緘黙―五百頭病院特命ファイル (新潮文庫)

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著者 : 春日武彦
  • 新潮社 (2012年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101370866

緘黙―五百頭病院特命ファイル (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 専門用語が多いのはなかなか疲れるけど、話としてはまあ面白い話だった。

  • 三人三様の精神科医の治療話。ってとこ。ファイルだしね。患者の話に意外性はあったけど取ってつけた感強し。辞書を読み終えた気分。

  • 大きくは精神科医。けれどその成り立ちは全然違う。お互いのもちを活かしながら活躍していく様は読んでいてよかった。ただ、最後の「どうして」の部分はあっさりしすぎだと思う。

  • 医療系のドラマばかり見ているので、本でもこのジャンルに挑戦してみようかな~と思える表紙です。

    緘黙という言葉を始めて知りました。
    ゆるーくだらーっと話は進みますが、緘黙の理由が知りたくて!
    結局盛り上がりにかけるオチだと感じましたが、総じて面白く読めました。

  • 非常に読みにくい本だった。いくつかの場面をつないだと言った感があり、映像で見るには適しているのかもしれないが、言葉で羅列はしんどい。

  • 人に勧められて読んでみたら、思いの外面白かった。小説っぽくない文章だけど読みやすい。
    精神病棟のエピソードの小説というと、サイコの悪趣味やグロテスクなイメージがあったけど、この小説はただ人間の精神の不思議にしみじみと思いを馳せる感じ。
    登場人物の妙に具体的な細々した設定が面白く、リアルな感じがあって、それぞれの趣味や家族や、部屋の家具とか服装とか、髪形や使ってるシャンプーみたいな、描かれてないとこまで想像できそう。本当にいる人たちの特集記事みたい。さすが人間の専門家の観察力だな。
    ミステリー的な題材だから、オチを期待してしまい、過去に事件のあった日の日付の齟齬が気になった。もういいか、て適当に決めたのかな…。それとも伏線?

  • そんなに話さずにいられるものかしら?

  • 手に取ったときよりも読み終わった後の方がテンションが上がった。こういう本はいい。シリーズ化してほしい。

  • 文庫で購入。

    専門書はわりと読んでいて、結構分かりやすくて良いなぁと思っていたら、小説まで書かれていたとは、とびっくり。

    小説としては、力士の失踪と15年緘黙を続ける男性とどう繋がるのか?とか何です緘黙がそんなに長く続くのか?とか気になりつつも…
    一人称だったり三人称だったり、視点がコロコロ変わったり、唐突に話が転換したりして、正直、小説としては★2つかな。
    精神科とドクターと疾患について、専門書ほど堅くなく読めるというところと合わせて★3つ。

  • う〜ん、これは超オススメという本でもなく、
    しかし 妙に迫力があって僕はとりあえず こういう微妙なお味の小説も好きです。
    妙に詳細なところに拘るというか、殆どそれだけで物語が進行して、
    感動的なメッセージや予定調和的展開とは無縁な、
    しかし印象的な物語
    次作もあれば、読んでみたいです。d^^)

  • 脳男、このかん黙と
    精神科と事件が密に絡み合ってて、おもしろい!

  • なるほど。作者の方が精神科医だけあって文字にトゲがなく優しい。

    しかし内容はけっこうヘビーで現代の心を病む人たちを、そしてその人たちと向き合う医療関係者を描いている…

    三人の精神科医…これがまたそれぞれ闇を抱えてそうで…
    また院長が一癖二癖ありのつわもので興味深い。
    シリーズ化されたらおもしろいな。

  • 一言も発さずに横たわったまま何年も過ごす男性患者の治療に挑む3人の精神科医の奮闘。
    医療従事者である著者の綿密かつリアルな描写は面白い。そこまで言っちゃうみたいな。しかし結末があっけなすぎて謎。そこまでの過程と登場人物に想いを馳せる時間のほうが長い。

  • 三者三様の精神科のお医者さん。
    彼らがアプローチすることになった緘黙を15年も通す患者さん。
    ず~っと「彼はなぜそういう状態に?」って謎があって
    最終的に理由は「ええええええ!?」だったりだけど
    そんな理由だってこと自体が
    精神科のお医者さんにかかわる人物としては相応しいのかな?
    まぁ、主たるこの患者さんの謎云々より
    精神科病院のなかとか
    医療にあたる方々の気持ちとかのほうが
    興味深かったデス。
    ってことでジャンルは敢えてミステリから外しまシタ。
    この作者さんのノンフィクションの著書も読みたいな。

