と呼ぶ日々を過ごしてきた。
    あとがきに書かれていた一節。教師という職業に対して、教師よりも熱い想いを抱いていることが分かる作品。本人も言っているが、教師と反りが合わないあぶれ者も好きだという。肩をポンポンと叩いて、大丈夫だよ、せんせいなんか気にするな、と言ってあげたくなるという。まさにそんな作品。教師にも生徒にも寄り添い、温かく書かれている。どちらも程よく救いようがなくて、人間くさくて、さっぱりしているのに心に残る。実際の教師生徒間の関係にそっくりではないか。

  • 尊敬する親族が学校の先生だった私、そして私も先生になることを夢みてた時期がありました。‧✩͓̊(´๑•ω•๑)ɞ₎₎✩
    そして今は、私の大切な弟が先生になることを夢みて頑張っています。
    私は この本を、弟と母に今すぐにでも読んでもらいたい‼︎(੭ु ›ω‹ )੭ु⁾⁾♡
    未来・過去、どんなことを弟と母は感じて読んでくれるんだろう..*・☪·̩͙
    来年の弟の誕生日プレゼントに、この本を贈ろうと思います。
    この本は弟の人生に、将来の夢に、きっと明るい光を照らしてくれると信じています。◡̈♥︎

  • 誰にでも忘れられない先生がいるもんだ。
    中1の時、授業中ふざけててビンタするよて怒られた恐いせんせい。
    高2の時、今まで赤点で嫌いだった化学の面白さを教えてもらい化学系の学部に進むキッカケを築いてくれたせんせい。
    今でも忘れません。

  • せんせい。
    思えばいろんな先生にお世話になってきた。
    在学中は先生を慕っているような学生ではなかったし、
    先生に大きな影響を与えてもらっているとも感じていなかった。

    卒業したいまは違う。
    いろんな先生とのささいなやりとりがふいに思い出され、
    いまの自分に良い影響を与えてもらったな、と感じる。

    そんなことを思い出し、久しぶりに先生に会いにいきたいな、と思われる作品でした。
    いまの先生とも、ちゃんとした関係を築きたいな、とも思いました。

  • タイトルのとおり、学校の「教師」にまつわるハナシが収められています。
    私は中学校を卒業して社会人になったこともアリ、いわゆるフツーのヒトよりは接した教師の人数が少ないうえに、尊敬に値する教師というモノにはひとりとしてお目にかかったことがないので、このテの「先生モノ」には否定的なトコロがあるのですが、この本は、「このテの」とは一線を画する「先生モノ」でした。
    描かれている先生や生徒が、弱さや汚さといった暗部をちゃんと持ったニンゲンとして描かれているトコロに好感をおぼえました。

    聖職と呼ばれる教師という職業。
    なかにはろくでもないやつだって当然いるワケですが、っていうか相当数いるワケですが、でもフツーの職業とはちがって、何万人もの人生とともにある職業というのは、それはやっぱり「聖職」と呼ぶに相応しいモノだなー。とか考えながら読みましたよ。

    私が敬愛する「藤子・F・不二雄」というヒトの作品を読むと、作者の優しい人柄が、その絵やストーリーから伝わってきます。
    今回、重松清というヒトの作品をはじめて読んだのですが、奇をてらわないオーソドックスな文章の端々や行間に、なんかF先生と同様の優しさを感じました。

    この著者のヒトのちがう作品を読んでみたいデス。


    http://blueskyblog.blog3.fc2.com/blog-entry-1722.html

  • 久々に電車の中で本を読んでて、涙が出る寸前で上を向く、ということをした。「ドロップスは神さまの涙」「にんじん」「泣くな赤鬼」が好きです。特に「にんじん」と「泣くな赤鬼」はやばかった。もう少しで電車の中で涙を流すところだった。重松さんの書く、先生と生徒のお話が大好きです。やさしい。あったかい。なにかを思い出す。自分にとっても、学校の先生ってこんな感じだあったなあとか、こんな距離感だったなあとか、こういうこと思ってたなあとか。なつかしい気持ちにもなった。人間はゆるすことができる。そうだよなあとしみじみ思う。

  • 今年も新潮文庫夏の100冊が始まったようだ。
    さて今年は何を読もうと思って、好きな重松さんのものを手に取る。去年も出たばかりの「青い鳥」が入っていたなと振り返る。それにしても新潮文庫に入っているものは全部読んでいるのだが、いつのまにか17冊にもなっていたのだなあとしみじみ。

