魔術はささやく (新潮文庫)

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著者 : 宮部みゆき
  • 新潮社 (1993年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369112

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魔術はささやく (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 平成元年に刊行されたもので、「第二回推理サスペンス大賞」受賞作とのことですが、さすが、TVのドラマを観るよりお話の先が気になり、引き込まれ最後まで一気に読んでしまいました。
    主人公の「日下 守」は両親の不幸な事件で、小さな頃から回りとの関わりで、年齢に合わない大人のような受け止め方をしつつも、あくまでも真っ直ぐなその年頃らしい清らかな人間像に好感をもちます。
    後々、育った環境もとっても暖かい家庭で穏やかな気持ちで見ることができました。
    こういった様に人物の描写、心の描写、お話の背景が本当に面白かったです。
    ただ、犯人とその殺人の理由が残念でした。。

  • 2017.5.1(月)¥180(-2割引き)+税。
    2017.5.17(水)。

  • やっぱり宮部さんのミステリーはおもしろい。
    主人公だけじゃなくその周りの人も魅力的な人がたくさん登場するから惹き込まれる。
    タイトルも素敵でした。

  • おじさんの身に起こる交通事故を発端に守の身の回りで起こる事件をつきとめていく話。自殺が催眠術でできてしまうとこにリアリティーがないように感じた。また、犯人もまったく登場してこない人物ゆえに驚きはなかった。

  • 怖いのに続きが気になる1冊。日本推理小説大賞を受賞した本作。すんごい怖い。こんな作品書いてて怖くないんかなぁ、と思いつつ、夢中で読む。面白い。

    社会面に小さく載っているような自殺記事だった。どれも、一見何の関係もないような死亡記事。ある一つの事故に、守のおじさんが巻き込まれる。タクシーの運転手をしていたおじさんがひいてしまった。これまで無事故無違反、模範生のような運転手のおじさんが何故。警察は、おじさんを犯人扱いし、逮捕されてしまう。業務過失致死。…まただ。守がいる先で、不幸や不運ばかりが起きる。ある時、守のところへ変な電話がかかってくる。「彼女を殺してくれてありがとう。」ただの嫌がらせか、事故に関係のある誰かからなのか。

    そんな疑問から、守は事故を追いかける。一つ一つわかってくる真実と、謎の老人。守の本当の家族のこと、すべてはつながっているのだろうか。

    どんどん続きが気になって、凄い引き込まれます。守は、大きな不幸と出会うけど、彼を取り巻く人の中には物事をちゃんと理解して、人をレッテルや噂なんかで判断しない人たちがちゃんといた。そのことがより物語に厚みを持たせて愛を感じる。宮部みゆきさんの話はただのサスペンスじゃなくて、人間愛とか人の心のひだみたいなのがちゃんと描かれていて、それがより面白い!!

  • H29.03.18 読了。

    名作として名高い作品なので、ずっと気になってた。
    読んでみると、結構読みにくく、読み進めるのが大変だった。

    結局、「そんなアホな!」ってトリックが出てきて、頑張って読んだのになにこれ、って感じだった。

    期待しすぎていたからなのか、思ったよりも微妙だったかなぁ。

  • 久しぶりに本格ミステリー読みたいなと思って。が、殺人方法がちょっとぶっ飛んでて反則技ではなかろうか…タイトルになってるもののこんな内容だとは思わなかった。人が人を殺す動機って難しい。共感度&理解度低め。
    展開的には面白かったしゾクゾクしたけど、2つの柱がイマイチ交差してなくて無理やり感あるのと(最後まで2人が似てるなんて思わなかったぞ)途中途中で助けてくれたいい味出してるサブキャラたちが回収雑でもったいなかった。古い作品だしキャラ立ちそこまでしない風土だったのかも。
    じいちゃんて本当にただの通りすがりの人だったんだ⁈っていうのは驚愕。なにか関連ある人かといつ出てくるかと期待してたのに。
    宮部作品2つ目で、やっぱりうーんな感想かも…。序盤の目線隠してる展開があんまり好きじゃない。自分が覚えてられないだけですが…

  • 実は、宮部みゆきさんの作品って、まだ2作目なんですよね~。読みたい作品は沢山あるんですけど。。。

    なんとなく初期の作品を読んでみたくて手に取りました。
    ぐいぐいと引っ張っていってくれるので、あっという間に読了。
    流石、数々の賞を受賞している人気の作家さんです。

    「魔術はささやく」は、なんと約30年前の作品で、バブルのあの頃の時代を知っている私としては、ニヤリとしてしまうことが多々ありました。
    喫茶店のピンク電話とか電話ボックスとか、今はもうあまり見かけませんよね。

