あの日の僕らにさよなら (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101354835

感想・レビュー・書評

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  • わたしはあまり「昔の恋人に電話したく」ならなかったかな。
    まあそれぞれ。

  • 人生をもう一度やり直せるなら,どこからやり直すだろうか。

    高校3年生のあの日,あの決定的な日から二人の道は離れていった。あれから11年,再会する二人の結論は。

    桜川衛,都築祥子。どちらも言ってみれば「バカ」である。でも,人間関係は間違いながら,愚かに振舞いながら,進んだり後退したりしていくものであって,それはどんな人でも身に覚えがあるだろう。後から,あの時あのようにしていたら,と思っても,それは当時の自分にはできない。それならば,どこかを目指して,何かを求めて,歩いて行くしかないのである。

    登場人物は,様々な点でダメな男だったり,ダメな女だったり,ダメな人の見本市みたいになっている。聖人君子なんていない,そこがまたこの小説の愛おしさかもしれない。

  • なぞがなぞを呼ぶ。
    、、、とまでいかない、とても現実的なストーリー展開に、終盤は少々飽き気味になってしまった感が。
    一番驚いたのは、著者が男性だったこと!!

  • タイトルに惹かれて手にとってみました。何だか重く、なかなか読み進められませんでしたが、ようやく読み終えました。
    始まり方は、悪くないのですが、間の衛と祥子の学生時代の話や、祥子の男運の悪い恋愛話が重くて読み進みにくかったですね。
    望月と衛が接触した辺りからはすんなり読めました。

    解説にもある通り、好きな(だった)人の名前を検索してみるというのは、よくある行動であり、衛の様にとんでもないものを見つけてしまう可能性もあるなぁ、と苦笑(笑)
    衛と祥子の様に両思いであったであろうに、口にしなかった恋というのはいつまでも心の内で燻っているものであり、特別であるのだと改めて思いました。

    読みにくさが気になりますが、内容は面白かったです。
    ラストがとても爽やかで読み切ってよかったという気持ちがとても大きい本です。

  • 猥褻画像を公開するサイトで見つけた彼女の名前。なんとなく別れてから10年以上経つ。その間に一体何があったのか?最初から興味をそそられる。
    しかし、彼女と彼の歩んできた道には、読んでいてちょっと飽きてきたり。それでも最後まで読むと意外にも爽やかな感じが残る。

  • 話題になったので。初恋のひとをインターネットで検索したらとんでもないサイトに行き着く。なぜ、彼女はこんなことをしているのか…。初恋は綺麗なままのほうがいいのかもしれない。

  • 自己陶酔の激しい作品に感じた。
    途中で投げてしまった。

    絵描きは単純なひらめきだけで書いているわけでなく、評価は技術に裏打ちされている。

    自分に置き換えて考えている部分があるが、
    普通こうは思わんだろ、という展開ばかりが目立つ。

    私の頭が足りないのか、思考回路が理解できなかった。

  • 内気な男の子と大人びた女の子が、それぞれバラバラの人生を送る話。

    あまり自分の好みの話でなかった。そもそも恋愛ものなのか不明。どちらかと言えば痛々しい思春期ものというか。
    表紙はきれいでいいと思う。

  • •知識なんてものは…後からどうにでもなる。大事なのは知識じゃない、進もうとする意志だよ。自分がどこかに向かっているっていう感覚、ただ立ち止まってるだけじゃなくて、ここではないどこかに行こうとしてるっていうその感覚が常にあるかどうかが大事なんだよ。
    •だから、「挑戦」を続けろ。完全なんて目指さなくていい。ただ、いつも上を向いてろ。
    •自分がつけてきた足跡を、消すことなんかできない。そのときどきに自分が取った選択すべてが重なり合って、今の場所に自分を立たせてるんだよ。だから…そこからあらためて足を踏み出すよりほかにないのだ。

    帯のフレーズを見てほっこりするような物語を期待していたのですが、自分には合わなかったです。
    他の方もレビューに書いていますが、どの登場人物にも魅力が感じられず、夢や希望の残らない物語でした。

  • 冒頭、特に引き込まれるわけでもなかった。祥子と衛の出会いから親密になっていくまでの高校生時代は、なんだか暗い部屋で二人を傍観してるような不思議な気分で読んでいた。一番楽しく読めた章だった。祥子の視点で語られる望月との話も面白かったが、最初は、?となってしまった。私の想像していた話と違ったからだと思う。そして、大人の衛は面白くない奴に成長してた。少し落胆。衛の彼女も魅力を感じる子でもないので、一気に読みスピードがダウンした。終わり方も後味が悪い。すっきりしないと言った方が正しいかもしれない。なんだかぼんやりした話かなあ。

著者プロフィール

平山瑞穂(ひらやま・みずほ)
小説家。1968年、東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年に『ラス・マンチャス通信』(角川文庫)が第16回日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー。著作には、『忘れないと誓ったぼくがいた』(新潮文庫)、『あの日の僕らにさよなら』(新潮文庫)、『シュガーな俺』(世界文化社)、『プロトコル』(実業之日本社文庫)、『マザー』(小学館文庫)、『四月、不浄の塔の下で二人は』(中央公論新社)、『午前四時の殺意』(幻冬舎文庫)、『ドクダミと桜』(新潮文庫)、『さもなくば黙れ』(論創社)など多数。評論に『愛ゆえの反ハルキスト宣言』(皓星社)、エッセイに『エンタメ小説家の失敗学』(光文社新書)など。

「2023年 『近くて遠いままの国 極私的日韓関係史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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