ハゴロモ (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2006年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359274

ハゴロモ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • よしもとばななの小説。
    は、毎回テーマとしてはあまり変わらないカンジがするけど、今回もそうでした。
    水・主人公の少女の癒えない傷みたいなモノ・主人公とそれに関わってく周りの人・死・それを包み込む柔らかな不思議な話しの流れだとか・・・

    今回は主人公のほたるが東京で8年間暮らしていた愛人に振られ、そのままどうしようもなく自分の生まれ育った故郷へ帰るとこから物語は始まる。
    そこで街全体を包み込む大きな”川”の存在だとか、昔臨床体験をしたときに一度だけ出会った少年と偶然出会ったりとか、その母親(ある事故を境に寝たきりの状態)にあったりだとか、兄弟になり損ねたるみちゃんに再会したりだとかしながら徐々に再生していく物語。(この小説のテーマとしては”川”とか”川の流れ”なのかな)

    重い話ではないので、少しずつゆるく立ち直りたい時などに読むといいかもしれません。私は、この物語に出てくる登場人物たちに共感できる部分や時期が多かったので、今読めてよかったなと思いました。
    るみちゃんが核心をつくようなことをズバズバと放ちます(小笑) 
                                                                       2017.4.16 読了

  • 失恋の痛みと、都会の疲れを癒すべく、故郷に舞い戻ったほたる。

    大きな川の流れるその町で、これまでに失ったもの、忘れていた大切な何かを、彼女は取り戻せるのだろうか…。

    赤いダウンジャケットの青年との出会い。冷えた手をあたためた小さな手袋。
    人と人との不思議な縁に導かれ、次第によみがえる記憶。

    ほっこりと、ふわりと言葉にくるまれる魔法のような言葉。


    札幌ラーメンのラーメンやさん。
    弱った母親。
    バスターミナルのおばあちゃん。

  • TVを観続けると弱った心が無気力になっていく

  • 久しぶりの読書だったので、リハビリ代わりのばなな。

    ばななの小説は読みすぎて、パターンがわかってきた感じがする。

    この小説も、水・不思議な透明感のある少女・自分のなかに空虚さを抱え、苦しみと戦う主人公・育ちのいい男の子、がでてくる。

    そしてやっぱり、みな優しくて暖かい。

    この感想は、決してばななの小説がどれも同じだとけなしているのではなくて、私にとってはふるさとのような、ここに帰ってくると必ず暖かさを感じられるという安心感があるという意味だ。

    読み終えたあとは、すっかり心があたたかく清々しくなって、また別の小説も読みたくなる。それがばななの小説だと思う。

  • 東京で18歳から8年間愛人として暮らし、その終焉とともに故郷へ帰ってきたひとりの女性が、その川の多い土地でおくる生活を綴った小説。柔らかで優しい、再生への息吹きが感じられます。彼女がこれを書いたのが37,8歳のころと思われるのですが、今これを読んだぼくがそれくらいの年齢であることもあるのか、語られる考え方や思想めいたものにすごく共鳴するところがあった。そこのところを考えている、感じている、とぼくが内に宿しているものが表現されていた。

  • 10.12 通勤中、江戸川橋と飯田橋の間で

  • 2016.10.10 読了
    これからの季節で、私もしんとした寒さのなかであたたかなものを見つけたいと思った。

  • 頭にぱっと浮かんでくる情景。とっても優しくて温かい小さな物語。
    冒頭の川の流れの描写や何か出来事やもののたとえが良かった。例えば、「石のまわりによどむちょっとした流れ」なんかは、些細だけどいつか見た光景として想像できる。こういった描写に、懐かしいような感性が研ぎ澄まされるような感じがして好き。

  • 久々の再読。やっぱりなんだかいいんだよね。癒される。ファンタジーのような感じで、でも現実っぽくて、文章を読んでるうちに気持ちがほっこりした。また心が乾いてしまったら、読んで慰めてもらおう。2016/6/30完読

  • この感覚は久しぶり。

    心地よく、不思議な懐かしさもある文章。

  • 人が再生していく物語。無理をせず流れに身を任せて。急がずに。

    2016.5.9

  • 弱っているときに救いになる優しい小説。
    ほたるとみつるが最後まで身体を結ばなくてよかった。それによって、お話が安くて薄っぺらいものにならずに終幕を迎えられている。

