アムリタ〈下〉 (新潮文庫)

  • 2853人登録
  • 3.51評価
    • (235)
    • (291)
    • (798)
    • (44)
    • (10)
  • 191レビュー
著者 : 吉本ばなな
  • 新潮社 (2002年9月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359151

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
吉本 ばなな
江國 香織
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

アムリタ〈下〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 琴線に触れるフレーズがいろんなところにあった。以前はあまりどうとも思わなかった作家さんの作品を読み返して、今の自分の心にじんわりと染みこんできたことに気づき、驚きとうれしさを感じました。

  • 『 会いたい。
    会って、いろんなことを話したい。
    話したい、という気持ちを
    持ち続けたい。
    はぐれたくない。
    いつも伝え続けたい。
    だれにもわかってもらえなくていい、 この気持ちを。
    でも、伝えようとしたい。 』



    『ああ、なんて人間って
    ばかばかしいんだろう。
    生きていくということや、
    懐かしい人や場所が増えていく
    ということはなんてつらく、
    切なく身を切られることを
    繰り返していくんだろう、
    いったいなんなんだ。

    夢の勢いにかられるように
    ただただ、そう思った。 』

  • 自分の日記を読んでいるようだった。
    生きるって、当たりまえのことだし、毎日が楽しいわけじゃないし、地味なことだし、思い通りじゃないし、無性に涙がでるし、ただ生かされていると感じるときもあるけれど、
    それでも生きるって、あたたかい光に満ちているんだ。

    水みたいに、日の光みたいに。
    定期的に読み直して、人生の糧にしたい作品。

  • 当たり前のように生きていることが、実はすごく微妙なバランスの上になりたっていて、とても危うい世界の中を、奇跡のように歩いているんだ という気持ちになる小説。
    過去の 良いことも悪いことも すべて繋がって今の自分を作っている。目の前を流れていく膨大な出来事を ひとつひとつ 丁寧に手ですくって そして手放していく そんな連続が人生になっていくんだなあ と

  • 感想は上巻と同じ。
    まだ「アムリタ」と「キッチン」しか読んだことがないけど、彼女の作品は設定や話の流れはそれぞれ違えど、書かれてる内容はどれも同じなのかな。
    引用になってしまうけど、こんな悩みや不安や自分自身のテンションの上下に日々振り回されて、「もう生きていくのがめんどうくさくて死にたいような気もするし、面白いから続けたいような気もする」し、生きていくってその連続なんだな、って彼女の作品を読むと強く思う。
    今回はそのことを語るのに、あまり私が得意としない、霊感やスピリチュアルといったものが用いられている。でもそれを用いたところで現実味が薄れることなく、描かれているのはあくまでも日常やリアルな感情の描写。不思議なよしもとばななマジック。やっぱり好き。

  • ばななさんの作品はかれこれもう20年近く読んでいるだろうか。その特徴はというと、どれを読んでもいっしょ、ということかもしれない。そういうと聞こえは悪いのだが、もう少しいい言い方を選ぶと、多分彼女はずっとひとつの物語しか描いてこなかったのだと思う。それは自分の家族や奥さんや彼女を愛して、毎日楽しく生きなさいということなのだが、こうやって口に出すとあまりに単純で恥ずかしくだからこそ、さりげなくそれを伝えるよう彼女は作家として出来る限りの技巧を凝らし、様々な物語を用意しているのだろう。

    この作品に出てくる人たちは様々な能力を持っているがそれに惑わされてはいけない。霊感、スピリチュアル、超常現象など、口に出すといかがわしいことこの上ない世界なのだが、そういうことばっか好き好んで、口にする女の人今まで数多く見てきたが、そんなものは表象に過ぎずばななさんが言いたいことはもっと根源的な基本的なことなのだ。

  • 再読、その二。
    朔美は、ふとしたきっかけで記憶をすべて取り戻す。
    弟は別の学校へ編入。純子さんの裏切り。竜一との流れていく関係。メスマときしめんとの一期一会。そして父親とのささやかな思い出の喫茶店。
    どんな状況の中でも、日々は進み、そのなかでの繰り返しのいとおしさ。その強さ。
    吉本さんの大事なものがしっかり詰まっている一冊。
    文庫のあとがきがすき。

  • 起承転結の無い小説だなぁと思った。起、転、転、起、転、転、承が無いまま結、と思いきやまた起に戻りました?という風な。主人公の人生の内、特別に波瀾万丈だった期間のみをザクッと切り取って、「ストーリー」というものを考えずに起きたことを起きた順にそのまま綴っていったという風な。人生は、起承転結、と分かりやすく転がるものではないので。転らしい転を迎えぬままあっさり結ぶ場合もあると思うので。起の次にいきなりものすごい転がきてその後細長~く結る(けつる。造語です。結の現在進行形的なイメージ。)ということもあると思うので。
    そういう意味において、人生ってこうだよなぁ、と、フィクションらしいフィクションにも関わらず生々しく迫ってくるような、不思議な感じのする作品です。そういう印象を与えたのは、何より最終章「何もかわらない」の存在が大きい。そうそう、人生ってそういう感じ。よしもとばななさんも、「日常にオチはない」と言っている。私も強くそう思います。