    事件も当時の時代背景ならではのところもありますが、根本的には現在も同じだと思いました。
    家の留守番電話やマニアックな雑誌などが、ラインやSNSや動画サイトなどに変わるだけのこと。

    だって結局のところ人間の心のことだから。

    読みやすいのですが、少々わかりにくいところもありました。ここまで手の込んだ殺人事件を起こす犯人の動機とか。
    あとは読むひとが、どこを、何を、拾い上げるかなのかなとも思います。

    宮部さんの作品はまだまだ沢山あるので、また読んでみたいと思います。

  • 第2回日本推理サスペンス大賞受賞作。ちなみに第1回は受賞作は無しで優秀賞で乃波アサ氏が、続く第3回は高村薫氏が受賞している。このメンバーを見ても解るように新潮社主催で行われていたこの新人賞は現在でも第一線で活躍する作家を多く輩出しており、たった七年という短命な賞であったがその功績は非常に意義高い。
    第1回では大賞無しという結果だったので、実質的に本作が大賞第1作目となるが、その栄誉に恥じない出来である。

    都内各所で起こる女性の3件の自殺事件。一見何の関係もないそれらの死には実はある関係が隠されていることをある女性は知っていた。そして次のターゲットが自分だということも。
    その3つの死の1つ、女性の飛び込み事故で加害者となったタクシー運転手の甥、日下守は微力ながら叔父を助けるべく、独自に事故の調査をしていくうちに真相に近づいていく。

    なんとも足が地についた小説だというのが第一の印象。通常新聞で三行記事として処理される瑣末な女性の自殺事件、そして交通事故。毎日洪水のように報道される数多の情報に埋没されてしまう事件はしかし、当事者には暗い翳を落とすのだ。たとえ事件が解決されても、適切に処理されても被害者、加害者の双方には一生消えない心の傷を残す。そんな誰もがいつ陥ってもおかしくない状況を一般市民の、当事者の視座から宮部氏はしっかりと描く。
    私が感心したのはこの書き方だった。本格ミステリでも事件が起きる。死人も出るし、魔法で成されたとしか思えない不可解な状況での死体も出る。そこに警察が介入し、登場人物は予定を変更され、警察に拘束された毎日を過ごすはめになる。しかしそれらはどこか絵空事の風景としてか捉えることがなく、現実味に乏しかった。なぜなら本格ミステリそのものが読者と作者との知的ゲーム合戦の色合いを持っているからだ。だから読者は「そのとき」が起こった後に及ぼす当事者の状況には忖度しない。犯人と殺害方法が判明し、警察が逮捕されて事件は解決、そこで物語が閉じられるのがほとんどだからだ。

    しかしこの小説は事件は普通によくある交通事故。その事故が及ぼす当事者達の生活への影響などを克明に書く。そのため、作中で起きている状況が読者の仮想体験として感じさせ、現実感が非常に色濃く出ているのだ。
    それに加え、主人公を務める日下守という少年の造形が素晴らしい。幼い頃に父親が失踪―昔流行った言葉で云うならば“蒸発”―し、その影響で亡くなった母親の姉に引き取られることになったという境遇にある。しかも父親は会社の金を持ち逃げしたという噂があり、周囲からは「泥棒の子供」だと揶揄されているという、なんともつらい生活を送っている少年なのだ。が、しかし彼はそんな状況にも負けないタフなハートを持っており、おまけに特殊な特技を持っている。
    ネタバレにならないのでここで書いてしまうが、それは開錠の技術である。「おじいちゃん」から小さい頃に教えてもらった技術だが、これが実に物語に有機的に働く。この技術が日下少年に他人とは違うという自信を持たせ、さらにこれらの不幸な境遇が周囲の子供らよりも一段大人びた性格を持つに至ったという人物設定は非常に頷けるところがあり、もうこの日下少年という主人公だけで、私の中では本書は傑作になると確信していた。

    が、しかしその後物語は私の思惑とは意外な方向に進む。サブリミナル効果はまだしも、催眠術という、眉唾物の技術が本書の大きく覆ってしまうのだ。
    ネタバレになるので詳しくは書かないが、この催眠術の登場で私の本書に対する価値観はぐらついた。前述したように非常に現実感を伴った内容にいきなり飛び込んできたこの異分子は一気に絵空事の領域に物語を持っていってしまったという感慨を抱かせてくれたのだ。
    このギャップが私の中ではとても気持ち悪く... 続きを読む

  • 再読。リアルに影響を及ぼす本。前回読んだ時、美人4人が巻き込まれる殺人事件の因果応報のようなものとそのカラクリの巧みさに単純に感動したのを覚えているけど、それと今回の感想は多分違う。主人公の賢さに寄り添い、叔父家族や友人、遺伝を信じないバイト先の先輩などのあたたかさ、「じいちゃん」の存在の方が、最近ではありふれてるからかな事件内容より勝った。そして主人公の「制裁」は覚えていなかった。

