猫泥棒と木曜日のキッチン (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101351827

感想・レビュー・書評

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  • 個人的、再読祭。
    いつでも淡々としている、みずき。冷たいわけではないけれど、確かに何かが欠けている気がする。でも、それでもいいんじゃないかなって思えた。やっぱり完璧に気持ちに寄り添うのは難しかったけど…(^^;
    みずきと健一君が一緒に幸せになれるといいな。

  • 橋本さんの作品を何冊か読んだことがありますが、そのなかでも1番か2番に入るくらいによかったです。

    動物好きの人には、残酷かもしれないけどこういうことまたはそれより残虐的なことが世の中では、普通に起こっているのだと思います。あらためて、考えさせられます。みずきが一匹の猫を通して、成長したのがわかります。健一がみずきのことで色々悩んでいるのがかわいいです。

  • どんなことがあっても生きていこうとする。子猫の世話をしたことが切欠でみずきの中の何が変わったように思います。シチュエーションこそあまり現実味が無いけれども、作中のみずきの心中は妙に現実味があったと感じました。

  • 淡々と、淡々と。

    難しいことは考えずに
    この本が持つテーマとかも考えずに
    ただ人はみな生きてくんだって
    思った。
    シンプルで大切なことだ。

  • すらすら読める話。
    高校生らしくない、みずき。

    猫泥棒の時はハラハラしながら読めた。

  • 【経緯】
    ぺりこさんに借りた

    【書き出し】
    お母さんが家出した。
    書き置きはなし。それっぽいことを言ったりとかもなし。当たり前のようにごはんを食べ、つまらないことで怒ったり、バラエティ番組を観ながらゲラゲラ笑ったりしてたのに、ある日突然、帰ってこなくなったのだ。きれいに消え去った。

    【感想】
    若い感性。素直な文体。
    メッセージ性がシンプルで好きです。
    「それでも生きて行かなくっちゃ」ね。

    不意打ちで不条理な暴力とか消失って、ある。
    あたまで追いつかないうちに、ただ実感として身につけていくもの。
    どんなに辛くても、お腹はすくし、眠たくなる。生きていかないといけない。
    何かを失ったときに読み返したい本ね。

    【引用】
    わたしたちは狭い世界で生きていて、年を取ってもたいして変わることはないのだろう。同じ場所でぐるぐるまわっているばかりで、少しずつは知恵をつけるものの、結局大きな流れには逆らえない。しょせんそんなものだと思っていれば、さして辛くも悲しくもないことだけど。P114

  • 九つの、物語 が面白かったので借りてみたけれどちょっと期待はずれでした。
    最後まで、みずきの心の動きにあまり寄り添えなくて
    いわんとしてることが読み取れなかった。

  • 女子高生と猫、それだけで物語は始まる。

  • 本好きのいつも可愛らしい常連さんの女の子に教えてもらった作者の、近くの図書館にたまたまあった本。
    けれど、ページをすいすいめくり、途中泣きそうになり、読後感も良かった。
    もしかしたら、十年前くらいに読んでいたら、もっとヒットしたかもしれないけれど、作者が言いたいことはよく分かった。

  • 母子家庭で母親が家出した環境で、動物虐待などと立ち向かう話。

    主人公は女の子で、その娘を手助けする少年が出てくるのだが
    その子がなかなか良い味を出している。
    純粋というか、一生懸命生きているというか。

    環境は本当に最低なのに主人公のメンタルが強くて危機感を感じなかった。
    めそめそぐだぐだされるより遥かに私の好みなのだが、
    その分内容のメリハリが・・・と思ってしまう。
    頁数的にはこんなものかな?

    氏の作品は今後おすすめがあるようなので、楽しみに読み進めていこうかな。

    ネタバレだが、
    二人がしちゃう動機がとても本能的で好み。

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