西原理恵子の太腕繁盛記: FXでガチンコ勝負!編 (新潮文庫 さ 66-2)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (130ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101370729

作品紹介・あらすじ

博打は身銭を切ってナンボが信条の西原理恵子が、自腹1千万を元手にFXに初挑戦。外国通貨を売買して、目指すは借金1億6千万返済!六本木で働くIT社長とタッグを組み、大荒れの不況海原へいざ出陣。直後にサブプライム打撃の襲来を受けるも、「リーマン・ブラザーズってどこの兄弟?」と壊滅的な知識が露呈…この勝負一体どうなる?手に汗握る大爆笑のガチンコ奮闘記。

感想・レビュー・書評

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  • 『この世でいちばん大事な「カネ」の話』でも書いていた、自腹1000万円をFXでスッてしまう話。私はバクチはやりませんが、FXはバクチのにおいがします。アベノミクスでの円安を読み切った人はずいぶん儲けたのかもしれないですけどね。

  • 西原理恵子の太腕繁盛記 FX編を読んで、絶対にFXに手を出すまいと改めて誓いました。これはバクチやから、遊ぶならいいけど、大事な金を使ってうまく行くはずがない。

  • 普通の西原。

  • 65点。前半は、まさにタイトルまんま、“西原理恵子の太腕繁盛”記。FXで1000万円失った様子が、失ってるのに“繁盛”な勢いで書かれていて、いやこの人、ほんとスゴイと。 そして後半部は、鳥頭紀行で日本各地に。西原理恵子と岩井志麻子と中瀬ゆかりの3人エロ講演の様子とか(これぜひ聞いてみたい~)、柳美里とのママ友交流の様子とか(最強災いママ友って言いきちゃってるし。)、とにかくなんていうか人も中身も濃い・・・くって、面白かった。

  • りえぞうさんのぶっとんだところが余すところなく出ていてよい。こんなふうに大儲けとか大損する世界があるなんて、知らなかった。つか、素人は絶対に足踏み入れちゃいかんね。

  • 昔から好きな作家さんの文庫本最新作。「毎日かあさん」も好きですがやはりこの手の(鳥頭日記、系)が面白い。旅行エッセイ漫画ではいろんな意味で第一人者ではないでしょうか。家族とかの心に沁みる作品からお金やギャンブルとかまでいろいろ楽しめます。

  • あまりにも情緒的な「ぼくんち」、グルメブームを揶揄した「恨ミシュラン」などで楽しませてくれた著者によるFX体験記。日本における最大の合法的鉄火場で実際に大きく張った経験が綴られているので迫力満点なのだが、ハイリスクなFXの実態がぼかされてしまっており、FX投資の参考にはならない。それでもこの下品さにはなぜか惹かれてしまう。

  • 西原理恵子師匠がリーマン・ブラザーズが破綻する三日前にFXに1千万つぎ込んで吹き飛ばした壮絶な記録です。シロウトがレバレッジ200倍という狂気の世界に足を踏み込む理恵子師匠の侠気にカンパイです。

    僕の好きな漫画家に西原理恵子と言う人がいる。僕は彼女のことを畏怖と尊敬の念をこめて
    「姐さん」
    と呼んでいる。実は一回、僕は彼女に会っている。それは夫である鴨志田穣氏が癌で逝去した折に彼女の計らいで故人をしのぶお別れ会を開きたいといっていたので、僕は当時勤めていた会社の社長とケンカしてまでここに参加した。思ったよりも彼女は小柄で、献花する葬列者に対して、一人一人丁寧に頭を下げていたことがとても印象に残っている。

    これは、あるFX(外国為替証拠金取引)の会社の企画で彼女自身が外国為替証拠金取引で相場を張って、それを漫画にするというものでウェブサイトに当時掲載していたものを単行本にしたものだった。最初にこの企画を聞いたときに私はパソコン画面の前でエヴァンゲリオン(新劇場版ではヱヴァンゲリヲン)の碇シンジ君がダミープラグによって暴走した初号機によって使徒化した三号機を凄惨に解体され、最後に親友のトウジ(新劇場版ではアスカ)が乗っているエントリープラグを握りつぶす(新劇場版では噛み砕く)時のように叫んだ

    「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!!!!!!!!!!!!!」

    と。彼女は若いころ、マージャンをはじめとするさまざまな博打で負けた合計が彼女いわく
    「5000万円以上は負けてます」
    だそうで、今回のこの企画では
    「久しぶりに体を張って笑いを取りたかった」
    という理由で自分の夢であるアトリエの手付金1000万円をかけてレバレッジ200倍という狂気の大勝負に出たのである。はっきり言って、狂っているとしか言いようがない。相場の「そ」の字も知らない人間が数ある相場の中でも最も難しい(と僕は勝手にそう思っているが、それが間違っていないと固く信じている)為替相場に乗り込んでいくというのは正気の沙汰ではないとしかいいようがない。

    そして、彼女が相場を張ったその三日後に投資銀行のリーマン・ブラザーズが経営破綻し、その後はご存知のとおり世界経済は未曾有の危機に陥っていくわけである。当然、彼女が張った1000万円は泡のように消えていった。しかし、転んでもただではおきないのが我らがサイバラリエコ。この経験を漫画にして、なおかつNHKスペシャル
    『マネー資本主義』
    にゲストとして出演したのだった。

    僕は必ずこの本を買うだろう。それがミセス・ワタナベ(外国為替証拠金取引で儲けた日本の主婦たちのことを欧米ではそういっていたことがある)になり損ねた彼女に対するせめてもの敬意を表して。

  • FXは投資じゃない、ギャンブルと割り切って、失くしてもいたくない範囲のタネ銭をにぎりしめて望むべし、と己の肝に銘じられる漫画。まあ、レバレッジかけまくってロスカットされたら、そんなんじゃすまない、というのも肌で感じさせてくれるけど。身銭切って、身体はって、立ち向かって、やぶれさっていく、サイバラと青山社長の迫力というかすがすがしさというか、脱帽。

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著者プロフィール

高知生まれ。漫画家。’88年『ちくろ幼稚園』で本格デビュー。’97年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞を受賞。’05年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「2021年 『猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言 コロナ後の幸福論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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