なきむし姫 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 969
感想 : 113
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349336

作品紹介・あらすじ

霜田アヤは、二児の母なのに大のなきむし。夫の哲也は、そんな頼りないアヤをいつも守ってくれていた。ところが哲也は一年間の単身赴任となって、アヤは期間限定のシングルマザーに。そこに現れたのは幼なじみの健。バツイチで娘を育てる健は、夫の不在や厄介なママ友に悩むアヤを何かと助けてくれて……。子供と一緒に育つママの奮闘を描く、共感度満点の愛すべきホームコメディ!

感想・レビュー・書評

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  • これぞシゲマツワールド。
    最近読んだ中では一番かも。
    とっても良い本でした。
    迂闊にも涙が潤んでしまった。
    みんなにおすすめの一冊です。

  •  はじめは、泣き虫な母である主人公を頼りなく感じていたけれど、親も子供と一緒に成長していくんだな。
     人間のだめな部分を描きつつ、受けとめてくれる重松清ワールド、久しぶりに味わったけれど、やっぱりいいな。

  • 唯川恵さんの【手のひらの砂漠】を読んだ後だったので、少しほのぼのとしたものが読みたくて、この本を。

    かなり前ですが、昼ドラ(花王・愛の劇場)で七瀬なつみさん主演の『ぽっかぽか』というドラマがありました。
    母(七瀬なつみさん)、父(羽場裕一さん)、幼稚園児のあすかをとりまくホームコメディ。
    大好きなドラマでした。
    この【なきむし姫】を読みながら『ぽっかぽか』を思い出しました。

    幼馴染の哲也とアヤ、長男の文太(ブンちゃん)、長女の千秋(チッキ)。
    なきむし姫はチッキのことではなく、哲也の妻で、ブンちゃんとチッキの母であるアヤのこと。
    哲也が居なければ何もできないアヤ。
    なのに、哲也は1年間神戸に単身赴任することになる。
    大丈夫か?アヤ~!

    ほんわかした気持ちでさらさら~と読み切りました。

    • けいたんさん
      こんばんは(^-^)/

      ぽっかぽか大好きでした。
      ドラマも漫画も好きでした。
      あのような話ならきっとこの作品も心温まる物語なので...
      こんばんは(^-^)/

      ぽっかぽか大好きでした。
      ドラマも漫画も好きでした。
      あのような話ならきっとこの作品も心温まる物語なのでしょうね。

      懐かしくてついコメントをしてしまいました。
      突然すみませんでした。
      2015/09/29
    • azu-azumyさん
      けいたんさん
      こんばんは~♪

      コメントありがとうござます!
      と~っても嬉しいです♪

      けいたんさんもぽっかぽかがお好きなんです...
      けいたんさん
      こんばんは~♪

      コメントありがとうござます!
      と~っても嬉しいです♪

      けいたんさんもぽっかぽかがお好きなんですね!
      何だかとっても嬉しいです♪
      私はドラマを観ただけなのですが、どっぷりとハマってました。

      これからもどうぞよろしくお願いします(^O^)
      2015/09/30
    • azu-azumyさん
      けいたんさん
      こんばんは~♪

      コメントありがとうござます!
      と~っても嬉しいです♪

      けいたんさんもぽっかぽかがお好きなんです...
      けいたんさん
      こんばんは~♪

      コメントありがとうござます!
      と~っても嬉しいです♪

      けいたんさんもぽっかぽかがお好きなんですね!
      何だかとっても嬉しいです♪
      私はドラマを観ただけなのですが、どっぷりとハマってました。

      これからもどうぞよろしくお願いします(^O^)
      2015/09/30
  • 健さんのような人が身近に居てくれるなら、どこにでもいるアヤさんや哲也君、水谷先生は前向きに生きて行けるんだろうな。身近に居ない人は、その考え方を参考にできると良いかもしれない。あっけらかんとは出来ないけれど、ちょっぴりの開き直りが明るい未来を呼ぶこともあるよね

