日本のたくみ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101379012

感想・レビュー・書評

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  • 19/04/06。

  • 芸術新潮の連載をまとめめたもの。日本の職人さんを知る格好の書。箸に様々な種類があるのは驚いた。知らないことはまだまだたくさんあると改めて思い知った。

  • 初版昭和59年。当時の日本の伝統文化、近代文化について職人技の数々を紹介されている。
    既に30年以上前の時点における日本のたくみであるからして、あまり聞いたことの無い方々ばかりであり、残念ながらあまりピンっと来なかった。
    扇、染物、焼きもの、黄楊(つげ)、花、刺青、水晶、精進料理等々。

  • 著者の夫・白洲次郎をドラマや本(伝記を含む)で知ったのが本書購入の理由。また、日本の職人とその作品がどのようなものか興味を惹かれた。かなり古い本だったようで、著者も、紹介された職人の多くも鬼籍に入っているのだと思う。何せ使われている写真が「時代」を感じさせる。夫と同様に自由奔放に生きた(というイメージの)著者であるが、本書の文面で、恐らく「~されている」という意味で使っているのだろう「~していられる」というのが違和感あり。『押しも押されぬ』などという誤用もあったが、編集部のミスだと思いたい。

  • 日本の伝統工芸とその職人について綴った随筆。伝統工芸というモノに焦点を当ててつつも、それに携わる職人、その人生があって成り立つのだと伝えている。 サイドストーリーではあったが、ある名人が死に際に寝床でひいた糸は、霞のようにそこはかとなく波打っており「糸には命がある」というのがわかる糸だったそう。 時間を掛けることと金に換えるのとを忘れた、その職人の命が掛かっているものは形容しがたいくらいに美しい。いつか出逢ってみたい。

  • モノの良し悪しは、わたしにはわからないけど、説明に影響されることなく、自分の目で見て感じたことを、自信を持って主張できるようになりたい、と思う。

  • 白洲正子が様々な伝統芸術の匠を訪ねる訪問記。志村ふくみさんなど斯界の第一人者から知られざる匠まで、実に面白い。

  • 内容紹介(amazon)
    歴史と伝統に培われ、真に美しいものを目指して打ち込む人々。扇、染織、陶器、木工から、刺青、現代彫刻まで――伝統芸術に深い造詣をもつ著者が、手仕事のすばらしさを静かに守り抜いているさまざまな日本のたくみを訪ねる。その技術や伝統はもちろん、彼らの「つくる喜び」、さらに、つくり出されたものの使い心地や味わいのよさをも紹介する。カラー・モノクロ図版多数収録。

  • 日本ならではのものづくり文化として「たくみ」は英語圏で「TAKUMI」とそのまま英語に訳されるほど認められており、本書で取り上げられているたくみは単に技術が巧いというわけではなく、枕草子や万葉集などの日本の古典と深く結びついていることが特徴として挙げられます。それは日本調というような浅薄なものではなく、日本の古典を知り尽くした上で、近代的な材料と技術を駆使する、まさしくたくみです。

  • 芸術新潮の連載エッセイ。扇、染織、陶器、木工、果ては刺青まで、白洲正子さんが付き合いのあった匠たちを紹介。確かな審美眼に裏付けられた文章は簡潔にして明晰でいいですね。

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著者プロフィール

1910(明治43)年、東京生れ。実家は薩摩出身の樺山伯爵家。学習院女子部初等科卒業後、渡米。ハートリッジ・スクールを卒業して帰国。翌1929年、白洲次郎と結婚。1964年『能面』で、1972年『かくれ里』で、読売文学賞を受賞。他に『お能の見方』『明恵上人』『近江山河抄』『十一面観音巡礼』『西行』『いまなぜ青山二郎なのか』『白洲正子自伝』など多数の著作がある。

「2018年 『たしなみについて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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