まんだら人生論〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : ひろさちや
  • 新潮社 (1995年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101352121

まんだら人生論〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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    「先生、わたくしが本気で修行すれば、どれくらいで奥義がきわめられますか?」「そうだな、貴殿の腕前で本気でやれば、五年でいいだろう」小野忠明はそう答える。「では、寝食を忘れてやれば、どれくらいかかりますか?」「それなら十年はかかる」「では命がけでやれば……?」「命がけでやると、まあ、一生かかっても奥義に達することはできんじゃろう」54
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    他人に迷惑をかけまいとしている人は、たしかに立派な人である。非難する余地はない。けれども、その人は、他人から受ける迷惑をなかなか許せないのではなかろうか。自分は一所懸命、迷惑をかけないように努力しているのに、おまえはけしからん……といった気になる。他人に迷惑をかけまい、かけまいと努力していると、ついつい他人から迷惑をかけられたくないといった気持ちになる。160
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    他人が気になるのは、裏返しにこれを見れば、他人が自由勝手に行動する権利を認めていないことになる。隣人は自分と同じように行動しなければならない――。われわれはそんなふうにおもっているのではないだろうか……。だから、自分も他人と同じように行動せねばならぬと考えてしまう。その点で、反対なのがイギリス人である。イギリスには、「わたしは、2たす2は4だと思いますが、あなたはどう思いますか?」といったジョークがあるそうだ。174
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    イギリス人は、ゴルフの練習をあまりしないそうだ。本番にそなえて、ひそかに練習してくる日本人を、イギリス紳士たちは、「フェアじゃない」と、顔をしかめて眺めているという。紳士たちは過密なスケジュールを持っている。家庭サービスもせねばならぬし、読書もせねばならぬ。そのやりくりをして、ようやく一日、仲間でゴルフを「楽しむ」ことにした。それなのに、ひそかに練習をして腕を上げてくる奴がいる。いい加減にしてくれ……と言いたくなる気持ち、わからないでもない。258
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  • 気晴らしに丁度よい本。仏教がベースだけど、エッセイめいた風で軽くてよい。
    宗教、と聞くとなんとなく説教くさいイメージがあって、非難された気分にになったらどうしようかと思ったけどそういうんではない。
    あるべき理想の姿を追い求めるのでなく、今を大事にして、強制したりせずに、助け合いましょう、みたいな感じかしら。
    「天国に行ったら、愛する人に会えますか?」という問いに、「もちろん会えます。でもそれ以外の人もいます」というのにはハッとさせられた。
    そりゃそうよね、嫌いな人もいるよ。結局今を大事にしないと天国でも同じなんだと諭された。
    焦って余裕がないときに是非読み返したい本。

  • 大学の合格できずに、浪人生活している人がいる。けれども、浪人を回り道と考えてはいけない。なにも大学に入ってから勉強するのではない。浪人中もしっかりと本物の勉強をすればよい。仮に来年大学に合格できなかったとしても、そして社会に出て仕事をするにしても、浪人中の1年間の勉強がその後の人生に役立つような勉強をすべきである。それが禅の教え。
    逆境になれば逆境の人生をしっかりと生きればいいのである。
    我々は人生において、どうせ悩み、苦しまなければならないのである。それならいっそ、悩み、苦しみを花として楽しんだらどうだ。

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