  • サイパンの心地よい生活、そして霊的な体験。親しんだバイトとの別れ。恋人は帰国し、弟は家を出る。そして、新たな友人たちとの出会い
    生と死、出会いと別れ、幸福と孤独、そと両極とその間で揺れ動く人々を、日々の瞬間瞬間に見つけるきらめきを、美しさを、力強く繊細に描き出した、懐かしく、いとおしい金色の物語。

  • 10.4 通勤中、飯田橋駅のエスカレーターにて

  • 何となくいきる。霊。
    C0193

  • 上巻に続く下巻。
    もう過ぎ去ってしまって戻らない日々、懐かしい人たち、思い出、綺麗な景色。
    この世界のあらゆるものは結局は一瞬だけの輝きであって、ずっと留めておけるものではない。だからこそ美しく、愛おしい。
    思い出が増える度傷付く朔美だけど、その分世界を愛してもいるから、きっとこの先も生きていけるだろう。

  • 自分を特別視するわけじゃないけど、この弟の気持ちや境遇に同感する。共鳴。
    話しはムダがないとはいえない。
    けど、水を飲むように読みたい。

    あと、私は姉(朔美)と弟のやりとりがけっこう好きだ。

  • 「魂」みたいな、
    変わってゆく私の中の底の底にある
    変わらないものについて
    立ち止まって考えさせてくれる作品。

    冬の終わりの珍しく晴れた日に外に出て、その風の匂いで
    もう春がすぐそこまできている事を知った、みたいな感覚でした。

  • 高校時代、クラスメートの女の子からプレゼントしてもらった。照れくさかったけどうれしかった。

  • 頭を打ったときに抜けていた記憶が戻ってきた。
    日常ってこんなに出来事が詰まっていて、そこには懐かしさや愛おしさがあることに気がつく。
    懐かしく、温かい気持ちになれる本。

  • 最後に蛇足的に書かれている、ちょっとその後の彼女たちの話が素敵。
    朔ちゃんの諦めの良さときたら。

  • 出会ったひとは宝だ。

    家族も宝だ。

    そして、自分の体も心も頭も宝だ。

    どれを失っても悲しい。

    それらときちんと、向き合って
    生きていけたら素晴らしい。

  • たまたま知り合って、誰かと一緒の時間を過ごして生きていくという普通のことがすばらしい。
    させ子からの手紙に、かなりぐっときてしまった。
    最後の章は夢から目覚めさせられるようだったけど、それも含めてよかった。
    下巻まで読んで、この物語がすっかり好きになってしまった。

  • 登場人物がみんな魅力的。超能力というか、普通の人よりも敏感に何かを感じ取る力、私にもあったらいいなぁ。
    久々にサイパンに行ってみたくなった。

  • 読んでる途中とあとがき読んでる途中に自分の日記に感想をがーっと書いてしまった。
    みんなと共感できひんやろう部分で、うちにがーっとくるものがあってぐわーって泣いてしまった。
    よしもとばななさんの感性がすごすぎる。
    細かくて読むの疲れてくるときあるけど、この人の描写は本当に心から共感できる。

    でも、よしもとばななさんを読みつかれたので、他の分野の本を次は読むことにする!

  • 2014/10/25
    よくわかる部分と、あまりよくわからない部分と。
    でもそれでいい。
    読むその時々で感じ方はきっと違う。
    私もサイパン行きたい。

  • 見なければいけないのは
    眩しさの
    もっと先

    見極めなければいけないのは
    輝きの
    もっと先

    キラキラを
    追って
    あなたに辿り着いたように

    私の愛する皆が
    幸せになりますように。

全191件中 1 - 25件を表示

アムリタ〈下〉 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

アムリタ〈下〉 (新潮文庫)の作品紹介

サイパンの心地よい生活、そして霊的な体験。親しんだバイトとの別れ。新しいバイトの始まり。記憶は戻り、恋人は帰国し、弟は家を出る。そして新たな友人たちとの出会い-。生と死、出会いと別れ、幸福と孤独、その両極とその間で揺れ動く人々を、日々の瞬間瞬間にみつけるきらめきを、美しさを、力強く繊細に描き出した、懐かしく、いとおしい金色の物語。定本決定版。

アムリタ〈下〉 (新潮文庫)の単行本

アムリタ〈下〉 (新潮文庫)のKindle版

アムリタ〈下〉 (新潮文庫)の文庫

ツイートする