雑司ヶ谷R.I.P. (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101382524

感想・レビュー・書評

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  • え?・・・っと、もう一回「さらば?」から読み直してみよっかな。

  • 相変わらずクレイジー

  • 「さらば雑司が谷」の続編。今回は太郎の現在と泰の過去が順番に語られる書き方で相変わらず語り口が斬新で面白い!オザケンの所に作者本人が出てきて痛快な批判をしたりとか、吉蔵の行動がビートたけしさんのオマージュだったりとか一々面白かった。あと秋葉のグループのプロデューサーのコウとか、猿の惑星のぱくりの猿成金とか村上龍とかのとこ!!秋元康とNIGOと村上龍のこと散々だし笑えた!
    話もとんでもない方向に進んでいくし雑司が谷シリーズの集大成!だね!!
    まさか雅子があんなんなるとは思わないし泰も最初と最後で別人だし本当にとんでもない化け物で期待を裏切らない。壮絶な人生すぎて面白かった。
    ありえないことだらけで、雑司が谷を知らない私からすると雑司が谷と池袋どんだけ物騒なんだ!と思うね。あー本当に面白かった。こんな本なかなかないな。

  •  雑司ヶ谷の妖怪こと泰光会教祖・大河内泰が死んだ。二代目を継ぐことになった太郎は巨大利権を巡り、骨肉の争いのど真ん中へと身を晒すことになった。卑劣で凶暴な男たちの抗争の幕が切って落とされた。金の臭い嗅ぎつけた有象無象が群がってきては殺され、雑司ヶ谷の地は血に染まった。豊富な資金と人脈で余裕綽々でハイエナどもを蹴散らしていた太郎だが、核兵器を撃ち込むしか倒せないと恐れられる伝説の格闘家・吉蔵を敵に回したことで窮地に追い込まれる。太郎の周りには屍の山が築かれた。激化する抗争は雑司ヶ谷の地を飛び出し、池袋のランドマーク・サンシャイン60が戦場と化した!そして巣鴨プリズン跡地に宿る霊が目を覚まし、霊力を増幅し大地が揺れる。まさかグラウンド・ゼロとなってしまうのか!?・・・2チャンネルは泰光会関連のスレッドで占められ、お祭り状態だ!

     というとてもマンガチックな内容で、とても馬鹿馬鹿しいのだが、ここまで大ぼらを吹かれると気分爽快だ。小説家と詐欺師に必要なのは嘘をつく能力だ。しかも大きいほうがいい。
     
     この本は『さらば、雑司ヶ谷』の続編だが、今回は「ババア」と呼ばれた泰の人生と、泰光会が巨大な宗教組織へと変貌するまでのプロセスが、丁寧に書き込まれていて面白い。壮大な一代記だ。もちろんフィクションだけれでも、戦中戦後に人々が陥った心の空白に入り込み、雨後のタケノコに例えられた新興宗教の手口というものにはリアリティがあっていい。農村の貧困とか、都市部の階級差別などの記述はたぶん相当調べて書いたと思う。前作にはなかった念の入った記述に、著者の力量を感じる。


     まだ続くのか? 続編が出たら絶対にまた読む。


     というか雑司ヶ谷は復興するのか?
     

  • 2013年10月22日読了。

  • 少々展開に無理がある。とはいえ、前作以上のスケールの大きさとリアル感抜群の描写は読みやすい。

  • ただただ不謹慎な物語なのだけれど、ここまで尖っているのは嫌いではない。
    久しぶりに続編が一作目を超える作品を読んだ。

  • 面白かった、の一言。圧倒的なエンターテイメント。そして極めて悪趣味で胸糞悪い。最高で最低だ!

  • 雑司ヶ谷シリーズの第二弾。あの泰幸会教祖の大河内泰が崩御し、大河内太郎が二代目就任の抗争に巻き込まれる。大河内泰の過去と大河内太郎の今とが交錯しながらストーリーは展開し、結末は…

    あの『範馬刃牙』の親父・範馬勇次郎のような石田吉蔵が暴れ、アントニオ猪木対ペールワンのセメントマッチの描写もありで、格闘技漫画好きにはウケる内容。どこか筒井康隆の香りもする衝撃作。

    雑司ヶ谷シリーズを読んだだけであるが、樋口毅宏は、一種独特の感性を持った作家であると思う。

著者プロフィール

東京都豊島区雑司ヶ谷生まれ。出版社に勤務したのち、2009年『さらば雑司ヶ谷』で小説家デビュー。11年『民宿雪国』が山本周五郎賞と山田風太郎賞の候補作となり話題に。著書に『日本のセックス』『テロルのすべて』『二十五の瞳』『タモリ論』『ドルフィン・ソングを救え!』などがある。

「2023年 『無法の世界 Dear Mom, Fuck You』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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