  • 人は自分が気づかないうちに少しずつ変化していく。それは環境の変化や人との関わりが大きいのだろう。色々な家族があり、家族単位の人生があり、その家族の中でも一人一人に人生がある。その人生には沢山のことが起きるが、家族で支えあうと不思議と乗り越えられる。家族の中でなくても、ママ友や幼馴染や近所の人など沢山の人がいる。今はあまり関わる事が少なくて、頼りづらいかもしれないけれど、支え合うのが人間だから、頼ったり、頼られたりしながら生きていきたいと思う。そしてお世話になった人にはちゃんとお礼が言える人になりたい。

  • かつて重松清の文庫本は全て揃えようとした時期があった。新潮文庫のラインナップは、彼のデビュー作から揃えている貴重なものなのであるが、見てみると15作目の「みんなのなやみ」以降は読んでいないのに気がついた。

    なぜか。作劇が上手すぎるのだ。悪いことではない。悪いことではないんだけど、家族を持っていない私には、もういいかな、という気になってしまう。

    というわけで、重松清を読むのは年に1ー2作品になった(←このペースでは彼の作品を網羅することは出来ない)。久しぶりの重松清。しかも新潮文庫ラインナップを飛び越えて最新作をつい手にとってしまった。

    今回も上手かった。最初、すわ三角関係か⁉不倫か⁉はたまた大逆転でみどりさんと建ちゃんがくっついたりして(^_^;)などと妄想を膨らます展開を用意しておきながら、最後には意外な落としどころを見つける。それ、含めて上手すぎるのである。編集者は作品紹介で「愛すべきホームコメディ」と書いているが、これはコメディではない。

    あと、内容とは全く関係ないけど。このみどりさん(泣き虫姫アヤさんのお姉さんで独身雑誌編集者)の指摘に、大いに頷いたので書き写す。

    「そういう時代って、どんな時代ってこと?」
    「え?」
    「みんな言うのよ、若いママに取材すると。いまと昔とは違うんだ、いまの時代の子育ては昔と同じわけにはいかないんだ、って。でも、じゃあ、昔とどこがどう違うんですかって訊いたら、みんな黙っちゃうの。あんただったら、どう答えるの?」
    「それは…だから…いろいろ事件もあるし…」
    「でも、昔だって誘拐とか交通事故とかあったよ」
    「子どもの数も減ってるし…」
    「わたしやアヤの頃もそうだったじゃない。知ってる?ニッポンの少子化って、1970年代から始まってるんだよ」
    アヤがそれ以上言葉をつづけられないのを確かめてから、みどりさんは「わたしは親じゃないからわからないけど」と前置きして、歩き出しながら言った。
    「昔といまの違いって、子どもをめぐる環境じゃなくて、むしろ親のほうにあるんじゃないかなあ、って思うけどね」
    その言葉にも、アヤはなにも応えられなかった。(172p)
    2015年10月21日読了

  • 子どもの成長と親の心配と単身赴任の不安と…少々大袈裟とはいえ思い当たる節のあることばかりで。

    この作者の小説は久しぶりに手に取ったが以前読んだ時と変わらない印象でハートフルな家族だったり友人だったりで嫌な気持ちになることなく読めます。

  • 重松清の「卒業」のみ読了し、この度「なきむし姫」を読みました。
    主婦向けの雑誌からの文庫化ということで、視線的には主婦からが主でした。
    ご近所付き合いや夫婦のすれ違い、思いやりなどの要素をそれぞれバラバラに散りばめられていたといった印象でした。
    個人的には、ストーリーの起伏が少なく淡々と読み通したといった感じで、もう一度読もうとは正直思わなかった一冊です。ごめんなさい。

  • 子育て中の今、読んで良かったと思った本でした。ケンの「子供に1人目も2人目もない」という言葉が心に響きました。子供達を大切に育てていこうと改めて思わせてくれた一冊でした。

  • かわいい絵だったので買って見ましたが内容は薄くてイマイチ。あっさり読めて読みやすい。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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