星のかけら (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 212
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349312

作品紹介・あらすじ

それを持っていれば、どんなにキツいことがあっても耐えられるというお守り「星のかけら」。ウワサでは、誰かが亡くなった交通事故現場に落ちているらしい。いじめにあっている小学六年生のユウキは、星のかけらを探しにいった夜、不思議な女の子、フミちゃんに出会う――。生きるって、死ぬって、一体どういうこと? 命の意味に触れ、少しずつおとなに近づいていく少年たちの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 「小学六年生」連載作品。
    それを持っていれば、どんなにきつい事があっても耐えられるという「星のかけら」
    星のかけらを探すことは、これからの生活の支えを探すこと。
    小学生の未熟ながら多感な日常に 不思議な体験を絡ませて子供達に読みやすく興味を持たせる。
    今、小学生の子供達が読んで何か感じてくれたら良いなと思う。
    イジメを受けている子、それを助けようとする子、事故で亡くなった子、亡くなった子を忘れない子。今の自分の生を大切に考えるきっかけになると思う。
    小学館のこのシリーズは、休刊なのかな。ちょっとした読み物や古典の漫画化等を読んだ記憶があって、残念だけど、いろんな方法で読むことができるから、たくさん読んで欲しい。

    • bmakiさん
      重松さんって、小学生、中学生の気持ちを描くの上手いですよね。

      自分が小学校の頃に何考えていたのか??全然覚えていないですが。

      い...
      重松さんって、小学生、中学生の気持ちを描くの上手いですよね。

      自分が小学校の頃に何考えていたのか??全然覚えていないですが。

      いつもお腹いっぱい何か食べたいなーって思っていたような(笑)
      2024/04/11
  • 教材に もってこいの話
    って思ったら、「小学6年生」に連載されてた作品みたいですね。

    「生」と「死」についてだけでなく
    【生きる事がどんなに奇跡で凄いことなのか?!】って事を描いている

    道徳の教科書っぽい作品なので
    読みやすく…これを読んだ子達が、少しでも優しく、少しでも生きてる価値観を感じてくれたら…と思います。

    普段 「ぁ…世の中の人って…生きる凄さ分からないんだ…」と思うのが…漫画ONE PIECEの話をすると、良くあるのが

    何となく生きて 何となく読んでるので
    ※エースやシロヒゲが死んだ【頂上戦争】が楽しくて、その後の【魚人島】の話がつまらない と言う人が圧倒的に多い

    個人的に【頂上戦争】では
    ●ONE PIECEは今まで登場人物が死ななかったのに、ここに死を描く意味を考えてない
    ●戦争を止める切っ掛けになった、コビーの「命が勿体ない」と泣きながら叫んだ勇気ある行動も モノマネの対象ぐらいにしか感じてない
    そして【魚人島】でも
    ●魚人と人間との対立があり、過去の争いの意味のなさ…さらにずっと人間を恨み、魚人島を乗っ取ろうとした魚人の動機が…過去の歴史で聞かされて恨んでるだけで、本人は何かされたかと言えば【何もない】と答えた

    この話の流れは【面白い、面白くない】じゃないと思うんどけど…この話でほとんどの人が【話の重み】を感じてない…。

    そりゃ…争いも無くならないし…隣の国であんな事になってるのに皆 平気そうだし…
    結構人間にガッカリしますね…

    寿司舐めてる場合じゃないでしょ…と思います。

  • 「星のかけら」
    それを持っていれば、どんなにキツイことがあっても耐えられるというお守り
    交通事故現場に落ちているというウワサのそれを探しに行った夜から不思議な体験が始まる…

    子どもが大人になるにつれ次第に経験するようになるキツイこと…
    生きるのって楽しいことばかりじゃないんだ
    このキツイ気持ちってこれからずっと続くのかな
    死ぬってどういうことなのかな
    子どもの視点で進む物語はとても純粋で時として儚い。

