文芸あねもね (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2012年2月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101360621

文芸あねもね (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • R-18文学賞を受賞した作家らによるアンソロジー短編集。
    もとは電子書籍で2011年東日本大震災のチャリティのための企画。企画の部分が文庫版では後についていて雰囲気がわかります。
    知らない作家ばかりでしたが、本のタイトルと表紙で読む気になりました。
    この直後に読んだ本でも「電車が来るまでの三分間だけでも、彼女のことを偲ぼう」(子供おばさん、山本文緒)のようなシーンが出てきて、流行り?とか思ってしまった。
    読むのが辛いのもあったけれど、未来に希望を持てるかはともかく、楽しめた。

  • 山本さんの一作を読みたくて購入した本。
    どの作品も個性的で質の高いものばかりなのも驚いた。あとがきで山本さんが書いた通りテーマとして何か掲げられたわけではないけれど、どの作品も共通して生きて行く強さが滲んでいたと思う。それは声高らかにではなく、ぎりぎりと噛み締められた喉の奥から這い上がってくるような強さだ。

  • 豊島さんの小説がよめる!!ということで読みたくてうずうずしていたのと、気になっていた作家さんが多かったこともあっていざ…!

    また大好きな本が増えた!!
    一冊を通して本当に前向きになれたというか…
    みんなそれぞれ違う生き方をしているけど、その中で少しでも前に進もうとする姿に、「こうしなきゃいけない」みたいな事から解放される感じがしました。
    巻末にはあねもねが出来るまでの物語もあって、大満足でした^^
    気になった作家さんの本も、読んでみようと思った。
    文庫化してくれて、本当に感謝です!

  • 山内マリコ アメリカ人とリセエンヌ…「ここは退屈迎えに来て」のスピンオフ。感想はそっちで書いたので省略。
    彩瀬まる 二十三センチの祝福…自分の事を書かれているような怖さがあった。傷つけられた男のプライドが屈折した男の復讐へと変わる。
    宮木あや子 水流と砂金…「雨の塔」のスピンオフ。前回は途中断念で今回はしっかり読んだけど難解だった。どんな運命が待ち構えているのかわからなかったし、女同士の恋愛も消化不良。
    蛭田阿紗子 川田伸子の少し特異なやりくち…自分が特異ではないと気付く時のシチュレーションが特異。
    豊島ミホ 真智の火のゆくえ…大きな事をやらかしそうな火が不甲斐ない。え、なんで?となった。
    柚木麻子 私にふさわしいホテル…下の階で必死に邪魔をする様が微笑ましい。
    南綾子 ばばあのば…話として未完なのが気掛かりで著者が心配になった。こんなに暴露しちゃって大丈夫なんでしょうか。
    三日月択 ボート…評価はこの作品。命に無責任な男女の為に生まれてくる事ができない命の事を思うと、やり場のない怒りがこみ上げてくる。生まれて来なければ良かったのはこういう男女なのに。
    山本文緒 子供おばさん…なんでもない話なのに、じわじわ幸福感が湧き上がる。
    吉川トリコ 少女病 近親者・ユキ…「少女病」のスピンオフ。感想はそっちで書いたので省略。

    ※ 巻末の雑談もみんな楽しそうでいい。それと豊島ミホさん作成の似顔絵がうまい!
    この作品は東日本大震災復興支援目的で売り上げは全て寄付されるとのこと。

  • 宮木さん目当てで手に取ったもの。
    『雨の塔』のスピンオフ作品が収録。
    雨の塔では具体的に明らかにされなかった、矢咲実の心中未遂事件がスピンオフ作品として掲載されている。
    「針とトルソー」とこの「水流と砂金」の2つのスピンオフ、そして『太陽の庭』と4作品揃ってのシリーズかな、という印象。

