ミラクル (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101361246

感想・レビュー・書評

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  • 年を重ねるごとに、この話から受ける印象は変わっていく。それでも、幾つになってもこの話には優しいところがあって、それなりの難しさを含んでいるように思われる。

  • 「子供の頃はあったのに、大人になると無くなってしまうものがたくさんある。それらを幾つ無くしたかで、人はどれほど大人になれたかを計るようだ。」

    悲しみの深さは相対的なものでははかれない。誰かのものさしではかるものではない。大人だから、とか子どもだから、とか、そんなものに囲まれるべきものじゃないと思う。もっと自由で、誰も邪魔できないものだと思う。

    ゆるしてくれるお母さん、ゆるさないお父さん
    示し方は違うけれどどちらも愛情であることには変わりなくて
    きちんとそれを愛情として受け入れられる想像力と心のやわらかさを持っていたい。たとえ大人になって、色々なものを失ったとしても。
    でも大人になったからこその、増えていく良いものもきっとあるよね。

  • 一粒。
    ほんのぽっちり。
    ひとりで
    静かな夜に
    読む、だからです。


    わたしと違うははをもつ、
    たくさんの
    ひと。
    こどもたち。
    のことは想えないけど、ふいに思う。

  • 読み終わったとき、「子供の涙は、大人の涙より軽いわけじゃない」的なことを言ってたケストナー氏の言葉がふと浮かんだ。同時に、大人の心が子供より強いわけでも無いんだろうな、とも思った。

  • お母さんの存在を信じる少年の話。心の空虚感と生きる物語。

  • 童話のようなやさしい話だった。イラストもふしぎでかわいい。

  • 心あたたまる。忘れたころに読んでは涙。

  • なんともおしゃれな感じの話。
    母親が「許してくれる人」っていう定義は新鮮だった。

  • 幽霊の存在が出てきたあたりで、
    あっ。アルは普通じゃないんだ。(精神的に)
    と感じた自分に、大人になったんだなぁと感じた。笑

    何も感じなかった。
    へー。
    みたいな感じ。

    アルは、結局、現実逃避を続けてるってこと?
    大人になりましたが、受け入れましたが、
    現実逃避も続けます。

    もっと違うのかなぁ...
    人それぞれの解釈って、苦手。。

    他人のレビューをみて、納得。
    アルは最後大人になったんだ。
    お父さんのために、嘘をついたのね。

    納得。


    もっとたくさん、本をよもー!

  • 人間は現実を生きる生き物で、大人になればなるほど、色々な物を失うのだ。
    いつまでも忘れないで、なくさないでいれば子供のままでいられるのかもしれない。
    子供のままでいることは良いことでもなければ、悪いことでもない。
    また逆もしかり。
    私たちは好きな方を選べばよいのだ。

    なんだか気持ちが軽くなった。未来が明るくなった気がした。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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