もうすぐ (新潮文庫)

  • 286人登録
  • 3.56評価
    • (12)
    • (36)
    • (35)
    • (7)
    • (1)
  • 45レビュー
著者 : 橋本紡
  • 新潮社 (2011年10月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (519ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101351841

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

もうすぐ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 産科医療もの。いろいろと苦かった。NHKが取り上げていたけれど35歳を過ぎたら妊娠・出産は嘘みたいに難しいものになる。仕事が楽しかったり、伴侶に出会うのが遅かったり、女性たちがいざ子供を望むときには手遅れになっていることが多いそうだ。

    男女雇用機会均等法で女性の社会進出は新時代の象徴でもあり、良いこととされてきたけれど果たして良いことばかりなのか。
    私の中でも絶滅危惧種認定の産婦人科医、訴訟問題や実情を知ればリスクヘッジとして進路から外す医学生ばかりを責められない。

    作者夫婦がお産難民になりかけた経験から生み出されたのがこのお話らしいが、医師に対してやや辛辣なのはそのせいか。

    可愛い表紙の印象と違い、重く、アラサー未婚彼なし女性が読むには苦かったけど苦い薬ほど良薬とも言いますね。

  • 分厚く、重たいテーマだが読みやすかった。妊娠にまつわるあれこれ。女性視点が多く、てっきり作家さんも女性だと思ってたら違ったんですね。びっくり。年代的にもぐさぐさと突き刺さるお話。タイムリミット!ああ・・・。でも正直、子ども欲しいとは一度も思わないままここまできた。そしてこの先、思えたとしても、もう時間切れ、と。女性の身体って、神秘的で、限定的。不妊治療やお産難民のことなど色々知らなかったことがありすぎて、由佳子と共にお勉強になった。

  • 妊娠・出産にまつわる様々な問題を描いた作品です。

    晩婚化が進み、それに伴い出産年齢も上がっていく。
    しかし女性の身体には確実にタイムリミットが存在する。

    35歳を過ぎると途端に妊娠できる確率が下がるのだとか・・・
    30歳過ぎてから妊娠を意識し始めて、すぐに妊娠できればいいけれどももし不妊治療をするとなれば、それでは遅すぎる。
    その事実を知らないままに35歳を迎える女性たち。
    焦る女性と、のんびり構える男性との気持ちのズレの大きさ。
    産婦人科医の不足、産婦人科医の激務、お産難民、と問題は色々。

    同じ女性でも、普通に妊娠・出産できればここに描かれる様々な問題はあまり知らずに終わってしまうんだなぁ。。。と思いました。本当に知らない事が多かったので驚くと共に、改めて「子供を産むのは奇跡のような事なんだ」と実感しました。

    今の時代、女性にとって選択肢が増えたようで実は余計に苦しめられる結果になっているんじゃないかな?と思ったりしました。

    仕事をバリバリやっている女性にとって、妊娠・出産はやはり仕事の妨げになります。ちょうど仕事でいい時期と、出産適齢期は重なります。そうして出産を後回しにするうちに手遅れになる・・・
    「生みたい」と思った時にはもう手遅れなんて辛すぎますよね・・・
    そもそも「生みたい」と思えるかどうかって問題もありますし。

    結局仕事と子供と両立と言っても、やはり限界はありますよね。
    妊娠前のようにバリバリは働けないでしょう。
    どうしても産休期間はある訳ですし。
    子供を産むと決めたら、仕事の方は今まで通りにはいきません。
    どうしても二者択一を迫られてる気がします。

    なんだかもやもやしたままですが(^_^;)
    このように色々考えさせられる作品でした。

  • 子供を生むための問題点がぎっしり。
    解決できることとできないこと、気持ちの問題もあるけど
    これは子供がほしいと思っている既婚者にも
    彼の子供がほしいと思っている女性
    何にも考えていない男性にも読んでほしい本。

  • すごくいい作品だけどそんなに医師って酷いかなみんな頑張ってるんだよとどうしても思ってしまった。私はもう医療者側の視点なんだなと思った。

  • 読みやすかったけど、最後に主人公が簡単に妊娠してしまったことが、本の内容と矛盾していて、興ざめでした。

  • この国はどんどん子供を産みにくくなっていく。
    終わりにそう締めくくられています。

    うんうん。と頷く箇所が何個もありました。

    まず妊娠して病院で検査を受けたらすぐに分娩の予約をしないといけない。
    これ本当にそうでした。

    少子化だ少子化だと言っているのに、子供が産まれる半年以上も前から予約をしないと
    空きがなくなってしまうんです。

    私はこれが普通なんだなと疑いなく受け入れられましたが。

    確かに産みにくくなっているのかも知れないけど、
    子供が欲しいという気持ちは、メリット、デメリットとか頭で考える事ではなく、やはり本能的なものなのだと私は思います。

    在り来たりですが、大変な事は腐るほどありますが
    それ以上の何かがあるから
    人は子供を産むのだろうなぁと私は思いました。

    女性のタブーとされている問題に
    客観的に突っ込めたのはやはり男性作家だからでしょうか。

    これまた在り来たりですが、一つの命が産まれるって奇跡に近い事なんだよなぁと
    改めて実感仕直しました。

  • 「半分の月がのぼる」から好きな作者、だったけど、こんな重たいものを書く人だっけ?と思いながら読んだ。重たい。自分の現状にも重なって、飲み込めない黒い塊が生まれる。子どもとは、自然に生まれるものだと思っていた。こんなに色々な不安が、障害があって、親になることはこんなに困難なものなのか。怖くて、怖くて、それでも喜びに溢れている。

  • 二人の子供に恵まれ、私はなんて幸せなんだろうと気付かされた。もちろん時代が違うってことはあるけど、ここに描かれているようなことで悩まなかった。なんかお気楽な自分が恥ずかしくなる。でもそれが幸せって事。

  • ネット新聞社に勤務する篠原由佳子.知人の依頼を受け、手術中に妊婦を死亡させた産婦人科医の調査を始める.次々と明らかになる出産現場の驚くべき事実.そして現代において子供を求める女の苦悩とは・・・.深く,そして重いテーマにただただ唸りながら読んでました.命を育むという責務をひしひしと感じました.

