100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101351667

感想・レビュー・書評

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  • NHKの放送を見て内容は知ってましたが、本屋さんで文庫になっているのを見つけ読んでみました。テレビで見た内容をもっと丁寧にたどっていけたので、ポアンカレ予想にとりくんだいろいろな数学者たちの性格とか苦悩がわかった感じがしました。あとがきは読む価値ありで、視聴者に数学者の言葉をいかにわかりやすく伝えるかに、心を砕いていた著者の努力を知りました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「いろいろな数学者たちの性格とか苦悩が」
      難問があると挑んでしまうのでしょうか?こう言う歴史物は好きなので読んでみたくなりました。
      「いろいろな数学者たちの性格とか苦悩が」
      難問があると挑んでしまうのでしょうか?こう言う歴史物は好きなので読んでみたくなりました。
      2012/12/27
  • ミレニアム問題として有名な、「ポアンカレ予想」が解かれ、そして証明した数学者についてのドキュメンタリーを本にしたもの。
    一見、数学の難問と聞くと、身構えてしまうが、この難問は、宇宙の形を考えることでもあるというところが非常に興味深かった。
    何人もの数学者が挑んでは挫折していく・・・
    しかし、その中でも、解決の糸口になった証明なども面白かった。
    数学の専門知識はないが、数式はほとんど出てこず、身の回りの物事で例えてくれているので、文系理系問わず楽しめそう。

  • 書き方が上手いのだろうか、面白かった。才能と性格の関係について考えさせられた。

  • 似たような感じの本で、サイモン・シン『フェルマーの最終定理』の方がルポルタージュとしてずっと面白いとは思ったのですが、主人公ペレリマン博士の強烈なキャラクターが足りない分を補っていました。

  • 数学は得意ではないが好きだ。問題を解いた時の爽快感に似た感情を思い出す。しかし、大数学者をして難問と言わしめる問題を解くために、ペレリマン博士のように孤独になってしまうなんて……私なら、問題は解けずとも楽しく心安らぐ人と暮らしたいと思ってしまう。凡人ゆえの発想(^^;高校時代、矢野健太郎氏の数学エッセイを読み耽っていたことを思い出した。

  • 世紀の難題「ポアンカレ予想」がどのような来歴を辿り、如何に証明に至ったかを纏めたTVドキュメンタリーの編著。所々映像の一画面をそのまま貼り付けたような見にくいところがあるか、直感的に素人にも馴染めるような解説は好感が持てる。

  • 大変,興味深い本でした。私のような人間には,ポアンカレ予想そのものを意義を理解すること自体がむずかしいですが,この本は,そこのところ,素人にもわかりやすく解説しつつ,難問に挑戦する人間の姿を活写しています。

  • 読み終えて、
    数学に対して興味が湧いた。

    多くの数学者を虜にする、問題。
    ほんの少しだけ、わかったような気がしました。

    数学が大嫌いだった、高校時代が少しもったいないことしたなって思いました(笑)

  • 4年に一度の数学のノーベル賞を拒否し、消息をたった天才数学者。
    「ポアンカレ予想」とは何か、それを知ることで何が変わるのか、数学者は何を考え、何をとらえているのか。
    非理系の読者にもなんとか伝えたい、という意欲と愛にあふれ、それが見事に成功している作品。

    10次元の世界をつくる数学者の話がすごい。
    「見えるのですか」という筆者の問いに、「見えないけれど、数学的につくりだすことはできると」

    それは実在か非実在なのかを問うことが愚かに思えるほどの夢幻の世界。
    そして、その幻のように思える虚像は、現実に科学や工業に変換されている。
    いや、現実の側が、数式の形を得て初めて、場所を得て姿を表すのかもしれない。
    問題を設定する、ある仮定をすること自体が、存在を生み出す。

    透徹として清廉な美の世界。

  • 幾何学は苦手な分野ですが,一般の人向けに書かれているので,良く理解できました.
    リッチフロー方程式の話など,インスピレーションを刺激される部分も多々あり,単なる読み物として以上の価値があったと思います.

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