片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 5761
感想 : 633
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101355528

作品紹介・あらすじ

盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして…。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 中には予想できる展開もあったが、無意識の偏見や思い込みで騙された。出てくる登場人物が賑やかで印象的だったので読みやすかった。

  • 思い込みだよねぇ

  • またしても友人Kからのお下がり本。

    この作品の主人公は「主人公」感が強い。
    道尾秀介特有のヌメっとしたテイストはありつつも、「こいつならやってくれるんじゃないか」ふとそう期待してしまうような、常にどこか光を感じるようなストーリーだった。

    終盤のシーンは、まるでアクション映画を見ているかのような疾走感が包む。

    そして何より、小説でないと成立しない道尾秀介らしいギミックが読み応えを増幅させたし、「やってくれたなぁ」と思わされた。

  • ハンデキャップ、障害を抱えるひと、そしてそれらを取り巻く環境への問題提起となるような一冊。
    サクサク読み進められて、楽しかった。

    主人公耳がない
    冬絵目が小さめ(身体的ハンデというコンプレックス)
    秋絵ジェンダー
    ほさかくん車椅子
    マンションの住人(鼻がない、目が見えない、腕がない、、、)

    殺人のトリックや聴力が良過ぎるというトリックが後半明かされてすっきり。

  • 道尾ファンとしてはあまり好まない作品。わからないことだらけで読み進めていった。最後の最後まで回収が難しい、頭のいる作品。

  • 20240210
    あのぼやけた表現はこのためだったのか
    小さな違和感は綺麗に回収
    ミステリー、ではなかったかなぁ

  •  如実トリックの魔術師こと、道尾さんの小説。全体的に伏線を張り巡らす形で展開していくストーリー。残念なのは、如実トリックの部分が物語を根本から覆すようなギミックではなかったことですかね。ただ、さすがに楽しい。ちなみに、この人が作成に協力した謎解きは、今までの中で一番楽しかったです。

  • 思い込みが激しい人ほど騙される作品。
    解説にもある通り、文体が軽くて読みやすかった。
    片眼の猿という意味と、この本の主題が面白かった。

  • 20231106

  • ミステリーの要素もさることながら、メッセージ性も強い作品。人間は自分と違うものを虐げる。虐げられた人間は時に傷つき、心にも傷がつくりそれでも前を向いて歩いていく力が人間にはある。そう気づかせてくれた作品。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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