ターン (新潮文庫)

  • 3899人登録
  • 3.61評価
    • (399)
    • (554)
    • (1039)
    • (56)
    • (19)
  • 504レビュー
著者 : 北村薫
  • 新潮社 (2000年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101373225

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
宮部 みゆき
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印

ターン (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 北村薫の描く主人公が大好きだ。
    凛としてて、一本芯が通ってて、明るく前向きで、妙に生真面目だけどユーモアもある。
    読んでて爽やかで清々しく温かい。
    今回もそんな女性が主人公。
    「永遠であるというなら、一瞬さえ永遠だ。」
    そうなんだ!人生は目的ではなく一瞬一瞬の積み重ねの過程なのだ。
    人生が旅なら、どこへ行くかが問題なのではなく、どのように。どんな手段で、どんな景色を見ながら、何を感じながら、誰と出会い、誰とともに行くかが大切なんだ。それもひとつひとつの出来事を丁寧に感じ、味わいつくして楽しみながら。

  • 中学生の時に読みました。
    今思えば、恋や愛やものの考え方等、多くをこの本から学びました。
    今でも読み返す大好きな一冊です。

  • 不意に巻き込まれた事故のせいで、同じ1日を何度も何度も「くるりん」と繰り返すことになってしまった真希。

    気が遠くなるような孤独の中でも絶望することなく、お店で買い物をすれば誰に咎められるわけでもないのにきちんとお金を払い、庭に水を撒く真希は、やはり北村さんが描く女性ならではの、清潔感とひたむきさを持っていて、すがすがしい。

    「君は。。。」という主語で書かれる地の文に戸惑う方も多いようですが、ラストまで読み進むと、そうでなくてはならなかったのだ、とすとんと腑に落ちて感動が深まると思います。

    それにしても、運命の人にしかつながらない電話!今、恋をしている人にも、恋にあこがれている人にも読んでもらいたい作品です!

  • 車が衝突して、記憶がとだえ、真希は昨日に戻っていた。そして午後3時15分、気づくとまた同じ一日が始まる。 ターン、ターン、その繰り返し。(Amazonより)
    この説明をどこかで読んだとき、ターン、ターン、は繰り返しの意味ではなく、跳んだときの音なのだと思っていた。
    実際それは違うのだけど、この本を読んだときその音が聞こえてくる気がする。

  • やっと…読み終えたよ…といった感じ。後半は面白さが増してあっという間に読めました。
    ただ前半部、泉さんと話せず1人主人公が彷徨っているところがとにかく長くて長くて…北村作品を読むといつもこう感じている気がする。
    でもさすがあったかい。後書きにも書いてあったけど、やっぱり時の流れとか気持ちがゆーっくりと進んでいるのが心地いいなぁ。
    いい作品。
    しかしオススメはできない!オススメするならやっぱりスキップのほうだよ!

  • 最初は二人称に慣れなくて、読み進めるのに時間がかかりました。
    でもその秘密が明かされてからは一気!
    ふたりのやり取りが清らかに甘くて、昔の純文学を読んでいるよう。
    想像の余地があって、ひそやかな感じ。贅沢だなぁ。

  • 中盤までちょい退屈。
    もっと無や静けさの中で冒険して欲しかったかなぁ。
    でも電話で繋がってからは動き始めて、どんどん読み進める事ができた。
    終わりは爽やかでよかった。

  • 交通事故をきっかけに、私は同じ1日を繰り返し過ごすようになる。


    現代のルーティーンにかけている。


    主人公は、時の意味を見出だしたから、そのルーティーンから抜け出すことができたとしている。

    そう考えていると、現代の人たちの多くは「くるりん」しているのかなあ、と。

  • 大好きな小説。
    はじめは文体に違和感があるけど、その理由が分かった時にゾクゾクっと鳥肌が立つ。繰り返す終わりのない日々に変化が現れたときのドキドキ感と、そこからの展開がほんとスピーディーでおもしろい。
    この作者の時間のシリーズの中で一番すきです。