    全体的に主人公がイタいキャラが多かったように思う。
    が、どの作品も結末に向けてそれなりに明るい未来に歩いていく終わり方だったので、読後感は悪くない。
    最も痛快で印象深かったのは柚木麻子の「私にふさわしいホテル」。
    ちょっとその“山の上ホテル”に泊まってみたい。

    他、「二十三センチの祝福」、「真智の火のゆくえ」、「子供おばさん」、「少女病 近親者・ユキ」が好みだった。

  • 震災チャリティーなのに図書館で借りてしまった…。内容は震災とは無関係。豊島ミホのは一人だけ長いだけあって読み応えあった。twitterのアイコンも描いてるのね。

  • もっさんが、私なら読みそう、と貸してくれた本。
    「ばばあのば」が印象的だった。
    15の頃の私が、今現在、独身だと思ってなくって、それと同じように、十何年後かの自分が現れて『あんたまだ独身だよ』と言われたら、今の自分の行動や判断を、何か変えるのでしょうか?

  • 東日本大震災の復興のために出されたということで読んだ第一の感想は、これ読んだら独身女性の将来への不安を煽っちゃうのでは?という心配でした。
    でも、あとがきまで読んでみて、これは震災からの復興のために何かしなければという個人の想いからできたものだと分かりました。
    分かってみれば、「日本に元気を」とか言ってるだけのタレントよりずっといい。

  • 面白い文章と面白くない文章が容赦なく入り混じっていて、こりゃ酷な本だと思った。
    yomyomでどれを読んでも大きな外れなく全体的に面白かったのは
    作家の力ではなく編集者の力によるものだったのかもしれない。
    プロの手の入っていない、作家の素の文章と対峙してみると、
    「こりゃかなわんな」と白旗挙げるしかないような作品もあれば
    「これなら私でもいけるんじゃないの」と、無駄な欲をかきかねない出来のものもあった。
    力のある物語は、こんな短編であってもページをめくることすらもどかしく感じさせる。

    たった50枚やそこらの文字を追っただけで、興奮のあまり脳みそが沸騰してしまいそうな作品と、
    文字を追えども追えども、水のかかった線香みたいに一向に火を灯さない空滑りの作品と。

    1「アメリカ人とリセエンヌ」山内マリコ × 冴えないアメリカ人の日本人ウケ
    2「二十三センチの祝福」綾瀬まる ◎ すれ違った夫婦と、グラビアアイドルと、その靴
    3「水流と砂金」宮木あや子 △ 女の子と女の子
    4「川田伸子の少し得意なやりくち」蛭田亜紗子 ○ 2次元になりきる痛い31歳
    5「真智の火のゆくえ」豊島ミホ ◎ 今の彼は昔の彼とは違っている
    6「私にふさわしいホテル」柚木麻子 △ 落ち目の大御所作家と無名の新人作家
    7「ばばあのば」南綾子 ○『40歳で独身の女がその後結婚できる確立は、テロリストに狙撃されるそれより低い』
    8「ボート」三日月拓 ◎ 池へ漕ぎ出した船はもう後には戻れない
    9「子供おばさん」山本文緒 ◎ 負担付遺贈
    10「少女病 近親者・ユキ」△ 吉川トリコ この女と結婚したいわけではなかった

    ※◎:おもしろい!! ○:ぼちぼち △:いまいち ×:おもしろくない

  • R-18文学賞出身の女性作家を中心に集まって作った東日本大震災復興支援同人誌の新潮文庫版です。著者印税はすべて寄付しています。今後も重版のたびに寄付する予定です。本気でイチオシな一冊です! どうかよろしくお願いします!

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生きていれば、きっとある。恋が終わり、夢が破れ、自分が損なわれる瞬間が。でも、そこから立ち上がりまた歩き出す瞬間も、きっと-。3.11の後、「今、自分たちにできること」をしようとペンを執った10人の女性作家たち。そして2011年7月、その想いは全額寄付を目的としたチャリティ同人誌へと結実した。電子書籍から生まれた、再生への希望きらめく小説集、待望の文庫化。

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