文芸あねもね (新潮文庫 や 66-50)

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  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101360621

感想・レビュー・書評

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  • R-18文学賞出身の女性作家を中心に集まって作った東日本大震災復興支援同人誌の新潮文庫版です。著者印税はすべて寄付しています。今後も重版のたびに寄付する予定です。本気でイチオシな一冊です! どうかよろしくお願いします!

  • 続きを読むのがワクワクした。女性達の、がむしゃらじゃなく、ゆる~く、でも前向きな姿勢が好き。震災のためのチャリティーで集まった作家の短編集だと知ってますます好感が持てた。

  • 誰一人知らない作家で、まったく予備知識なく手にとったけれど、読み進めるたびどれもおもしろく、いちいち驚きながら一気に読んだ。
    これは読むべき。

  • 電子書籍が先行の、女性作家十名による、
    チャリティ企画のアンソロジー。
    楽しめたし、馴染みのない作家さんを知るイイ機会になりました。

  • 東北大震災を発端に、何か自分たちにできることはないか、と考えた若手女性作家10人がチャリティで同人誌を電子書籍として出そうとし、それに賛同した山本文緒も加わったことで(?)文庫化されたもの。文芸物が読みたかったのと、趣旨に賛同して読んだものの・・・どうも好みでないタッチの作品が多かったので、ちょっと評価が辛くなってしまった。そもそも、山本文緒のタッチまでも好みでなかった、そういえば。でも、そんなにひどい文章でもなかったですよ、皆さん、頑張って;

  • 女って生きづらい!
    でもしぶとくて強いなあ、と。
    豊島さんの新作読めて嬉しかった。
    (ここに島本さんが入ったらどうなるんだろう)

  • 震災後、チャリティとして出版された電子書籍同人誌を文庫化したもの。同世代の作家さん達が一から十まで全て自分たちの手で作られた、と聞き購入。文章自体は『んん…』なものもあるんだけど、その心意気が素敵だなあと思った。

  • 生きていれば、きっとある。恋が終わり、夢が破れ、自分が損なわれる瞬間が。でも、そこから立ち上がりまた歩き出す瞬間も、きっと―。3.11の後、「今、自分たちにできること」をしようとペンを執った10人の女性作家たち。そして2011年7月、その想いは全額寄付を目的としたチャリティ同人誌へと結実した。電子書籍から生まれた、再生への希望きらめく小説集、待望の文庫化(「BOOK」データベースより)

    アメリカ人に憧れる主人公と、哀れでキュートなその友人、ブレンダの会話がおかしい「アメリカ人とリセエンヌ」山内マリコ

    自分の中にある冷たいかたまりに気付き妻を失った男と、落ち目のグラビアアイドル・ルルコ。お互いがお互いを変えた、短い交流「二十三センチの祝福」彩瀬まる

    『雨の塔』の矢咲が登場。彼女が出会う、さくらという少女の絶望と諦めの中で夢見る逃亡のお話「水流と砂金」宮木あや子

    アニメキャラになりきり毎日を過ごす主人公の姿が、いっそ清々しく感じる「川田伸子の少し特異なやりくち」蛭田亜紗子

    特別だから好きになった?全てを焼きつくすための小さな火。消すことも燃え上がらせる事もできないまま、それを胸に持ち続ける主人公の心の変化「真智の火のゆくえ」豊島ミホ

    小説家志望の主人公。缶詰めにされる私、を妄想するためにやってきた憧れのホテルだったが・・・「私にふさわしいホテル」柚木麻子

    冴えないのになぜか惹かれてしまう上司。でも彼を受け入れたらお先真っ暗な人生が待っていると未来の自分に予言され・・・「ばばあのば」南綾子

    不妊治療に疲れた夫。距離を置くようにパートを始めた主人公だったが、そこで皮肉なことが起こり・・・「ボート」三日月拓

    中学時代の友人が無くなり、式に出席した主人公。亡き友人から託されたものは・・・「子供おばさん」山本文緒

    『少女病』のスピンオフ。いとこである三姉妹の長女の結婚式。その朝のあれこれ「少女病 近親者・ユキ」吉川トリコ

    以上、女流作家10人による短編集。
    宮木さん、豊島さん、柚木さん目当てでしたが、他の作品も「これは!」と驚かされるものがありました。
    いやー、読んでみてよかった!
    特に彩瀬さんの作品はほんとうによくできていて驚きでした。
    始まりはやや暗いものを予感させる出だしだったのですが、ケーキでお祝い、で違和感。その違和感がラストで一気に昇華される感覚がちょっと忘れられない感じですね。
    期待していた3人の作品は、思っていた通りの出来栄えで、こちらも満足。
    それぞれの持ち味が、短い作品の中でてんこ盛りになってましたよー。
    しかし柚木さんの作品に出てくる大御所作家って、ちょっとわかりやす過ぎるけどいいんでしょうかww
    でもある意味淳ちゃんって(あ、言っちゃった)ものすごーく愛されてる気がします。
    いじられキャラなんですね、きっと。

    文末の「文芸あねもね★できるまで物語」も、おまけ感覚で読みましたが面白かったです。
    女子高文芸部の先輩後輩の会話みたいで楽しいなぁ。
    憧れのOG山本先輩wwの登場にテンパる面々の姿もかわいかったですよ~。

  • ふんわり明るくて、きらりとした小説集。
    すてきです。

  • これまたなんとなくタイトルに惹かれて・・・

    全編通して面白く読了。「少女病」「私にふさわしいホテル」が特におもしろかったです。

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。2010年「花に眩む」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。16年『やがて海へと届く』で野間文芸新人賞候補、17年『くちなし』で直木賞候補、19年『森があふれる』で織田作之助賞候補に。著書に『あのひとは蜘蛛を潰せない』『骨を彩る』『川のほとりで羽化するぼくら』『新しい星』『かんむり』など。

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