うたかた/サンクチュアリ (新潮文庫)

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著者 : 吉本ばなな
  • 新潮社 (2002年9月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359168

うたかた/サンクチュアリ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 恋のお話を読みたいと思って手に取った本。
    ちょっとだけ望んでいたものとは違ったけれど、「うたかた」も「サンクチュアリ」も優しいお話だった。

    淡い恋心というものを、その心の状態を、とても愛おしく思う。
    「うたかた」と「サンクチュアリ」で描かれている恋心もまだはっきりした色彩を持たず、淡く優しく心を温めてくれる想いのようだ。
    いつしかその想いは変形し、変色し、変質してしまうかもしれなくても、そんな想いがスタート地点にあればそこに戻っていけるかもしれない。
    どうだろうか?
    「うたかた」と「サンクチュアリ」のその後を読むことが出来たらこの疑問にも答えが出せるかもしれないのに。

    淡い恋心のその後のお話をもう少し探してみようと思う。

  • 失敗作だと書いてあるけれど、私はこの本がとても好きになりました。
    恋愛、というと一気にチープになってしまうのが悲しいけれど、
    それか、もしくはもっと深い愛情のような関係性を通じて
    若い二人のこころの葛藤や世界との関わり方が変わっていく、
    それが心地よい風のようにすーっと通り抜けるような
    お話です。月で言うなら、5月のような小説だと思います。
    何で好きなんだろうと考えると、とても分かりやすいからなんだろうなと。
    それでいて、余韻が幸せを含んでいるからだろうなと。
    今の私にはとてもいいお話でした。
    うたかたのお母さんの包丁のシーンが印象的で、
    大きく変わるには象徴的な意味ででも何でも、一回死ぬ必要が
    あるのかな。と。お話だけど、あのとき人魚が帰らなかったとして
    その後のお話はどう変わっていたんだろうなと、
    もしかしたらお母さんは人魚が帰ってこなくても本当には
    死ななかったのかもしれないななんて、考えたりしました。
    うーんまたも支離滅裂。ですが、私にはとにかく心地いい小説でした。

  • はじめて脇役に感情移入した。

    明るくて、向上心がある。。
    友子のことが気になった。


    「人生はそういういつも自分に有利なものだった。」

    「うまくいかないときだって、人生にはあるのに。」

    「それを認められなくて、プライドから死を選んだ。」

    「友子は貯金を使い果たしてしまったんだ。」


    旦那と恋人が後に、友子を語る言葉。


    これって、
    ほんとうにそうだったのかな。





    あたしはなんとなくだけど、違うと思う。


    貯金を使い果たしたわけでもなくて、
    自分で認められなかったわけじゃないと思う。




    ただ、まっすぐに望んでいたかったんじゃないかな。





    「かわいそうなことをした、かわいそうだと思う」


    2人もいたのに、
    じゃぁ何でなんとかしてあげられなかったの?


    なんか、友子さんの結末が悲しかった。

  • 年度末の決算ということもあって、ここ最近仕事が忙しく通勤時間はうとうとしてしまい、帰宅後も読書時間がなかなかとれず、今読んでいる本は頭に入ってこなくてイライラを募らせています。
    それでもなにか軽い気持ちで読めるものはないかと、書棚を眺めて、タイトルに惹かれて手に取りました。

    しばらくぶりの再読です。中身はあんまり覚えてません(ぇ
    とても空気感のある、まるで景色のように流れていく物語。
    家族のこと、恋愛のこと、死のことも、重くないけどちょっぴり寂しく切なくてアンニュイな気分になりました。
    疲れているときは甘いラブストーリーよりもホラーよりもミステリーよりも、これぐらいの方がちょうどいいな、と思いました。

    あまり本の感想ではなくなってしまいましたが、疲れているときは、ちょっとほろ苦く、さくっと読める本がいいですね。

  • よしもとばなな作品初。
    個人的には「うたかた」が好き。
    淡々とした文章でいろんな意味で中身のない作品と言われていたりするが私は逆にそこが印象に残っている。

  • 実家にある私の本棚にないなあと思っていたら、父のベッド脇にあった。読んだら戻せや(笑)

  • 物語の起伏は激しくないし、さらっと読んでしまうと、「あれ、もう終わり?」って拍子抜けしてしまう。
    でも、言葉の使い方が綺麗な小説だなと思った。文単位で楽しめる。ゆっくり読むと良いです。

  • 嵐はすてきなやつだった。
    名前にそぐわず優しくて。

    ばななさんは季節の描写が上手ですね。
    夏の始まりの感じとかまさにその通りでした。

    ふわーっと読めてしまいました。

  • どうしようもなく、苦しくて哀しくて、死にたくなったら、読もうと思う。ばななさんの作品は、落ちてる時に響いてくる。今読んで、泣いたりしなかったのは、あまり落ちてないからなんだろうな。私は間違いなく元気なんだ。でもそれ故に、自分の視点がなんとも平坦で面白くない。「きっと、私は分かり初めている、この見方でもっとたくさんのものを見たい、と私は思った。良いものも、汚いものも、過去も未来も、なんでもかんでもきちんとこの目で見てみたいと生まれて初めて心の底から思ったのだ。」そういう視点を、私も手に入れたいと思った。ただ、今は、そういう時じゃないんだなあ、とも思った。

  • 無限だ、淋しいほどの無限だ。限りある人生の中で、人はその無限の重みに耐えきれなくなり、何度も目をつぶる。このフレーズをまた読むためにきっとまたこの本を手に取る。人に伝えようとしても、この本は、メルヘンに聞こえたり、重すぎたり、全然違うようにとられてしまうだろう。見れば分かる、この弾けるような生きている人たちの姿が。ちなみに、ひとり泣きの技は生きてく上で求められるスキルに間違いなし。

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