  • 10年前に購入し、なぜかそれからずっと読み進められずにいた本。今日すらすらとよみおえてしまった。とてもよかった。きっと今読めたからこそよかったのだろう。

  • 失恋してふるさとに戻った主人公がすこしずつ回復していく話。まだ大丈夫じゃないときに、無理して大丈夫になろうとすることが一番よくない、無理して元気になろうとしなくていい、と言われて、ほっとした。

  • 美しい川の描写から始まり、物語全体がこの川の流れのようにゆっくりと、しかし確実に進んでいく。

    本当にそんなことあるのか、というようなファンタジックな展開なのに、なぜか感情移入してしまう。失恋から徐々に立ち直っていく主人公の、常に率直で素直な心のせいだろうか。

    「恋愛はとてもすばらしい。でも、この世の中は、もっともっと大きなことでできているんだ」

    「私は失恋してかわいそうな感じで仕方なくここにいるわけではなく、ひまだし好き好んでここにいるのだ、そしてこれからもどこにいたっていいのだ。そしたら、私をしばっていた鎖がまた一つ切れたのがよくわかった」

    べき論にしばられて、回復すべき、立ち直るべき、忘れるべき、そう考えていたら苦悩からは絶対に逃げられない。大事なのは、ただ在るべき姿で、好きに人生を生きること。

    時の流れを恐れてはいけない。

  • ゆるりとくせがない。

  • 読むと心が洗われる、という表現がぴったしな(川が物語のキーワードであるので、命の洗濯なんて言葉も浮かんでくる)、人の心の余白を埋めて満足感に満たしてくれる文章がこれでもかと詰め込まれている、よしもとばなな的ヒーリングファンタジー。たまに読み返して、「同じような気持ちでそばにいるだけで、語り合う言葉がないほうがかえって通じ合えるということのすばらしさ」なんていう思っても人に言ったり言葉で書いてみたりしなさそうな、けれど気付いた後に気付く前の自分には戻れないようなハッとする一文に包まれたくなる。

  • よしもとばななさんいわく「青春小説らしい青春小説」。後書き含めて読んでいて面白かった。ちょっと現実的じゃないな、っていう部分と、誰もが一度は抱えたことがあるどうしようもない空虚感みたいなものがあって、それが凄く綺麗に描かれていたように思います。
    ほたるがその後どういう選択をしたのかとか、未来に向かって前を向いている姿が印象的でした。

  • いろいろな人物の、いろいろな辛いことから立ち直っていく姿が、人生にとってのヒントになってくれること間違いなし。読み返すことになりそうです。るみちゃんがとても好き。

  • よしもとばななさんの本を読む度に、この人は子どものまま大人の時間を生きている人なのだろうか、と思う。

    世の中の風潮としては、子どもは子どもの、大人は大人の生き方があって、それに即すべきだと考えられている事が多いから、私は作者の生き方は凄いなぁと思う反面、生きづらくて仕方ないだろうなぁと思うのだ。

    そんな、個々人における世界のお話。子どもの時に外へ広げて、その中で遊んでいる事ができた世界を、大人になるにつれて内包していかなければならず、それが上手に出来ないと、人は何かに依存したり、外に向けて発散したりするしかなくなってしまうのだろうなぁと感じた。感情と、現実の出来事と、信じるものについて、とても現実離れした世界観で教えてくれる、いささか荒唐無稽にすら感じるようでいて、心の中がしんとするような印象を受けた。

  • 札幌一番みそラーメン
    傷を少しずつ癒してくれる
    みつる、ほたる

    こうやって、まるでばっさりと切られた傷が治っていくように、ほんとうに少しずつ新しい細胞が生まれてくる。そして、いつのまにか傷があった時とは、決して同じように考えられなくなってくる。体が勝手に今現在の自分に焦点を合わせてきて、どんなすばらしい過去であろうとぼんやりしてくる。

  • 優しい物語。
    ギラギラし過ぎたとき、疲れたときに読むと心洗われる一冊。
    でも反読するほどではないかな、なので星3つ。

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