    「白髪のニール」と「泣くな赤鬼」で泣く。「白髪のニール」いいなあ。30代前半の自分には響くものがある。
    どれもいいのだが、その中でひっかかったのは「マティスのビンタ」という一編。何となくこれだけ読んでいてしっくりこなかったので、逆に何度か読んでしまった。
    先生と生徒という関係は、影響を与える、与えられる、という物語になりやすくて、その中で、逆に生徒から先生が何かを与えられる、というパターンの話もあるのだが、「マティスのビンタ」だけ、そのどちらでもないような感じがしたのである。
    「マティスのビンタ」には印象的なくだりがあって、認知症の人でも、学校の先生をしていた人は「先生」という呼びかけに応じる、というところである。この一編はひょっとして作家が実際に見聞きしたことの中で印象的なものが膨らんでいったようなものなのかなと、だから明瞭な構造を持たない(もしくは持つように書けなかった)のかなと勝手な想像を巡らせたりしてみた。

  • 【あらすじ】
    先生、あのときは、すみませんでした―。授業そっちのけで夢を追いかけた先生。一人の生徒を好きになれなかった先生。厳しくすることでしか教え子に向き合えなかった先生。そして、そんな彼らに反発した生徒たち。けれど、オトナになればきっとわかる、あのとき、先生が教えてくれたこと。ほろ苦さとともに深く胸に染みいる、教師と生徒をめぐる六つの物語。

    【感想】

  • 仕事で落ち込むと、いつも思い出すバイブルのような一冊。こんな先生いいな〜、この先生最悪〜、と、いろいろな先生が登場するのだが、どの先生にも共感してしまう。たくさんの喜びと、たくさんの後悔をいつも背負って、教師もまた多くの人の手によって、「先生」にしてもらっているのだ、と痛感させられた。時にたちどまって、後ろを振り返ることも大事だなと思う。

  • 先生だって人間。
    目頭が熱くなる。
    今まで出会った先生を思い出す。

  • 2017.5.5 電車のなか

  • 泣いた赤鬼 に感動した。泣いた。

  • 2017/2/12
    初めて重松清の本を読んだ。教師と生徒という関係にフォーカスした短編集。教師と生徒の関係を小説にしたと言っても、普通の関係ではなく、双方にあるいはどちらかに何かを抱えているような、微妙な心情の描写もたくさんある。また、教師の側からの話、生徒の側からの話もそれぞれ立場の違いもあり、展開していく話はすごく読みやすい。夢を追い続けた白髪のニール。この話ではロックンロールと絡めた話だったが、ロックとは何か、ロールとは何かを物語全体で先生の生き様とともに表している。ドロップスは神様の味では、いじめを受けている生徒と保健室の先生の話で、いじめを受け入れようとする生徒と、担任や保健室の先生の織りなす内容が書かれている。にんじんでは、教師のダークな面が書かれている。特定の生徒だけを極端に嫌っていた先生とにんじんのかつての小学校時代のことや、同窓会での再会に際しての話と、そこでのにんじんとの会話なども読んでてハッとする。泣くな赤鬼は、ちょっと感動的な話…?中退した生徒に目を向けることがなかった先生と生徒の病院での再会や、その生徒ゴルゴの死が迫ってきだときの先生の心情の変化が描かれている。最後の気をつけ、礼。はどもってしまう生徒とギャンブルに溺れたダメ教師が地元で起こした金のトラブルやそれにまつわる話。まあ、自分でも許せないよなーと思う。どの話も、教師と生徒の関係に商店が当てられていて、必ずしも授業を学校で教えるだけが教師ではなく、生徒のその後や、いろいろなことに目を向けていかなくちゃいけないんだなあと思わされた一冊でした。

  • どの話も涙…涙…で読んだ。バスの中では読むものではなかった・・・。

  • 私は、先生にたいした思い出も、感謝も無いな。立派とも思わなかったな~!

  • 考えさせられた作品

  • 2016/04/04
    「泣くな赤鬼」が一番印象に残りました。泣いた赤鬼を連想する短編のタイトルですね。
    せんせいー。卒業しても中退しても大人になっても好きでも嫌いでも先生はずっと先生。大学の先生が言ってました。子どもは先生を先生にしてくれる。この短編どれをとってもそうだったのではないでしょうか。

  • 2016年2月18日
    せんせいが題材の短編集。
    素晴らしい先生、最低な先生など様々な先生が描かれていて飽きない。
    人情味あふれる作品。

  • せんせいに関する短編小説。
    私が印象に残った作品は「白髪のエール」と「にんじん」。それぞれ心が動いた言葉を集めてみた。「白髪のエール」:「親になった責任いうたら子どもが一丁前になるまでは、長生きせんといけん」「これからはロールじゃ、ロールすることが肝心なんじゃ」「止まらん、いうことよ」「終わらん、いうことよ」「要するに、生き抜く、いうことよ」。「にんじん」:「教師は完璧な人間しかなれないわけじゃないって、先生に教わりましたから」。この本を読んで、私が最も大好きだった小学生の担任の先生に会いたいと思った。

  • これぞ重松清!と言いたくなる一冊。
    いろんな短編が入ってて、どれも視点や主人公は違うんだけれど、重松清が描く根底の「せんせい」は変わらない。
    いろいろ考えさせられた。
    一番身近で近くにいる「せんせい」になりたい。

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