死を見つめる仕事: 日本凡人伝 (新潮文庫 い 25-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101389059

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  • 収録内容は以下の通り。

    有名人のお葬式も一手引き受け 日本一の葬儀屋
     森田豊氏の「年中無休、二十四時間営業」
    舞台演出家から転職した最後の死に化粧師
     籠原博氏の「唇に紅を、心に愛を」
    霊柩車の変革を企む二代目経営者
     米津克平氏の「洋式霊柩車も流行らせるぜ」
    "迷惑施設"に情熱を燃やす火葬場建築家
     八木澤壮一氏の「トンネルを抜けたら火葬場だった」
    「霊園」から「パーク」を目指す墓石業界の異端児
     大澤信光氏の「高層墓地の構想」
    死刑廃止を訴える元東京拘置所長
     高橋良雄氏の「死刑囚は我が師なり」
    頭蓋骨から生前の顔を甦らせる復顔師
     長安周一氏の「ちょっと怖い話」
    尊厳死運動のパイオニア
     太田典礼氏の「宗教無用の仙人論」
    マリリン・モンローを検死した元ロス郡検死局長
     トーマス野口氏の「我が闘争」
    日本最初のホスピス所長
     原義雄氏の「素晴らしい死を迎えるために」
    あとがき
    夏剛: 「生」へ肉迫する仕事

    表紙カバーの淀んだ印象とは違い、登場する人々は純粋に死と向き合っていて、恐ろしいとは感じなかった。
    八木澤壮一氏との対談が特に印象的。死を生活の外に押しやってきてしまった近代化の流れに対し、机上の論ではなく技術面からのアプローチを試みる姿勢がよい。最後に、アリエスの「死と歴史」における西洋的な見方について筆者が述べている文も興味深い。
    その他、高橋良雄氏、トーマス野口氏との話しが印象的だった。

    写真は梶洋哉、カバーデザインは菊地信義、装画は木村繁之。

著者プロフィール

猪瀬直樹
一九四六年長野県生まれ。作家。八七年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。九六年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。二〇〇二年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。〇七年、東京都副知事に任命される。一二年、東京都知事に就任。一三年、辞任。一五年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全一二巻、電子版全一六巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』『昭和23年冬の暗号』など。二〇二二年から参議院議員。

「2023年 『太陽の男 石原慎太郎伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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