  • 「命の誕生とは」
    様々な視点から描かれており、20代女性のひとりとして、考えさせられるところが多くあった。

  • 読み応えがあった。
    女性が仕事をしていると、出産の適齢期はあっという間に過ぎてしまう。これはきっと永遠のテーマ。考え方は人それぞれだから正解なんてないけど、でも今の私に言わせれば、せっかく産めるんだったら産んどこうよ。後悔しないためにも。って思うな。でもこれも人それぞれ。

  • 三人の子を持つ母として、幸せを感じた一冊。子宝に恵まれ、出産時にも何の問題もなく無事に産むことができた。出産の受け入れ体制は自治体あるいは国の方針で何とか解決できるのではないか。ただ、不妊に悩む夫婦の話は深刻である。夫婦の価値観や費用の問題世間の目、総合的に支援する必要があると感じた。

  • 出産をテーマにした長編。お産難民になりかけた女性の話と、出産のタイムリミットの話が怖かったなー。

  • 出産についてすごく考えさせられる本

  • 現代社会にある妊娠・出産における問題を一人の産婦人科医が起こしてしまったミスから切りだし展開していくまでは良かった。
    実際にいろんなケースについて取り上げてもいてわたし自身考えさせられたが、問題提起のみで終わってなんだか詰めが甘いというか尻切れとんぼなかんじでなんとなーく不完全燃焼で読み終わりました。

  • 平成21年に書かれていた本でしたが、ようやく読みました。30歳周辺で将来子供を欲しいという気持ちが少しでもある女性は、相手がいる、いないに関わらず読んでおいた方がよいでしょうf^_^;) 周産期医療に携わる身としては、、飛び込み分娩を助産所であんな安産で済むように思われるとなぁ、と少し思いました^^; が、 基本的にはよく勉強、取材なされた内容です(^-^) 参考文献の河北新報「お産SOS」には自分も出ていますしσ(^_^;)

  • うーん。
    もうちょっと話の先が読みたいなあ。

  • アラサー、アラフォーの女性の人生と出産がテーマ。数年前ならそんなもんか、と軽く流したんだろうけど、サァティど真ん中に達した今、妙にリアルに心に響く。とは言っても難しい問題すぎて、どうしたらいいものやら分からず。ってまたのんびりしてると、色々なタイミングを逃すのだろうけど、現実を知らずに逃すよりはいいのか。年を重ねると悩みが増えるばかり…。

  • むーん。
    出産問題は他人事とは思えない。

    産婦人科医が逮捕された事件をインターネットのサイトで取り上げ深堀りしていく。

    出産についての問題点がたくさん書かれていて、勉強になります。

    今までの作風とはかなり違うけど、これはこれで面白いかな。

  • これはなんというか、表紙のかわいっぽさに反して
    重苦しい話だったぜ…

  • これまでの、ややロマンチックな橋本作品とは一線を画した社会派長編小説。

    20代後半から30代の女性、ことに「アラフォー」前の女性たちにとって、この作品の突きつける内容は知りたくなかった恐ろしい真実だ。

    30代半ばのジャーナリスト・由佳子が、大手新聞社に勤める友人からある医療事故の取材を頼まれたのをきっかけに、この国で起きている「出産」をめぐる現実を知ろうとさらなる取材を続けていく。そこで知った恐るべき実態と事実とは、、、

    橋本さん自身が経験した現実(橋本さんは男性の立場だけれど)を、多くの人に知ってもらいたいという思いで、問題提起した作品だ。

  • ところどころ拳を握りしめる瞬間が。
    女である以上、他人事ではないのよね。

  • 妊娠、出産、不妊、お産難民…そんなテーマ一つ一つを体験談をもとにした短編で繋いでいくストーリー。

    日本という国の出産システムの現実を突き付けられたようで漠然とした不安が常につきまとう、そんな感覚に陥ります。
    医療過誤とモンスターペイシェントのせめぎあいや、産婦人科医不足の現状も描写されておりテーマとしても興味深かったです。

    主人公があんまり魅力的でないのがちょっと…ということで★3つ。

全45件中 1 - 25件を表示

もうすぐ (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

もうすぐ (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

もうすぐ (新潮文庫)の作品紹介

ネット新聞社に勤務する篠原由佳子は、全国紙から依頼され、ある事件を追い始める。それは手術中に妊婦を死亡させたとして、産婦人科医が過失致死で逮捕された医療事故だった。次々と明らかになる。出産現場の驚くべき事実。やがて行き着いたのは、現代において子どもを求めるとはどういうことなのか、という大きな問いだった-生命の業と隣り合わせの希望を描いた、渾身の長編。

もうすぐ (新潮文庫)の単行本

ツイートする