  • 前院長であり、短い期間ながらも一緒に仕事をさせていただいた春日先生の初の長編ということで手にとった本。

    患者や病棟の描写にリアリティがあり、精神科医療に関する説明も丁寧でわかりやすい。医局の人間関係に対するちょっとしたアイロニーには、思わずくすりと笑ってしまったり。医療エンターテインメント、医療ミステリーというカテゴリーなのかもしれないけれど、春日先生の話しぶり、柔らかなたたずまい、カルテの文字などが浮かんでくる分、「15年間緘黙状態にある患者に、3人の医師はどうアプローチするか」というテーマについて語られるのを聞いているような感覚。いわゆる難ケースについて、ラフな場でケースカンファレンスが行われているような。

    ミステリーとして読むよりは、精神科病院の内情、精神科治療の他科とは異なる困難さ、人間に起こりうる不思議とも言うべき症状などについて、温かな好奇心をもって読む方がしっくりくるかも。多分に身近すぎる内容ゆえに、つい元ネタを邪推しながら読んでしまったが・・・。もしこのようなケースが見えたら、うちではどのように対応するのだろう?と考えると興味深い。

  • 春日先生の著書を最初に読んだのは10年以上も前でした。
    その本は「病んだ家族、散乱した室内」という奇妙なタイトルでしたが、中身を読んでたちまちファンになり、それ以来大方の著書は目を通してきました。
    それですからこの小説を書き下ろしたと知った時、とうとう先生小説にまで手を広げたのねえ・・と感慨深いものがありました。
    れっきとした精神科医ですが、ご自分で”精神科医療になじまぬ文脈・・”という文を紛れこませたり、危うく自分が発病(精神病を)しかねない精神状態を体験していたことを登場人物の回想に入れるなど、文学者としての素養は充分です。かねてからその読書のフィールドの広さには敬服していたので、この小説はそんな先生の今までの仕事の集大成なのかなあと思う次第でした。

    そうはいっても事実は小説より奇なりの言葉どおり、臨床での経験はアッと驚く症例を登場させ、読者を五百頭(いおず)病院ワールドへ迷いこませます。15年間もひと言も言葉を発しない患者が登場、いわゆる緘黙の患者さんですが、その治療に挑むのは三人の若き臨床医、それぞれの性格や考え方、治療スタイルが異なります。それらをていねい精神科領域の医療も含めて説明してゆく課程がこの小説の根幹を成しています。
    そして、常人とはちょっと毛並の異なる患者を取り巻く人々。彼らもこの小説のスパイスとして彩りを添えます。
    この小説で春日先生の分身として登場するのは、津森慎二医師だろうというのは容易に想像できました。
    それにしても、この小説は単なる臨床経験をつぎはぎしたものではない読み物としての醍醐味がありました。治療?が終了してそれで終わりという単純な結末ではなく、最後の一滴まで美味しかったというスープを飲み干した気分になったのはさすがです。

  • 15年間黙り続けるというのはどうしたことだい。動機は理解出来るんだけどやっぱりなんだかズレている。文章が記録のような印象で、著者のノンフィクション著作のエッセンスをかき集めてお話し仕立てにしたらこんな感じなのかな。医者にしても患者にしても妙に生々しい印象を覚えた。以前他の著作を読んだ時にも感じたが、いわゆる狂い自体は人生的な困難であるし、気の毒ではあるのだけど、なんだかトホホな印象が強いし、トホホなゆえに生々しいというか。

  • 精神科医が書いた小説というだけあって、精神病に関する記述は細かい。患者の症状の記述は素晴らしいと思う。
    しかしミステリー小説というには、イマイチな感。ストーリーとしては穴だらけではと思う。

    緘黙というのは、喋らない、という意味であり、緘黙症とイコールではない。
    15年間、緘黙し続けている患者のその緘黙の理由を探るミステリー。
    3人の精神科医がそれぞれの方法でアプローチするが、どれも結果としては緘黙を解く治療としては効果がなかった。

    精神科医が、患者を診る時のアプローチの方法を見せる小説だと思えばいいのかもしれない。ミステリー小説、というには稚拙。

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緘黙―五百頭病院特命ファイル (新潮文庫)の作品紹介

十五年間、無言を貫き続けているという、新実克己。「緘黙」としては、もはや世界レベルの症例である。新実をある事情から受け入れた五百頭病院には、いずれも個性的な三人の医師が勤務していた。津森慎二、大辻旭、蟹江充子-彼らのうちに、新実が自ら築いた堅固な城壁を崩せる者は存在するのか?豊富な臨床経験を持つベテラン精神科医が描く、新たな医学エンターテインメント。

緘黙―五百頭病院特命ファイル (新潮文庫)はこんな本です

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