ひとがた流し (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 108
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101373317

感想・レビュー・書評

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  • 3.1 女性の友情の物語。だれかに必要だと思われることの への切実な思い。人とつながるには、具体的な行動が大切だと教えてくる話。自分はここまで思い入れる人はいないかな。

  • なかなか読むのに時間がかかってしまった。。。

    幼い頃からの女友達3人。
    結婚していても、子供がいなくても、環境に左右されずずっとつむがれてきた友情が、ひしひしと感じられた。

  • 10代から続く3人の女性の友情。3人とも独身だったりシングルだったり再婚していたりと様々だけど、1人1人の心理描写が細かくて切なくなります。どうして北村さんはこんなに女性の気持ちが描けるんでしょう。

  • 40代になっても、こんな風にお互いを想い合える友達がいたらいいなと思う。遠すぎず近づきすぎず、その頃合いをはかれる、とても綺麗で優しい大人の友情。
    文章が若干読みづらくてら新聞掲載小説なので文字数に苦心してたのかなと想像するのだけど、そういうわけではないのかな。
    個人的にはサキちゃんが小さい頃の「月の砂漠をさばさばと」が大好き。

  • 女の友情(T_T)泣けました。

  • お涙頂戴というより、情熱的で、懐かしい感じ。人が死ぬ話はどうしてもしんみりしていて、泣かせにかかっている感じが好きになれないのだけど、この話は毛色が違った。こういう形の話もあるのかあ、と驚いたし、楽しめた。
    道路標識、での類さんの語りが特によかった。

  • さすが北村さん、お上手だなあ。
    とは思うのですが、
    ちょっと私にはわからない世界でした。
    実際登場人物も実際にはいそうにない人々ですし。
    ただ、もちろん、最後まで読めます。

  • 北村薫は女子大生三人組って設定が好きなのかな。
    後半のくだりはなんだか涙が出たけど、主題が多いのに全部がどこかで読んだような展開だったのが残念。特にイチョーヤさんとの部分は、急発進して胴体着陸しちゃった感じ。

  • 人が死んで悲しいのは、小説に引き込まれている証拠なのか、はたまた単に自分が死に対して涙もろいだけなのか。読んでるときは別に「おぉ!」「おぉぉぉ~~!!」なんて思ってなかったけど、それでも最後は涙がほろり。
    四十代女性3人の語り手が章ごとに変わる話だけど、やっぱり中心はトムさんだと思う。
    にしても、40になってもお互いの家にコロって行ける気の置けない仲っていいよね。お互いのこと知りすぎず、知らなすぎずって関係、珍しいと思う。
    仲良くなっちゃうとどうしても、もっともっと相手のこと知りたくなると思うし。
    にしても十代の頃は、大学を出た後の自分なんて全く想像できなかったけど、今なら薄ぼんやり40になった自分を想像できる。
    昔自分が発明した(笑)、想像できる未来の長さは精神年齢比例、に従うと、相当歳くったと思う。いや、可能性が狭まったのか?
    そう考えると、意識無意識は別として、超行動的なはるかに感心する。
    別に大きなイベントは起こらないけど、あったかくてちょっとうらやましい話だった。

    2/2/11

  • 登場人物一人ひとりが主人公トムさんを絡めながら語る方式。最終章は主人公トムさんに憧れていた人が伴侶となるのだが、これが一気にヤワになって作風さえ変えてしまった。トムさんが格好良かっただけに、いきなり恋愛小説となりちょっとがっかり。

    「人が生きていく時、力になるのは自分が生きていることを切実に願う誰かが、いるかどうか」これは誠に言えている。

著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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