ミカドと世紀末―王権の論理 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1990年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101389042

ミカドと世紀末―王権の論理 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 対談。日本国文献の通弊として、代理を王とみなす誤認・誤報・錯誤は相変わらず。雑談に近い。百科事典類から引いた脚注がすこぶる多い。国事行為は委任されていない。 7

  • 『天皇の影法師』『ミカドの肖像』の著者である猪瀬直樹と、「中心と周縁」理論の提唱者であり『天皇制の文化人類学』の著者である山口昌男の対談です。

    天皇制の内部に「中心と周縁」の構造が抱え込まれているという指摘から始まって、堤康次郎と五島慶太という2人の人物を中軸に据えた日本におけるレジャーランドの歴史に迫っていくところは興味深く読みました。

    後半は『ゆきゆきて、神軍』の検討に、多くのページが割かれています。野間宏の『真空地帯』の問題提起が知識人にとっての戦争問題を扱っているのに対して、『ゆきゆきて、神軍』の奥崎謙三が体現しているのは、天皇制でさえもがそこに根ざしているような日本の土着の思想の中から、戦後天皇制の欺瞞を撃つような、いわば闇の論理であるという主張がつかみ取られているように感じました。山口の発言に「責任を追及するスタイルとして、無責任のスタイルを使っている」という言葉が見られますが、啓蒙的理性の光が差し込まない日本文化の深淵をのぞき込もうとする著者たちの対談に、スリリングな興奮を覚えました。

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