- Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101359342
感想・レビュー・書評
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「つまりはちょっとゆがんたおとぎ話だ。」
このお話のことを雫石は本の冒頭でこう称した。
ゆがんでいる?
私にはそうは思えなかったけど、2冊目、3冊目と読み進めていくと印象が変わるのだろうか。
でも、この物語は優しい。
優しいと感じるのはもしかしたらゆがんでいるからなのかもしれない。
逆にゆがんでいないものって何だろう?
きっと触れたら痛いんだろうな。
物語の中のサボテンの描写に懐かしい気持ちになった。
少しの間一緒にいてくれたあの子のことを思い出して。
ひどいことをしてしまった。本当にごめんなさい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今まで読んだ中で一番よしもとばなな色が強かった気がする
よしもとばななの本は、字数を割くポイントが自分に合っているんだなと思った
優しさとか、温かさとか、そういう大切なものを、ものすごく丁寧に、いろんな角度からいろんな言葉で書いていて、やっぱり素敵だなと
そこに費やされている字数から、そのものの深さや尊さがわかる
安直なので部屋にパキラを置きたくなったし、なんならサボテンとお話しできないだろうかとか考えてる -
心が弱ったときに読みたい本。今は元気になったからかなー、ちょっと思い出せなかった。いろんな大切な言葉いっぱいあったはずなのになー。
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4巻に譲る
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中学生のときに読んで、今でも癒しを欲しているときに、たまに振り返ります。
私はこの世界観や雰囲気がとても好きです。
すごく若いときに読んだため、その後の考え方にも影響を受けていると思います。 -
(18.08.22)
よしもとばなな三部作。司書さんに薦められた一冊。
主人公の雫石は、不思議な力をもった祖母と二人、山で暮らしながら茶を処方する。
しかしそんな生活も長くは続かず、些細なことこら山のバランスが崩れ出した。さらに祖母は、愛人とギリシャで暮らし始める。
山を降りた雫石は、東京で暮らし始める。
目の見えない占い師の楓(男)とその恋人の片岡さん(男)。雫石と不倫関係にあった、植物をこよなく愛する優しい真一郎。
ある日雫石の住んでるアパートが火事になったことから、周囲を含めた人々の生活が動き始める。 -
「これは、守られている女の子の話だ。」
私たちは、たくさんの愛情に、あたたかく守られている柔らかく包まれているんだと気づかせてくれるお話。
そのあたたかさを忘れて、ひとりだけで孤独に生きているような傲慢な気持ちになってしまうときもあるけど、そんな傲慢ささえも包み込む何かが、生活のなかにはあるのだということ。いつでも守られているのだということ。