    生きることの意味、命の意味…
    朧げながら少しずつそれらの輪郭を掴むことで、自分の力で生きる力を育んでいく物語
    主人公のユウキも、キツイいじめにひたすら耐え忍んでいたが、星のかけらの体験から次第にいじめる側の気持ちや、何故いじめられのかを考えるようになる。

    強制的に教え込むのではなく、自分の力で命の尊さを学んでほしい小中学生に特に読んで欲しい一冊だった。

  • 鼻の奥がツーンとするお話。

    それを持っていれば、どんなにキツいことがあっても耐えられるというお守り「星のかけら」──。生きるって、死ぬって、一体どういうこと? 命の意味に触れ、少しずつおとなに近づいていく少年たちの物語。

    雑誌「小学六年生」に連載されていた作品が元になっている。

    当時の小学六年生はどう感じたのかな。

    小学六年生を遥か遠くにおいてきた私。
    生きているって、普通に生きているってことをかみしめ直している。
    人は変われる、特に子どもはふとしたキッカケで変われる。
    良くも悪くも。
    どうか変わってください、昨日よりも今日が。今日よりも明日が。
    少しでも良かったと思えるように。
    生きて。

    中学生に読んで欲しい作品です。

  • 大学生の時に読んだ一冊。
    重松清さんの作品で初めて読んだお話でした。
    分かりやすく読みやすい言葉と文章で、ページ数も多くなく、たまに読書するタイプにとってはちょうど良く満足できる本でした。

    普段、死などの悲しい内容が絡んでいる物語は読むのを避けていますが、これは重すぎなくて読んで良かったと思える良いお話でした。

    • うたえながさん
      読んでことがあります。短いのでないようも分かりやすいし、素敵な本ですよね。
      読んでことがあります。短いのでないようも分かりやすいし、素敵な本ですよね。
      2024/04/06
  • こちらは重松氏のライフワークでもある児童のいじめがテーマ。
    いじめられる側の心の中だけでなく、いじめる側の心の中も描きます。
    解決するには、やっぱり本人が前向きに勇気を持つこと。
    生きることへの勇気がもらえる作品でした。
    おすすめです。

  • 小学生にもわかりやすい易しい内容。大切がが亡くなっても前を向いて生きていくということを伝えているのだと思いました。

  • 「小学6年生」の連載もの。通勤電車の中と寝る前の1日で読了。

    子供の気持ちを書かせたら、重松清さんは素晴らしい。自分の不用意な一言が原因で幼馴染の女の子を死なせてしまったのではないかと思い悩むタカヒロくん(14歳)の気持ちがなんかわかるなあ、と思ってしまった。

  • 読み終わってから、本作が「小学六年生」で連載されていたと知った。たしかにその年代の人に読んでほしい本。
    読みやすくて1.5時間で読み終わった。大人には少し物足りないかもしれない。

    昨日と今日が別の日であるように、今日と明日も別の日だ。そうやって毎日を重ねていくことが、生きるということ。生きていれば、今よりもっとやりたいことがやれる。できることが増える。夢だって叶えられるかもしれない。
    でも、死んでしまったら、なにもできなくなってしまう。
    今日生きていたように明日も生きていられるとは限らない。ほんの少しなにかが違っていたら、死んでいたのかもしれない。未来の自分の身に何が起きるかはわからない。
    だから精一杯今を生きること。一生懸命、自分の足で歩いていくこと。それを伝えてくれる作品。

    自分の子どもに読んでほしいと思った。

  • 「小学6年生」連載だったということで、読みやすくストレートな文体。

    子供時代を振り返れば懐かしく平和な思い出ばかりだけど、いじめや不登校など問題を抱えてひっそり戦っている子もいるのだよね。

    小学生が自ら命を絶ってしまうことさえある。本作はファンタジーで、綺麗事過ぎる展開でもあり、大人には物足りない。だが読むのが小学生なら、これくらい希望に満ちた結末がいい。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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