  • 「スキップ」に続き、前フリが長く読むのが辛いが、物語が動き始めたら、一気に読ませる作品だった。好きな作家の一人になった

  • 救いのある物語でよかった。

    柔らかな、優しいタッチで描かれていて、だけれども時折、心の奥底に強く響く言葉がある。

    どんな状況でも自分を見失わない強かさ。
    時間に翻弄されても、主人公には、困難に立ち向かっていく強かさがある。
    その強かさがあるからこそ生まれる言葉、投げかけられる言葉
    それらの言葉たちが格言めいて、読んでいる自分に突き刺さってくる。

    前へ進もうという気持ちにしてくれる物語というのは、とても貴重なものだと思う。そうそう出会えるものでもないし、自己啓発本とはまたワケが違う。
    前作のスキップ、そして今回のターン、主人公の強かさから多く学びとれるものがあった。
    うん、読んで良かった。

  • この本は、北村作品のなかでも一番好き。
    起きている事態はすごく残酷なのに、優しく描かれるのは北村作品ならでは。
    北村の描く女性は本当に素敵だ。
    こんな出会いをしたい。
    最後の一文にしびれる。

  • まず、本に「君」と呼びかけられ驚いた。
    まるで本と対話してるかのような錯覚に襲われ、
    不思議な気持ちで読み始めた。
    そして、この本を通して、メゾチントというものの存在を知った。
    さらには、「くるりん」を経験した「君」の最初の行動に驚かされ、
    私ならどうするだろうと考えた。

    そして、明かされる真実ー。
    リターン。

    ぜひ、すべてを読み終わった後にもう一度読み返し
    その意味を、この作品を味わいたいと思った。

  • 所々でふっと優しいきもちになれる本。特に終わり方が大好き。不思議な設定ではあるけれど、決して特別なことではなくて、真希に限らず誰もが体験しうる時間の感覚というか…。繰り返すのか、繰り返さないのか。そう感じるのか、感じないのか。全部がその人次第で、過ごし方次第。長さはあるけれど穏やかな気持ちになれる、存在感のある本。

  • ラブストーリーだった。

    北村さんは、本当に膨大な語彙をあやつることができて、難しい表現を使っているわけではないのに豊かな文章を紡ぐ。真に文章の上手い人はこうなんだろう。
    ただ、それだけに、すらすら読める文章ではない(私にとって)。一文一文が脳裏に鮮やかな絵を描かせる感じというか、要は一文あたりの情報量が多いんだな。
    だからこの作品も読むのにずいぶん時間がかかった。

    事故にあって意識不明になった主人公の、意識の方が時間の溝に入ってしまって、誰も居ない世界で昨日と今日を繰り返す話。
    物語は二人称で綴られる。実は以前二人称の他の作品を読んでツライ思いをしたので(内容的に)、あまり二人称が好きじゃなくて、それも読むのに苦労した要因だった。
    でも、二人称の「正体」が分かった時は感動した。

    主人公が時間の溝(《くるりん》の世界)に入ってからがちょっと長くて中弛みした。半年その世界に囚われたんだからその時間を表現するのに必要だったとは思うけど。
    だから電話が掛かってきた時、主人公だけじゃなくて私もドキドキした。物語が動く!と(笑)。

    電話の繋がったのがイイ人で良かった。
    電話だけの関係で恋愛感情が生まれるのは、現代で言えばネット恋愛みたいなものだから、充分あり得ることなのだ。意外にも、姿形に惑わさせることなく、ヒトの核心に触れられるから。

    柿崎君の暴君ぶりが数日で終わってホッとした。あれは精神削られる。
    このあたりは、読んでいて、付記で北村さんが言い訳してる(って言ったら怒られそうだけど)時間の矛盾みたいなものに、はっきりとは気づかなかったんだけど、なんかモヤモヤした。まぁ些末なことかもしれないけど、ちょっと惜しい。

    全体の展開とそれに費やした頁の割合からして、最後のシーンを簡単に書きすぎてる気がする。もう少しじっくりやって欲しかった、感動的な場面なんだから。(感動しました)

