ミッキーマウスの憂鬱 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101357515

感想・レビュー・書評

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  • あんまりテーマパークとかは、行かないインドア派やけど、流石にディズニーランドは、数回は行った事がある。地域的にユニバの方が近いから行く回数多いけど。
    ディズニーランドのスタッフの話なんで、夢の話やなく、現実か…
    これはフィクションやけど、オリエンタルランドさんも色々、雇用関係では訴訟とかあるし、リアル感満載!

    しかし、準社員とか正社員とかの壁があるとツライな…現実問題として、お金、更に差別意識まであると、良くここで、働いてんな!と思う。
    夢の国を支えてるという意識だけではね。霞を食べて生きていける訳やないんで。

    来た人に夢を与えたいなら、そこで働く人にもそれなりの事して欲しい…でも、この頃は、募集なければ人集まってたから仕方ないんかな…
    今は集まらんから、そうでもないみたいやけど、コロナ禍もあったから、どうなってる?

    ディズニーランドに遊びに行く人も、働く人も夢を持てるようなとこにして下さいね〜

    最後は上手く行き過ぎ感はあるけど、面白かった!

  • 最初は主人公の言動に馴染めず、読み終わるのに10日以上も掛かってしまった。若いからというのでも無く、ただただ独りよがりの主人公。目の前の仕事に目が向かず、その先の事だけ考えている。良くあの面接で採用されたなと思うのだが、それだけ人手不足という事だろうか?
    社員と準社員に大きな壁があり、また保身に走る社員達、夢の国がなんか薄汚れた世界に見えて来る。どこの会社でもあると言えばそうなのだが。
    最後は良い話にされ過ぎかも知れない。

  • ディズニーランドが舞台の小説。ディズニーの舞台裏の様子は実話を基にしているかどうかが気になるところだが、どうやら完全にフィクションの模様。
    それでも、久しぶりにディズニーランドの世界観に触れ、実在のアトラクションやゾーンの名前、パレードなどが出てきて、わくわくしてしまった。ディズニーの舞台裏は一般人には謎に包まれているが、そこがまた関心を惹くポイントだろう。主人公はツッコミどころが多く、なかなかのはちゃめちゃな展開ではあったが、自分がディズニーランドに行った時の楽しい気分を思い出しながらの読書時間は悪くなかった。本作の続編以外に、ディズニーランドが舞台の小説はあるのか分からないが、もしあれば読んでみたい。

  • 『ミッキーマウスの憂鬱』

    松岡さんの書籍。初めましてです。
    読者みなさんのレビューをみて、読みたいの一冊でした。

    どうなるの? の連続。
    そうなの? え!の連続。

    安心して楽しめるエンターメント小説です。

    1.主人公
    アルバイトを転々とする20代の男性。
    彼が次のアルバイト先として選んだのは、東京ディズニーランド。
    ジャングルクルーズでの採用試験。
    セリフもままならず、でも笑顔だけはピカ1。
    そんな彼が、採用、配属されたのは、ビソー部。
    ビソー部とは、美装部のことを指す。
    キャストの衣装、備品を用意する大切な仕事。

    2.面白み
    一日来場社数が万人単位の夢の国。
    そのゲストをキャストが支える夢の国。

    ・社員のキャストとアルバイトのキャストがどのように協力しあうのか?
    ・マニュアルで徹底された品質高い運営と臨機応変さも試される日々の対応。
    ・長くアルバイトを続けるキャストは何を夢みてるのか?

    新しく入ったアルバイトの彼。
    彼の初日、2日目、そして三日目を、読者も一緒に体験できます。

    3.読み終えて
    誰の、何のために、働くのか?
    仕事するのか?

    主人公の行動そして発言から、気づきと勇気をもらえる小説です。

    ゴールデンウィーク、夏休み、春休み。

    夢の国へのお出かけ前に、ぜひ、読んでみていかがでしょうか?

    みなさんを迎えてくれるキャストのひとたちへの気持ちが昇華するはずです!

    さあ、夢の国へ!


  • 夢みがちな若者が、現実に面しても心を折られず、その姿勢が周りを変えていく清々しい青春小説。
    短絡的な主人公にはじめは苛立ちを覚えるが次第に応援したくなる。会社組織は出世、保身に走る人間が多く、上の間違い・エゴに意を唱えることをせず、現状に甘んじて、見て見ぬ振りをする。こんな世界が蔓延したら日本はどうなるんだろう。そんな提言を含んだ話だと思う。

  • ミッキーでここまでいけるとは、何とも。

  • 学生のときに好きだった作家さん。前から気になっていた小説でしたが、他にも読みたい本が多かったため後回しに。ようやく手に取ることとなりました。分かりやすい文章と先が気になる構成は相変わらずだなと、マジシャンや千里眼など著書を何冊も読んでた当時のことを思い出します。
    最初は後藤が空回りする姿ばかりで、読んでいて気持ちのいいものではありませんでした。しかし、周りを巻き込んで正しいと信じる行動をする主人公が徐々に魅力的に見えてきます。途中確執があった久川と門倉、ふたりのミッキーが結託するシーンは一番の胸が躍るポイントです。

