- Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101388618
感想・レビュー・書評
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さいこー♡笑える♡
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『乳と卵』で名を馳せた未映子嬢の、3年に亘る週刊新潮連載エッセイ。
最初は落書きのような表紙と、意味のわからん関西弁作家の暴れようがヒドイ(しかもこの題名よくわからん)という印象だったが、途中から未映子嬢ワールドに巻き込まれてきた。
なんとも不可解な、形式不備ではねられそうな言葉たちが輝いている。わたしが一度も通り過ぎたことのない感性の持ち主。
ついには、オモロマンティックボム!がこういう略なのだよと彼女が言ってのけた時に、おおおおそういう意味か!と朝の通勤電車の中で感銘を受けてしまったのである。 -
タイトルにあるような、面白さやロマンティックさは不発か?そんな印象。なんとなく、惰性で読む分にはいいかもしれないけれど…。
ただ、ところどころで、(おろっ?)と思わせる文章があるから困った。
「人ってどこを生きてるんだろうなって窓を見れば、低く膨らんだ雨雲の裂け目を指で確かめてからかかとをそっと滑りこませる」
「泡の無数の美しさ、かたちが変化していくその刹那のすごさを子どものわたしは他人に知ってもらいたかったのだけれど言葉がなかったのでひたすらに石鹸をこするしかなかった」
作家という職業は大変やね。 -
なははん、な本。
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あれ、こんな方だったのかーおもしろ!や、オモロマンティック!
しかしながらひしひしと滲み出まくる小説家のエキス…文学エキス
お気に入り抜粋
P148
世間は手を替え品を替え物語を用意して、最近は「言い切る」かたちで捏造して煽ってくるけど、お待ちください。この人生の主導権はいつだってこっちにあるのだからそういった物言いはすべて堂々と無視する力をもちたいものだ。自立なんてのはお金を持つことでも独立して新しい家族をもつことでも世間の感情に自分の感情をすり寄せることでもなくて自分で考えた価値観を自分の責任において遂行するだけのことなのだった。その意味において自分の好きなように生きてよいのが人生だから、まあときどきは、チョコなどを食べてがんばろう。 -
川上未映子のエッセイを読んだら秩父で食べたかき氷を思い出した。氷だけでおいしくて、掻き込んでも頭がきーんとならない。文体だけでいけて一息に読めちゃうかんじがね。ちょっとだけ似てるような似てないような。
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心地良いおもしろさ。
川上未映子さんだいすきです。
「パンドラの匣」観たい。 -
「夏の入り口、模様の出口」の文庫版。
自分を卑下&自分の価値観を疑いつつ、
他人を突っ込む。
直球ではなく、カーブのようにゆるやかに
ストライクを放り込まれる感じ。
“自立なんてのは、お金を持つことでも独立することでも世間の感情に自分の感情をすりよせることでもなく、自分の考えた価値観を自分の責任感で遂行するまでのこと。”
この一節にえらく共感しました。 -
赤裸々だったり、ふとした「気付き」とか「イライラ」とか、どれもおかしくて、いつの間にか癖になる。電車の中でプッと吹き出しちゃいました~
語りかけてくる感が、ありえないけど友だちになった気分に浸れるんですよね。
週刊新潮に連載されてたそうで、いくつかのお話の中で、ミエコさんが、読んでる人はオモシロイと思ってくれてるんだろうか?
とか、
さすがに毎週の締切に合わせて、ネタになるような出来事なんて無いよ~
みたいな作家の苦悩が語られてるんですが、そう言う本音トークみたいなのが素直で可愛らしかったです!