  • 初めて読んだ宮部みゆきの小説。
    主人公の立場になりながら一気に読みきりました。面白かった。

  • 動機不明な3人の女性の自殺。そこに巻き込まれた高校生、守が謎の死に向かっていく。

    宮部みゆきらしく、謎の殺人者が明らかにならないままストーリが進んでゆくのはよい。しかしながら、後半を過ぎたあたりまで、ぼんやりした散文的な文章が続くのは少々いただけない。特に、学校のくだりは最後のほうでは忘れられているレベルであり、うまくいかされていると思えなかった。

    トリックは、超常現象のようなものではないのでよかったのだが、少々動機が弱すぎるのではないか。復讐なら復讐でよいと思うのだが、そこにもう一人、復讐と関係ない人物をねじ込んでくるところも弱い。

    ストーリーと関係ない豆知識が、他の作品と異なり、あまり気にならなかったのはよかった。

    それはそうと、全体にちょっと弱かったな。

  • この本を読むと蛙の子を犬や馬に変える白魔術が覚えられます

    (以下抜粋)
    ○じいちゃんが思うに、人間てやつは二種類あってな。
     一つは、できることでも、そうしたくないと思ったらしない人間。
     もう一つは、できないことでも、したいと思ったらなんとしてでもやりとげてしまう人間。
     どっちがよくて、どっちが悪いとは決められない。
     悪いのは、自分の意志でやったりやらなかったりしたことに、言い訳をみつけることだ。(P.112)
    ○蛙の子がみんな蛙になってたら、周りじゅう蛙だらけでうるさくてかなわん。
     俺はただの体育の教師だから、難しいことはよくわからん。
     わからんが、教育なんてしつ面倒くさいことを飽きもせずにやっているのは、
     蛙の子が犬になったり馬になったりするのが面白いからだ(P.216)

  • 【あらすじ(Amazonより)】

    それぞれは社会面のありふれた記事だった。一人めはマンションの屋上から飛び降りた。二人めは地下鉄に飛び込んだ。そして三人めはタクシーの前に。何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。さらに魔の手は四人めに伸びていた……。だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。

  • 邦訳ミステリの重さと長さに耐え兼ね、
    通勤中に軽くちょびちょび読む為に手にしたものの
    その日のうちに一気読みしてしまいました。
    安心と安定の宮部みゆき。
    『火車』程の重たさは其処まで無いとは言え、
    途中から主人公と共にモヤモヤする感じは
    流石としか言いようがありません。
    読んでいない宮部みゆきストックが減って行く…

  • さすがや〜。止まらなくなる。

  • 日本推理サスペンス大賞受賞作。再読。人間の無意識を使ったトリックは、ミステリーとしては無理があるかも。ホラー文庫などのジャンルに入っていたら、まったく違和感はないと思うけど。そういう意味では時代の先取り感あり(笑)。デビューした頃から凄い筆力だったんだなぁ。

  • 悪いと思ったら早めに謝りましょう、催眠術ってこんなに効くものなんですかねというお話。

  • あっ
    許すんだ

  • 最初に読んだ宮部さんの本。催眠術での犯行に多少の無理を感じるも全体としては面白い。

  • 今回もSF系だと知りながら読み進めていないため
    余りに現実離れした結論を受け入れられず
    最後の最後にがっくりうなだれてしまった。
    うっ・・・

    催眠術やらサブリミナル効果なども?
    なのに、
    見守っていた母子をそのうち愛してしまう
    会社の副社長とか・・・非現実的より
    あり得ない結論に残念感が。

    私には合わなかった。

  • これは宮部さんの初期の作品なんだけど、
    この頃から人間を描くのが圧倒的に上手いですね。
    心情描写がうますぎる。

    この人間観察力というか、
    人のこころを見つめる力は天性のものなんだろうなあ。
    人のこころを学ぶなら、心理学を読むより、
    宮部さんの小説を読むほうが良いと思う。

    そして、宮部さんは善き心というものを
    熱望している人ではあるのだけど
    悪はすぐそこにあって
    それは誰の心にも存在している
    という事実もみつめているんですね。

    そのうえで本当に人間は善きものを選びとることが出来るか?
    このあたりが、この初期の作品でもテーマとなってる。
    その決断を不憫な少年に迫るんだな、
    この作品は。
    大人でも考えたくない決断を迫るんですね。
    重くて、面白くて、それでも読みやすいという
    なかなかありえない作品。

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