  • 新人裏方キャスト奮闘記。
    まあ社会では理不尽な事が多いよ。仕事となれば、悪くなくても謝れる。
    一日目は、懐かしい若さと鈍さ。
    二日目は、羨ましい清さとタフさ。
    三日目は、ちょっと上手く行きすぎかな。
    最近の某巨大銀行のシステム障害の一連を彷彿させるね。

  • ディズニーランドに準社員・美装部として採用された後藤
    独特な単語が飛び交うなか、働き始める
    その2日目にミッキーマウスの着ぐるみが紛失して…

    ○ディズニーランドを支えるキャストのお仕事小説、暗黒面がつよい。ゆるくミステリー
    ○後藤くんがちょいと大人には見えない。お仕事体験に来た中高生とランドをおっかなビックリお手伝いしてる感じ。なんかやって役に立ちたいけど、何すればわからない…というのは新人さんなら通る道か…
    ○ヒロイン泣いてばっかりで…理由があるのは分かるけど、しっかりしなさーい
    ○久川さんと門倉さん、カッコイイ。
    ○小説とはいえ、新人さんが理解する前にマニュアルや説明なく、現場に放り込むかな…。せめて、担当者と顔合わせ…と思った

  • 理想を語ることと現実を見ないことは違う。

    主人公後藤(21歳)があまりに独りよがりでイライラし過ぎた。企業とか組織を舐め過ぎ。
    劇団四季とかシルクドソレイユとかAKBとか、あーゆーエンタメ集団のレギュラー争いやマインド見えるドキュメンタリー見たことないのかな?2008年発売当時は無かった?

    途中で読むのやめようかと思ったけど、ディズニーランドという設定と展開のスピード感でとりあえず読み終えた。

    社会人生活10年の中で、店舗のCSリーダー・採用担当・顧客満足推進室にいたことあるから、人よりももしかしたら厳しい目線で見てしまうのかもしれないけど、それにしても後藤ヤバすぎ。「全体最適」の感覚無さすぎ。CSって目の前の人間を喜ばせればいいって話じゃないから。

    ディズニーランドっていうリアルさが無ければもっと受け入れられたのかなぁ?若い頃に読んでたら面白かったのかなぁ?ストーリーとしては、勧善懲悪もので組織のクライムサスペンス小説の青春版みたいなかんじで構成は読みやすいとは思うけど、半分くらいまで後藤にイライラしすぎて残りの活躍だけでは後藤の評価は覆らなかった。

    出勤初日で有名じゃないキャラのこと目の前で「カスキャラ」とか、「こんな恥ずかしい格好させて裏方?」とか「もっとやりがいある仕事したい」とか口に出してる時点でヤバいし、年収1000万の人が人のこと上から目線で見るのも嫌なのに、誰が上から目線で物言ってんだよ。誰だよお前。まずタメ口やめろ。
    後藤を受け入れてる時点で他の人もイマイチ感情移入できず。行動も「そうなる?」ってところあって、私的には違和感のまま最後まで過ぎていった。ミッキーマウスの中の人は2人ともプロ意識あって行動力もあるから好きだった。

    私だったら早めに説教して辞めさせてるかもな。自営の小さいお店とか事務仕事ならフォローできなくもないけど、ブランドイメージの大事さやフロートやライド系など危険も少なからずあるパークで働かすには勝手な行動が多過ぎて危な過ぎる。
    最後の方もディズニーランドのためにとかお客さんのためにとか、今までの行動を棚上げして、急にキレイゴト言い始めて全然楽しめなかったわ。

    組織において理想は語り続ける必要があると思う。それがオペレーションを変えたいとか建設的なことかもしれないし、単なる上司への愚痴かもしれない。それでもいい。
    でもそれが誰かの士気を下げたり、自分のモチベーションが上がらない理由にするのは違う。ましてやそのルールの中で一生懸命働いてる人をバカにするなんて。
    私はCS(顧客満足)とES(従業員満足)はすごく大事だと思ってる。従業員が納得して働いてる状態が1番パフォーマンスが上がって顧客満足へ繋がると思ってる。でもそれは顧客満足を達成するためのそれである。顧客満足を見据えていないただの甘ちゃんの意見は聞くに値しない。代替え案を言えないのに文句だけ言う奴は年齢役職関係なく大嫌い。

    本読んでて、こんなに腹立ったの初めてかも(笑)



    ◆内容(BOOK データベースより)
    東京ディズニーランドでアルバイトすることになった21歳の若者。友情、トラブル、恋愛…。様々な出来事を通じ、裏方の意義や誇りに目覚めていく。秘密のベールに包まれた巨大テーマパークの“バックステージ”を描いた、史上初のディズニーランド青春成長小説。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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