    泉さんは電話が切れてからどうしたんだろう。多分病室の真希を励まし続けたんだろう。真希が帰ってくることを信じて。
    イイ人だなぁホント。包容力があるというか。

    静かだけど良い話だった。

  • 【あらすじ】
    真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。いつかは帰れるの?それともこのまま…だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。

    【感想】

  • 170823*読了
    真希と「声」の対話部分が独特。
    するする読んでいたけれど、付記を読んで、そういう矛盾があったのかと知る。
    あらすじを読まずに買ったので、スキップの続編かと思っていた。違ったけれど。
    ターンの終わり方はしっくりくるものだった。一方、スキップは切ない。

  • 「スキップ」では冗長さを感じてしまって読み終えるのに辛さを覚えたが、「ターン」では流れがよく楽しめた。満足。三部作らしいので、残りの一冊も読む予定。

  • 同じシリーズ『スキップ』に感動したのが10年くらい前。本は手元にあっても読み進められず、やっと読めた。序盤、何が起こってるのかわからないままでしかも2人称の語り方が続くので読みづらい。でも最後に近づくにつれてどんどんドキドキが高まってきて、さすがだなと。
    最後の終わり方は爽やかで心地よいけど、どこかで見たことある感はあったかなぁ。

  • てっきり女性が書いていると思ったら、作家さんが男性でびっくり。
    それにしても、自分一人で同じ日を何十回と繰り返すなんて想像しただけで気が狂いそう。
    結局は、自分の心の中の声の人にも出会えてよかったけど、読んでるだけで疲れてしまう。

  • 素晴らしかった。
    これはよかった。もっと若くに読んでいたかった。
    タイムループものSFであると同時に、さわやかな青春小説でもある。

    午後3時が訪れると、昨日の午後3時に戻ってしまう、永遠に一日を繰り返す世界にはまってしまった29歳の女性の物語だ。この29歳というのは女性にとっては特別な年齢であるはずだが、それを男性作家が書いているのだから恐れ入る。

    一日過ごせば、また形あるものや生み出したものが全て元に戻ってしまうのなら、凡人ならまずやる気を削がれて、漫然と時を過ごすだろう。だが、この主人公の頑張りには、読者たる私に渇を入れるかのごとく、力を振り絞る。
    これは極上のエンタメであると同時に最高の啓発書でもあると思う。

    そして、いつも優しい視線で文章を紡ぐ北村氏だが、こういう優しい人が、牙を剥いたときが最も怖い。
    クライマックスはホラー小説以上に戦慄した。

    読んで良かった。

  • 時と人の三部作二発目。
    交通事故をきっかけに、今日という日を延々と繰り返す世界に引きずり込まれてしまう。
    紙に何かを書いても、骨折しても、『ターン』してしまうと全てが元通り。
    残るのは自分の記憶のみ。
    さらに、その世界には自分以外誰もいない。
    そんな世界に絶望する主人公。
    しかし、あることをきっかけに、
    《その1日が同じと感じるかどうかは自分の気持ち次第》
    であることに気付く。
    著者いわく、「毎日が同じことの繰り返しっていうのは意外と身近に起こっていると思う。」
    …確かに。なんとなくわかる。…気がする。
    そしてそこから抜け出すための鍵は、自分が生き甲斐としている何かなんでしょうね。

  • 北村薫の時と人三部作の中で一番好き!!!

  • 4月20日読了
    スキップより後味は、良かった。

  • 同じ一日を繰り返すという不可思議な現象を通して、明日があって、未来の為に何かを遺すことができる事の有り難さを改めて噛み締めることができた。「声」の主については言及されなかったが、泉さんだといいなと思う。主人公の知らない事を話していたし、自分自身ではないかなと。

全504件中 1 - 25件を表示

ターン (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ターン (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ターン (新潮文庫)の作品紹介

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。いつかは帰れるの?それともこのまま…だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。

ターン (新潮文庫)の単行本

ツイートする